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2023年1月に見たライブ(ユニゾン/フルカワユタカ)

01. 01/10 UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2022「fiesta in chaos」@東京ガーデンシアター

「fiesta in chaos」の追加公演。本編に3ヵ所行けたし、行けなかった人が行けたらいいよねと思ったのですが、チケット余りそうかだと思ってエントリー。結果的に余らなかったみたいなので行かなくて良かったかなとも思ったけど、第1バルコニーで見やすかったし、ユニゾンのライブは楽しい。(但しアリーナ後方だったらステージ見えなさ過ぎてブチキレていたかもしれない。)

このツアーをまた見れるのであれば、ここに注目しようと思っていました。
・「スロウカーヴ」からの「マリアージュ」
・「流れ星」からの「カオス」
・「カオスが極まる」

・「スロウカーヴは打てない」のラスト、"つまりレイテンシーを埋めています"の譜割が、次に繋がるマリアージュ用に変則的になっていたのが好きだったので。通常は"埋めて・い・ます”だけど、やっぱり"埋め・て・い ・ます"と面白いことになっていました。マリアージュのイントロにぴったりのほんわか譜割で可愛い。通常のスロウカーヴのパターンでも良い流れなのに、ハードル上げてくるの楽しい。すっかりお気に入りになってしまったので、このツアーのみの限定なのが残念だなと思います。
そもそも「放課後マリアージュ」、全然聞き足りない。宏介がつまづかないぐらいにはもっとライブで回数を重ねて欲しいな、と望んでしまう。(途中でなんだか怪しいところがあって、「ん?」と思ったので。リズムがズレた?)

・本編ツアーでの「流れ星を撃ち落せ」からの「カオスが極まる」は、流れ星のラストでジャカジャカアウトロ引っ張って、ふっとカオスに入って行き、なんとなく区切りがはっきりしないと言うか(はっきりしなくて良いのだと思うんだけど)、「あれカオス始まった???」みたいな引っかかりがありました。

ツアー後のイベントでカオスを聞いた時は、頭にトラップビートを少し足していたので、その方がナチュラルだなと感じました。追加公演はどうするんだろう?って思ったんだけど、ツアーの流れを汲んでトラップビートは使っていなかったけど、ギターの歪んだような音がずっと鳴っていたので、本編ツアーの時より入りが自然だったな。あくまで個人的な感じ方だけど。

・「カオスが極まる」は、東京ガーデンシアターという立派な会場で、幾本ものかがり火(戦国時代かよ)を背負ってそれはそれは妖し気に映えていて誰がどう見ても本日の山場。暗めの赤い照明と炎、舞台のど真ん中で立ち上がり存在感を放つ貴雄が叩きまくっているのを見ると、地獄の閻魔大王のように思えて爆笑。ギターとベースはその手下です。人間、見慣れないハイスペックなものを突き付けられると、対応する感情を持ち合わせないため、とりあえず笑ってしまうのかもしれません。ユニゾンはいつも私を笑わせてくれる。

・逆に、幸せオーラに満ちた「君の瞳に恋してない」の色とりどりの光を浴びた3人を見ると、「あら地獄から天国に!?」「ドラムが神様で、ギターとベースは天使かな!」っていう対比があって最高に愉快でした。なんにせよこちらの感情のふり幅がでかくなるエンタメショーは面白い、それだけ演者と曲にパワーがあると言うことなので。

・「桜のあと」の大サビ前で、例のごとく手拍子が発生したので、田淵がいつもより盛大に身震いをしているのを目撃。客数が多い公演だと、さまざまな客がいるから、そうなりがち。そう言えばツアーの仙台公演では、同じパートで一切手拍子が起きておらず、「おお、優秀」と思ったことを思い出しました。

・年末にCDJでXIIXのライブを見たこともあって、「宏介、ユニゾンとXIIXで全然違う、なんなのあの子は」と言う思いが終始脳裏にリピート。いまだにこの思いが拭えません。ポテンシャルが驚異。

