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#宿命の守護烙印 第Ⅹ章第98節

前回の投稿から少し日が経ってしまい、誠に申し訳ありません m(_ _)m

挿絵に力を入れていたらPCがバグったり、単純に時間がかかったりしておりました σ(^_^;



サタンに消されてしまったクラウドとユーリーのお話は、後々また外伝で書くつもりです。

フェニックス=シリウス・テレスではありませんが、フェニックスは炎天属性の魂の力の一部なのでシリウスの記憶が残っているという事ですね。



「人は死んでも記憶の中に生きる。しかし名誉を失えば何も残らない。」というのは、アイルランド伝承のレンスター物語群の主人公フィン・マックールの仇敵であり仲間でもあるゴル・マックモーナという戦士の言葉です。

サタンが歌っている滅びの詩(うた)的なものもゴル・マックモーナの言葉も、『ケルト神話ファンタジー 炎の戦士クーフリン/黄金の騎士フィン・マックール』(ローズマリー・サトクリフ著、灰島かり/金原瑞人/久慈美貴訳、筑摩書房、2013)から引用しています。

敵対する者達の歌うこれらの詩により、アイルランド伝承の英雄クーフリンは身を守り敵を攻撃する為の武器を手放さなければならなくなり、その結果として死に至るキッカケとなる致命傷を受けてしまいます。

(その戦闘の前にも自らのゲッシュである犬肉を食べさせられて右腕が痺れたり、川で血に濡れた自分の鎧が洗われるのを見たりしていますが。

 これはどちらも、クーフリンの死の前兆を表していました。)


サタンの歌う詩によって継承者全員のゲッシュが発動されるのは、詩自体に力があるというよりは、エリンの種族全員が本能的に知っている滅びの詩を歌うことで、聞き覚えのある内容に皆が反応して意識を集中させてしまうことが分かっていたからでしょう。

これ自体が、一つのゲッシュなのかもしれませんね。

(特にアリストが闇を恐れるのは、過去の経験もあるでしょうが、五百年もの間サタンに囚われていた炎天属性の継承者の魂が闇に恐れを抱いているということが結構大きいです。)

これらの話だけでも、古代アイルランドの人々が言葉や口承(詩人の歌う英雄譚や叙事詩を含め)を非常に大事なものと考えていたことが分かる気がします。



シリウス達がサタンと戦った時に天使が現れていなかったのは、ただ強大な悪の心を持つ倒すべき敵としてサタンに立ち向かっていったから。

アリスト達の元にミカエル達が現れたのは、敵の事つまりサタンの事を「知りたい」と思った心に天使達や更にその上にいる存在が反応したからです。

(サタンの別名(天使だった頃の名前)であるルシフェルというのは、ラテン語で「明けの明星」「光をもたらす者」という意味です。)



今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございます (^_^)ゞ




中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。