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子ども同士のトラブルからの学び

発達障害があり学校に行かない息子は、放課後等デイサービスに通所しているのですが、そこでちょっとしたトラブルがありました。この子ども同士のトラブルからの学びについて思うことがあったので、書き留めておきます。

不意に向けられた怒り

放デイのクラスメイトは皆、児童発達支援時代から続く7年のつきあいで、波長が合い、トラブルは滅多に起きません。一定の信頼があるのか、息子自ら、自分が学校に行けていないことを打ち明けてもいました。また、そのことを否定されたり、そのことが関係に影響を及ぼすこともありませんでした。

スタッフの方から話を聞くと、その日は学校では始業式後の初日で、子どもたちは不安や緊張の高まりが気になる日でもあり、その影響か、子ども同士で言い合いになってしまったとのこと。いつもと様子が違い、宿題も手につかずどこかイライラしているお友達を心配して息子が声を掛け、それに対してお友達が「お前不登校なんだろ!勉強しろよ!」と声を荒げたそうです。堪らず息子は「俺は小1の時、すごく嫌なことがあって学校にいけなくなった!校長先生にも許可はもらっている!」と言い返したということでした。

学校に行かないことを非難されて

望もうが望むまいが、環境の変化が大きいこの時期、大人でも不安や緊張が高まるのですから、自らを調整する力の未熟な子どもともなれば、小さな心がかき乱されて、イライラしてしまうのは致し方ないこと。息子のように、様々な難しさを抱える子なら、なおさらです。ですから、この時期衝突が増えるのも想定の範囲内です。とはいえ、息子が他者から、学校に行っていないことを非難されたのは初めて。いつも平和に過ごしているお友達から、思いもよらない言葉を投げかけられ、どんなことを感じ、考えたのでしょうか?息子も声を荒げて反論したそうですから、怒りはあったでしょうし、その怒りは、非難され傷ついたことによる悲しみから生じたものかもしれません。

共感や理解で救われる

学校に行けていないことや勉強が遅れていることで、未だに自分を責めてしまう一面も持っている息子にとって、今回のことは、心をえぐられるような感覚があったかもしれません。でも、この様子を傍らで見ていた別のお友達が「わかるよ。学校で嫌な経験あるから、その気持ちなんとなくわかる。」と、息子に理解を示してくれたそうなのです。帰り道に息子が、非難されたことよりも、理解してもらえたことを「あの子はわかってくれてる!」と熱っぽく語っていたのがとても印象的でした。辛さや、困り感を、共感的に理解してもらえたことが救いとなり、非難されたことによるダメージは緩和されたようでした。

母の思うところ

この一連のやりとり、単純に「すごいな〜」と私は思いました。学びが沢山あるなと。今回のことの背景にどんな事情があったにせよ、学校に行っていないことに対して、色んな人の色んな考えや思いがあること、そしてそれは肯定的なものだけではないことを、息子は垣間見ることになりました。一方で、理解を示し寄り添ってくれる人もいると知ることが出来た。きっとこの先も、学校に行っていないことだけでなく、彼の持つ特性故に、周囲の不理解に苦しむことあるが、たくさんあると思います。でも、理解しくれる人は必ずいるし、理解し合える関係を築くことも出来るということは覚えていて欲しいなと感じました。



他にも、発達障害や不登校ということに対する理解について、思うことがたくさんあるのですが、長くなってしまったので、また別の機会に。

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