来れなかった人が過不足なく入れたという点においては良かったね、と思いました。しかし「理想的な追加公演の形」とは何だろう。ライブハウスで賄えなかったら追加のホールで、という対応がデフォルトになるわけではないと思いたいけれど。

バンド側がお客さんのことを一生懸命考えてくれていることはよくわかるのでありがたいと思っています。それより、熱心な客が重複して申し込みまくるせいで、労力をかけられない弱者が憂き目を見てしまう業界のスタンダードがなんだかなぁと。意欲に満ちた客が良い目を見るのは当然かもしれませんが、行き過ぎは気持ち悪いなと感じている。チケット不正転売も一体いつになったら撲滅できるのだろうか。

「春が来てぼくら」と「かすかでたしか」

「春が来てぼくら」は、田淵がすごく大事にしている曲だと今ツアーでもヒシヒシと感じました。なぜ大事かと言うと、作曲の面で手応えを感じていたのに業界的に思った以上に騒がれなかったからなのかなと思っていたんだけど、メッセージ性も強いからなのかな。今さらですがそんなことを思う。「3月のライオン」のストーリーに引っ張られてしまっていたけど、「間違ってないはずの未来へ向かう」し、「ちゃんとこの足が選んだ答だから 見守ってて」欲しいのはユニゾンにも通じるものがきっとありますね。

そんなことを思っていた時、田淵がプロデュースするDIALOGUE+の新曲「かすかでたしか」を聞いてみて、ストリングス入りの転調キラキラサウンドや歌詞から、ユニゾンの「春が来てぼくら」と通じるものがあるなと感じて、気になった点をピックアップしてみたら面白かったです。

共通しているのが、

・季節が経過する描写、春
・登場人物:大切な誰かと自分、大切な君と僕
・「進め」、前進がテーマ

◇「春が来てぼくら」
UNISON SQUARE GARDEN(男性ロックバンド)
アニメ「3月のライオン」OP
・孤独な高校生(プロ棋士)の成長物語

歌詞:どちらが正解なのか迷い気味、幸せなはずがもやついて迷路のことも。間違ってないはずの未来へ向かう。見守ってて。
→ 迷いつつも「間違ってないはずの未来へ向かう」
大切な誰かに対して「見守ってて」というスタンス。


◇「かすかでたしか」
DIALOGUE+(女性の声優ユニット)
アニメ「久保さんは僕を許さない」EN
・高校生の青春恋愛(未満)もの

歌詞:こんな日々が好き。どんな未来になるかわからないけど信じてみたい。幸せに手を伸ばす。
→ 「どんな未来になるかな わからないけど信じてみたいな」
君のわがままを認め、すれ違いを愛する。
君と「心は、繋がっていて。」という関係値。

歌い手(男性ロックバンドと女性声優ユニット)と、アニメのストーリーの性質の違いはあれど、どちらも未来を意識した希望のある曲だなと感じます。そして「かすかでたしか」の方が力強い。

ユニゾンは、タイアップ曲にもさりげなくバンドのスタンスをにじませているのかなと感じることがあります。DIALOGUE+もそのような傾向があるようなので、ファンと「心は、繋がっていて。」と言うことなのかもしれない。

「久保さんは僕を許さない」の漫画を少し読みましたが、主人公(モブ男子)とヒロイン(激かわ)は恋愛未満の関係値なので、「心は、繋がっていて。」と言うフレーズは強めの表現のように思えました。でも、女性声優ユニットが歌ったらファンにはたまらないフレーズ。「デネブとスピカ」では、「平行線上でちぐはぐな恋をしてる」だったのに。

「かすかでたしか」の「どうか、どうか、どうか、幸せでありますように…だね!」の「どうか、どうか」は、ユニゾンの「夢が覚めたら」を連想して、切なさと色気を感じたりもします。
「幸せでありますように」は、ケバブスの「元気でいてくれ(ともだちのうた)」にも通じる力強さがあって、個人的にはなかなかのキラーワード。誰かの元気や幸せを願うのっていいなと思うので。

