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見えない世界」が見えた話

「やべえ…見えた…こんな綺麗だったのか

何で見えるんだよ…」

眼鏡を作る際に、テストレンズで外の風景を見ながら言った感想。多分僕の口元は緩んでいただろう。見えないものや眩しいものに苦しめられていた人間が遮光メガネに出会ったのだ。

一言で言うと

見えなかった物が見えた感動

これで間違い無いだろう。きっとね。

まあ、幽霊を見て感動したことはないけれど。


さて、本題。どうも僕は

この世が日光によって白く霞んで見える

らしい。

だけどそこには

本来あるはずの線や輪郭が

白色に負けて見えてない。


とても残念過ぎる目をしていたそうだ。


夜間になればそれは平気かと言われると

実は逆で、


暗所になるとそこは暗闇の地


となる。



……なんだ、この厨二病的な例えの言い方は。


凄くざっくり言うと、日中は眩し過ぎたりLEDで目がやられ、夜間は暗くて躓いて転んだり(恥ずかしい)あとは標識の棒にぶつかるってお話。最近は土手に落ちて本気で痛くて涙が出た。これは地味に痛い。夜間にあまり外に出ない理由そのままなんだよな。


暗所においては映画館とかになると、ほとんど視覚情報が奪われている。LIVEへ行きたいけど、行っても見えないんだよそもそも暗いから。

しかし、コロナ禍で配信ライブになってありがたいと思ったことは

「電気を付けてLIVEが観れる」

ということだ。

LIVE現地であれば暗いのが当たり前で見えない。それに対して配信ライブだと僕の家の環境で電気を付けたり画面の調整をすればLIVEがきちんと見える。

元乃木坂46白石麻衣さん卒業コンサートや乃木坂46の記別生ライブは衣装が可愛いと推しメン達が言うのだ。きっと現地へ行っても見れない確率が高い中だったのに僕はこの配信ライブで見ることができた。

奇跡だ………。


日中においては、地域的にPM2.5や黄砂の影響かと思ったけど、そうでないことを初めて確認してしまった。


医療用のレンズなので想像以上にしっかり高価。

イヤホンコレクターとしてはこのお金で新しいイヤホンを購入したくなるくらいに福沢諭吉と樋口一葉が羽ばたいた。いつぞやのウォークマンは福沢諭吉がひとクラス分くらい卒業して羽ばたいっていった…

いつも簡単に羽ばたきやがって。


その分今回購入した遮光メガネはコントラストをしっかりしてくれるので、サングラスが暗過ぎると瞳孔が開いて余計に眩しくなるのを塞いでくれるわけだそうで。


テストレンズが色々とあったけど色々とあった分

「見える…見えるぞ…!!」

と、僕は感動していた。

眼鏡屋のおじさんと一緒に来てくれた母は

僕の感動ぶりに驚いていた。

それもそうだ。

僕はこれまでそんな世界を

知らなかったのか忘れていたのか。
僕にとっての視覚は当たり前では
無かったらしい。

その当たり前は思い込みだったらしい
だから補助具として
このメガネを作った。

小さい眼鏡屋の店内で少しお客さんが居ることを
忘れてしまうように驚きを隠せず
声と涙が溢(こぼ)れていた。

とても感動してしまったのだから。

多分久しぶりに母に対して、心からの笑顔を見せたと思う。それを見た母は「良かったね」と言っていたし、おじさんも
「こんなに変わるんですね…凄い…」
と言っていた。


「この感動を母にも…!!」

と思ったけど、母は僕と違ってその風景が当たり前らしくテストレンズをさせてみても何ら変わりは無かったのだ。

それもまた新しい感覚。誰かに伝えたい感動だったのでここに書いているんだなと思っていただきたい。


そういえばフレームがOAKLEYへと変わった。以前の眼鏡は格安店だったけどフレームは今回買ったフレームのジェネリックみたいな…言い方変えるとパチモン


眼鏡屋のおじさんに「フレームの形似てるしやっぱりジェネリック的な奴ってあるんですかね」と聞いたら、眼鏡屋さんも意外とそう言うことは思うらしくて安心した。


そんなことはどうでもいい。

このレンズを作ろうと

考えた人には感謝しかない。

科学の発展よありがとう。

レンズメーカー(東海光学さん)ありがとう。

開発してくれた人ありがとう。


使用していた先人たちよありがとう


色んな人にお礼を言いまくりたい。


そういえばレンズが緑色だけど…僕にとっては写真編集で言うとコントラストの調整をされている感じなので全てが緑に見えるわけではないのだ。


斎藤家、僕は母親に顔が似たので鼻が小さくメガネやサングラスは選ばなきゃいけない。とても寂しい鼻をしていると思う。僕の顔は三四郎の小宮をバットで殴ったような物騒な顔なので指名手配されたら分かりやすい気がする。


今回この遮光メガネを作ったことにより、交通事故等のリスクを回避できるというメリットを得た分、逆に今まで見えなかった物が見えるようになるにだから情報過多になるかもしれないというデメリットになるか分からない予想。


僕はそもそも不同視弱視。更に視覚情報においての処理スペックはゴミだ。これは正直脳の発達が遅れているので致し方ない。しかし、視覚が弱い代わりに聴覚や触覚においては仕事上人の体を治療する側としては役に立つことが多い。悪いことばかりではないらしい。

そこにもっと情報を入れるとなると、不安はあるけれど、そこは僕がこれまでに練習しておいた情報の取捨選択が出来ればいいはず。

きっと最初は上手くはいかないだろうし、ゆっくりと前進していきたい。


はじめましての一歩だよ。



#思い込みが変わったこと

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