あとタイトル「かすかでたしか」が可愛い。全部ひらがな。「微かで確か」だと可愛くない。「おもいでしりとり」もひらがなですね。
ケバブスだと「うれしいきもち」「すごいやばい」(「うれしいきもち」は佐々木が作詞ですが。)、ユニゾンだと「きみのもとへ」「たらればわたがし」「ぼくたちのしっぱい」などなどありますね。「僕たちの失敗」だと、悲壮感に溢れちゃう感じがするもんね。

ひらがな表記のタイトルの中でも、「かすかでたしか」と言うフレーズはちょっと異色な気がしました。単にひらがなにすることで柔らかくなるだけでなく、「かすか」という淡いワードと、「たしか」という強いワードを組み合わせていてインパクトに残るので。

ユニゾンの「夏影テールライト」の「ふいに声が重なって 微かに微か幸せ」は、文字通り「微かなんだな」って思うけど、「かすかでたしか」の「かすかだけど 確かな未来へ」は、強さを感じます。だって「確か」が保証されてるんだもんな。「かすか」って、淡いから濃いに変化しうるんだなぁ。面白いな。

同じく「夏影テールライト」で、「君の純粋さが気まぐれ」というフレーズがあるけれど、「純粋さは気まぐれであり得るのか」と思って引っかかって、こんな組み合わせも田淵ならではなのかなと感じます。
「灼熱にて純情」(星街すいせいへの提供曲)も、「灼熱」と「純情」という組み合わせが面白い。「気まぐれにて純粋」っていう曲もできそう(笑)

「かすかでたしか」は、輪唱と言うか追いかけっこみたいな高度な合唱曲のような性質もあるので、その迫力もある曲ですね。ライブで綺麗に歌うとなるとすごく難しそうだけど。

「久保さんは僕を許さない」ED
クレジットまで可愛い

02. 01/18 VINTAGE ROCK std.×UNISON SQUARE GARDEN presents “VG” vol.1@渋谷クアトロ

with  THE NOVEMBERS, Cody・Lee(李)

「チケット当たんねぇだろうな」と諦め気分で応募したら当たったのでありがたく参加。クアトロでユニゾン見るのいつぶり?2018年のスクービー対バン以来かな?整理番号198番、悪くはないけど段上キープできるかしらという微妙な数字、結果的にPA横の見晴らしが良くクリアな視界の場所をゲットできてラッキー。

◆Cody・Lee(李)

名前だけ知っていてどんなバンドかも知らずでしたが、出ばやしが私の大好きな中村一義(100s)の「キャノンボール」だったのでガン上がり。この時点で、私はこのバンドのことを絶対好きに違いないと確信しちゃう。

ギターボーカル、アコギボーカル(唯一の女性メンバー)、ギター、ベース、ドラムというユニークな編成。ドラム以外の4人が横並びにフロントにいて見た目が華やかで楽しい。基本的に男性ボーカルだけど、たまにアコギの女性がボーカルを取る、彼女の声がまた透明感と哀愁が共存している感じが心地良いなぁ。

そしてリードギターの音作りが楽しくて釘付けになってしまいました。エフェクターの使い方とか、スライドギターとか。この方、ロングヘアーでお洋服も女性らしい雰囲気があったので、最初は女性かと思っていたよ。まあギター弾くのに男性とか女性とかどうでもいいですね。

「我愛你」を聞いた時、強烈にフジファブリックを感じました。「線香花火」を彷彿とさせる。ギターの彼のプレイを見ていても、総くんやくるり岸田が好きなのかなと思うところが。

後ほど調べてみたら、やはりバンドぐるみでフジファブリックをリスペクトしているようで納得。中村一義もそうですけど、若手バンドの中に自分が好きでよく聞いて来た音楽の欠片を感じると嬉しい気持ちになりますね。

下北バンドらしい爽やかな「世田谷代田」もあれば(実際に下北バンドなのか知らないけど)、「DANCE風呂a!」はゆるいラップナンバー、「LOVE SONG」はBECKの「Loser」っぽいアンニュイさがあって、かと思えば青春パンクど真ん中みたいな「When I was cityboy」を最後にぶちかましていて、どの曲もバラエティーに富んでいて魅力的でずっとワクワクさせられました。

あのギタープレイは褒められるだろうなぁと思いました。今度見る機会があったら、やっぱりギターに釘付けになっちゃうと思う。ベースの彼はTHE NOVEMBERSが大好きだそうで、嬉しそうかつ緊張している様子にほっこり。

それを受けて宏介がMCで、「音源で聞いていたけど実際にライブを聞いてより好きになった。Cody・Lee(李)はTHE NOVEMBERSの方が好きだろうけど」と、狙い済ました捻くれMCで確実に笑いを取っていたよ。斎藤先生、さすがです。

◆THE NOVEMBERS

「雨に唄えば」の出ばやしからの1曲目「Hallelujah」、リヴァーブがたっぷり効いていてクアトロ全体がファンタジックな雰囲気に包まれたのが心地よく。だいぶ早い段階でMCをしていたので、「早くない?せっかくの良い雰囲気が」って思ったんだけど、機材トラブルのせいだったようで、ちょっと気の毒でした。

昔から名前は知っていて、清涼感のある曲が多いバンドという思い込みが勝手にあったのですが、前半はわりとそういう曲を持ってきていたけど、中盤から轟音すさまじいハードコア系の曲に突入したので意表をつかれました。一気にノベンバワールドに引きずり込まれて、爆音を浴びる快感に浸って愉快になっちゃう。もっとくれー!っていうトリップ感。

MCで小林さんが、「ユニゾンは、昔から素敵な気持ちを誰かにプレゼントしたいということに自覚的だ」というような意味あいのことを言っていて、なんて素敵な表現なんだろうと感動。この言葉からだけでも、彼の人柄が見えるような気がしました。

「曲を過去に置き去りにしないで、本当の意味で未来に連れてくるのは愛や信念がいるから。」

この言葉も素敵。ずっと一緒に歩んできた仲間から見るユニゾンの姿って、こうなんだな。ロックバンドが続くのって本当にすごいことだと思っているので、盟友同士でこうしてまた対バンできて、その場に居合わせることができたことを幸運に思いました。
↓2013年のツイートも素敵。

◆UNISON SQUARE GARDEN

「等身大の地球」から。「えっ!やだ嬉しい好きな曲!」って思って反射的に手拍子したけど、久しぶり過ぎたのでとっさにタイトルが出て来ませんでした、我ながらショック(老化現象かな!)。

フロアの手拍子がばっちりで、「今日はユニゾンのワンマンかな?」と思うほど。ユニゾン企画だし、ユニゾンのファンが最も多く集っていることには違いないんだけど、先日のツアー@東京ガーデンシアターの温度感と全く違うのが面白いと感じます。ワンマンの東京ガーデンシアター(キャパ8000人)と、対バンイベントのクアトロ(キャパ800人)では、集う客の濃度が異なる。1週間前は、あんなにでっかいハコで演奏していて距離もすごく遠かったけど、今日は小さなライブハウスで、一番後ろのエリアにも関らずだいぶ近い。同じライブなのに全然違う不思議な感覚(優劣とかではなく)。疫病による制限も緩くなってきて、ライブハウスでの公演が増えて来ましたが、演者もこぞって「ライブハウスやっぱり良いね」って言っていますね。私も同感。

久しぶり過ぎて全てが新鮮に聞こえたせいかわからないけど、等身大の途中でギターのエフェクターがなんだか妙にポコポコしているように聞こえたのですが、いつもと変えていたのかな。「23:25」のギターフレーズもいつもと変えていたところがあって、「おっ」と思ったことを思い出す。

「アトラクションがはじまる」は意外な選曲。何気に登場頻度が多いような気がするような、そうでもないような。「アトラクションがはじまる」からの「カオスが極まる」の流れがナチュラル。「はじまる」からの「極まる」で語呂合わせも良い(それはきっと偶然)。

カオスが好きなのでまだまだ全然聞き足りないと思ってしまいます。他の曲に比べて体感スピードが速い(曲の長さがとりたてて短いわけではないのに)、自分内のテンションが激上がりするので無我夢中のうちに終わってしまう、という故なのか。でかい会場での爆音もかっこいいけど、やっぱりライブハウスで聞く爆音の方が好き、炎の演出は個人的にはいらないと思うし(なるべく演者と音楽以外に気を取られたくない)。

ライブを見ていて、瞬間に没頭して何も覚えていないけれど快感だったという満足感だけあればいいと思う時と、あのパートの楽器が気になるからここを逃さず冷静に焼き付けたい、と言う思いが共存することがあります。どっちも楽しい音楽体験。特にカオスはこの思いが共存するんだけど、結局は無我夢中が勝ってしまう状況で、あーあそこ見逃した覚えてないということ多々。ステージの上の人ってすごいな、熱量高くありつつも冷静に楽器弾いたり歌ったりできているから。

今日もセッティング中にローディーさんがベースをビヨンビヨンさせていたので、「Hatchやるんだな」と予想ができました。イントロ付きのかっこいいバージョン。よくテナーのひなっちがこういうプレイをするので馴染み深い音、でもそれを田淵がやっているのが新鮮。「Hatch I need」は「fiesta in chaos」のセトリに入っていたので久しぶりではないですが、好きなので嬉しいと感じる。アトラクション~の方がレアなのに、Hatchほど嬉しいとは感じないと言うことは、私の中でHatch > アトラクション なのだろう。よほどお気に入りの曲を除いては、好きな曲の順位ランキングなどはつけていないつもりだけど、こういうことで自分の気持ちを自覚します。

ツアーでは「流れ星を撃ち落せ」に繋がったけれど、今日はもしかしてベタにアルバムの順番通りかな?と思ったら、まさにその通り「マーメイドスキャンダラス」だったので喜ぶ。貴雄のドコドコ激しいドラムに目を奪われがち(両手交差)。

生で「マスターボリューム」を聞くのは2021年のSSS再現以来だったので、ノスタルジックな気持ちが発動。メロディアスなイントロ付きのバージョン。このイントロがエモくてたまりません。記憶の中のマスボが引っ張り出されて、目の前の現実とリンクして、嬉しく懐かしい気持ちになりました。

からの間髪入れずに「春が来てぼくら」だったの、ちょっと笑っちゃいました。小休止を挟んでからではなく、すぐに始まったから「曲調の落差、激しくない?」って面白くて。近くにいた人も笑っていたので、私と同じ気持ちだったのだと思われる。持ち時間が短いし、こういう落差のある繋ぎも愉快だなぁ。我々は確実にセトリおじさんの手のひらで転がされている。

「crazy birthday」も久しぶりかなと思ったけど「Patrick Vegee」でやっていた。そして「23:25」と言うとクアトロのイメージが強いので嬉しい。多分「DI:GA」のせい。1番頭から、田淵が宏介に絡みに行っていたのが珍しいなぁと面白く見ていました。宏介は気にせず涼しい顔をして歌っていたけれど。

ユニゾンの宏介を見ていると、余裕しゃくしゃくで歌って軽やかにギターソロを弾いている。だからこそXIIXの宏介を見ると、フレッシュな佇まいに感動するのだろうなぁと今日も思ってしまいました。

「斎遊記」で「10年後計画がある」と話していたけれど、キャリアを積んでもなお新しいことに挑戦し続けようとする姿勢に感動するし、自分も見習わなければならないなと背筋が伸びる思いもあります。あとユニゾンではメンバーに絡まれる側だけど、XIIXでは自ら絡みに行く、その姿勢も違うから余計にフレッシュ(笑)

アンコール、貴雄のドラムが始まった途端にすぐに客席が「フルカラープログラム」だと察して声にならない喜びで満たされる、ステージが七色に照らされ、左右のミラーボールがキラキラ回り出す、そのほんの数秒がとても印象に残りました。視界に収まるコンパクトな箱庭の景色が輝き出す瞬間を目撃する、ライブハウスでしか遭遇できない出来事だと感じます。
多分私は他のお客が喜ぶほどフルカラーのことを特別に思っていないのですが、それでも問答無用で引き込まれる力が強いなぁとこの曲のパワーにいつも圧倒されます。

貴雄はこのところプレイやパフォーマンスがますます自由奔放だし、宏介は今日も完璧にユニゾンのギタボとしてキマっているし、やっぱりライブハウスでわちゃわちゃギョロギョロ吠えている田淵が一番好きだなと思いました。

田淵は全然変わらないな。根本が全然変わらないの天才。私が初めて小さなライブハウスでユニゾンのライブを見た時もあんな風に吠えていて、それなりにライブハウスで色んなバンドのライブを見て来たと思っていた私ですが、こんなバンドマン見たことないわ、この生き物は何なのって衝撃で愉快で、その頃から7年ぐらい経ってるけど、今でも毎回新鮮に何なの🤣って思ってしまうし、感動して例えようのない気持ちになります。毎回同じこと感じるのすごくない?
彼らのそういう姿勢、核の部分を、THE NOVEMBERSも讃えてくれているのだろうな。

いつもユニゾンのライブはワンマンですら「秒で終わる」と思うけれど、3マンの今日はいつもと比較にならないほどあっという間。でもぎゅっと濃くて、対バンバンドのパワーも加わって、ワンマンでは得られない類の充足感。

数日後のライホリ(私は不参加)で、イベントの趣旨的(初期の曲をやる)に恐らく「等身大の地球」「マスターボリューム」「23:25」「フルカラー」が被るのだろうなと思ったら、本当に被っていた。ライホリがなかったら、今日はまた違ったセトリだったのかな。

今さら気づいたけど、最近のライブで「kaleido」をやらなかったのは珍しいのではないか。「kaleido」大好きな私ですが(2022年ナンバーワンソング)、そのことが全く気にならなかったのもユニゾンの実力だなーと思います。

等身大の地球
アトラクションがはじまる
カオスが極まる
Hatch I need
マーメイドスキャンダラス
マスターボリューム
春が来てぼくら
crazy birthday
23:25

en.
フルカラープログラム

田淵がブログでイベント趣旨の説明をしています。私はユニゾンのメンバーより年上だし、フェスに行くより先にライブハウスに通っていた世代なので、田淵の言うことにすごく共感します。わかるー。ライブハウスよりもフェスを先に体験する世代だったら、どう思うのかな。

平日労働終わりに3マンライブ、しんどいのわかってて、やっぱり体力的には疲れたけれど、それ以上にもらえるものが多くて良きイベントでした。チケットさえ取れれば引き続き参加したいイベント。対バンに誰が来るのか楽しみだな。

03. 01/29 フルカワユタカ ソロ10周年記念イベント “10×25”@渋谷Spotify O-EAST

with フルカワユタカ(BAND SET)、Base Ball Bear、the band apart (naked)、LOW IQ 01、須藤寿(髭)

フルカワさん、10×25周年、おめでとうございます!

ケバブスの新井さんが、ロックスター(フルカワユタカ)のソロ10周年のステージで久しぶりに弾くというので参加。スターとケバブスの対バンは見たし、新井さんがスターのサポートしているのは配信ライブで見たことがあったけど、生で見るのは初めてなので楽しみでした。しかもお祝いメンツが、髭の須藤さんやバンアパ、ベボベと好きな人達なのでラッキー。

長丁場で疲れるかなと思ったけど、会場がO-Eastだし、市川さんと須藤さんは弾き語りのようなので、2ステージ制で交互にやるパターンだろうと予測していましたが、その通りで退屈せず。

◆Base Ball Bear

一番若手のベボベがトップバッター。今日も関根さんが赤いワンピースで、赤いベースとコーディネートぴったりで可愛い(CDJでも赤いワンピが可愛かった)。

ユニゾンとの対バンの時も思ったけど、堀之内さんの叩いている時のお顔がとても良くて、楽しそうで和む。お客さんに向けての笑顔と、自分の世界に入っている時の笑顔と、ずっとハッピーオーラが出ていて素敵で、つい見ちゃう。

途中でスターが登場して1曲ベボベの曲をセッション。と思ったら、小出くんが突然ドーパンの「Transient Happiness」を弾き出したので、場内大歓声。サプライズで、スターもちょっと戸惑っていたのが面白かったし、ベボベ3人ともめちゃ楽しそうで、テンション上がりました(スター、足グーパーしてたー)。スターの5周年のお祝いの時も同じサプライズがあったそうですね。
私は復活後のドーパンをまだ見てないから、今年どこかで見る機会があったらいいな。

最後は私の好きな小出ラップから始まる「The Cut」でバシっと決めていてかっこ良かったです。

スターとは、ベボベが3人になった時にサポートしてもらって、と言う付き合いがあるのね。知らなかったです。小出くんが「DOPING-FUJI-SCHOOL」に前座として出たいと言っていて(昔地方開催で前座で出たことがあるらしい)、それ見たいなぁと思いました。同じくここO-Eastでもやったので、私も昔見たイベント。志村がいた頃。志村がいなくなって、ドーパンが解散して再結成して、アートも色々あって、また開催できたらなかなかエモいよなぁ。

当時志村がイベント名についてMCで「FUJI-PANDA-SCHOOLじゃなくて良かったですね」ってMCしてたの思い出したわ。何が良かったのかわからないよ、志村(笑)

◆須藤寿(髭)

須藤さん1人で弾き語りかと勝手に思っていたら、スターも登場して2人。ケバブスとスターの対バンの時に、須藤さんの話をしていたので仲良しなんだなと思っていたけれど、2人のアンサンブルが想像以上に良くてびっくりです。2人とも声が似てないか。そのせいか絡みがすごく合っていると感じました。
「farewell」という曲は、ドーパンが解散して、歌う場所がなくなったから君にあげる、と須藤さんにあげた曲だそうです。そのエピソードからも親密さが伝わります。

須藤さん、久しぶりに見たけど相変わらず独特のキャラクターで和む。メランコリックなギターのイントロが始まったので、何の曲だろうと思っていたら、歌い始めて「黒にそめろ」だと判明。イントロで全然わからなかった、アコースティックアレンジだけどアグレッシブですごくかっこ良かったです。

「テキーラ!テキーラ!」は須藤さんハンドマイクで軽やかに。場内も大盛り上がり。髭ちゃんのライブもまた見に行きたくなっちゃうなー。

◆the band apart (naked)

バンド編成ではちょこちょこ見ているけれど、nakedは久しぶり。おととしのブルーノート以来かな。須藤さんとスターのアクト中にセッティングしていたんだけど、荒井さんちゃんと拍手していて可愛かったわ。好き(笑)

nakedのCD持ってるんだけど、あまり聞き込んでいなくて(サーセン)、曲名がわからない、でもわからなくてもバンアパのいつものアンサンブルが健在で気持ちの良い音楽体験。
アコースティックじゃなくてnakedって言うネーミングもバンアパっぽくて素敵ですよね。全員着席しているけれど、全然しっとりじゃない。むしろBPMめちゃ速くて踊れる。特に「夢太郎」なんて最高に踊らされる。バンド or アコースティック、と言う2択は発想が貧困ではないか、と考える。バンアパのnakedみたいに、どちらでもない編成や聞かせ方が、オリジナリティがあってかっこいいなと思います。

ここでもスターが登場、バンアパとドーパンのコラボ曲「SEE YOU」をセッション。バンアパとドーパンがコラボ曲出してるの知らなかったわ。スターと原さんのコラボ曲は知っていたけれど。スターと原さんのコラボ曲聞いた時にも思ったけど、バンアパとドーパンは相性良いですね。

バンアパは川崎さん以外はお喋りなので、今日も3人がスターにお祝いの言葉を。「川崎からだけもらってない」とふんわり詰め寄るスター、マイクを引き寄せるものの笑顔で無言を貫く川崎さんが、川崎さんらしくて良かったです。笑顔だけでも儲けものだよ(笑)

あと荒井さんが、タイトルの「10×25」の10はソロ10周年でわかるけど、25はなんなのか、ってスターに突っ込んでいて笑いました。ドーパンも合わせてフルカワユタカのデビュー25周年ということなんだけど、休止してた期間も入れるの?と。スターいわく、そこはぼやかしているそうです(笑)

◆LOW IQ 01

市川さん、良い感じに酔っていらっしゃるようで、ステージにも芋焼酎持参、炭酸で割って一気飲みしていた(笑)いつもお喋りのイメージだけど、そこに拍車がかかっていたような。そして、「俺が言うのもなんだけど、お前早口で何言っているかわからない」とスターに。スターが、今日もっとも緊張する(先輩だから)と笑っていたのが印象的でした。マシンガントークのイメージが強くて、歌の印象がほぼないw

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSと言うのを一緒にやっているのね。今日集まっている人達は、ゆかりが深くて心からスターのお祝いを喜んでいる人達なのだなぁとしみじみ。

◆フルカワユタカ(BAND SET)

バンドメンバーは、新井弘毅(THE KEBABS)、雲丹亀卓人、井上司(fox capture plan)。
新井さんがスターの横で弾いているー!それだけでテンション上がります。あと、スター×ケバブスの時も思ったけど、雲丹亀さんのベースどっしりしていてかっこいい。

ケバブスでの新井さんは、メンバーとワイワイ楽しくやって、進んで前に出たり、ゴリゴリのギターソロを弾いている(弾かされている?笑)。
しかしスターの横で弾いている新井さんは、従順なワンコのように見えてしまう(笑)ケバブスの佐々木はハンドマイクのこともあるし、スターほどギターに重きを置いていないということもあるだろう。

たまに「ギター、新井弘毅!」とスターに言われて、嬉々として弾きまくっている新井さんの姿が新鮮。そしてスターのギターを聞いていると、やっぱり新井さんが影響を受けているんだなぁと感じて楽しかったです。

あと、弾きながらスターに寄って行って2回ほど無視されて、新井さんが笑っていたような気がする(笑)

本編が終わったら、アンコールで関根さんの赤いベースが出て来たので、ベボベとセッションするんだな、と。ベボベとコラボした「コトバとオト」はライブ初披露だったそうです。そんな貴重なもの見れてしまってありがたい。軽やかでポップな曲、初めて聞いたけど昔から知っている曲のようにノリノリで楽しかったです。

最後に、「大切な曲」と言う紹介とともに「ドナルドとウォルター」をやったのだけど、あのバンアパらしさ全開のギターを新井さんが弾いているのがとても新鮮でした。今日の新井さん、フレッシュ祭りよ。
そしてやっぱりケバブスでの新井さんの役割って、重労働なんだなーとも思った(笑)

スペシャで新井さんが渋谷すばるをサポートしているライブの映像を見たけど、こちらはサポートと言うより完全にバンドメンバーという感じで、こちらの方がケバブスでの役割に近い感じがしたな。

でもやっぱりケバブスで見る新井さんのギターが一番好きなので、今年もたくさんケバブス見られたらいいなー。

スターがとても嬉しそうで、終始お顔が柔らかかった。「丸くなった」と言われまくっているスターですが、ベボベの小出くんが「もともと持っていたお茶目な部分が出るようになったのでは」と言うようなことを話していたよ。昔は無理して尖っていた部分もあったのかもしれませんね。じゃなきゃ自分のことロックスターなんて言わないかも?(笑)

色々な事柄を経て、今もなお私を楽しませてくれるバンド達に本当に感謝だなーと思います。

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