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#宿命の泡沫紋章 第Ⅹ章第94節

さて今回は、最後の戦いを終えての最終舞台裏解説みたいな内容です。

今節のお話は、特に前半部分は時系列がバラバラであり、内容(いわゆる記憶)もあちこちに飛んでいるので少し読みづらいかもしれません。

なので、あまり深く考えずに読んでいただければと思います m(_ _)m



冒頭の五百年前のお話部分は、正編第Ⅹ章第93節からそのまま続きみたいな感じです。

エリキシル家のアルフェラッツがテレス家のベテルギウスに歴史聖書を渡した理由は、前節での出来事で大体ご理解いただけるかと思います。

その後に書いているフィアナ村の歴史みたいな部分に関しましては、外伝の方にもっと詳しく書こうかと思っております。

(グレンさんの好きなピンクの花というのも外伝で詳しく書きますが、勘の良い方は何となく分かっておられるかもしれませんね。)


ヴォルヴァが話しているのは北欧神話のラグナレク(神々の死と滅亡の運命)における終末の日の事で、その物語の中でフレイはスルト(黒)という敵対する存在と戦って亡くなります。

スルトはムスペルという炎の巨人の一族を率い、アース神族の暮らすアースガルドを焼き尽くそうとします。

そのスルトと正面切って戦うのがフレイなのですが、彼はとある理由によって自らの持っていた強力な武器を手放しており、それによりまともに戦う事が出来ずに倒されてしまいます。

(フレイが自らの武器である「勝利の剣」を手放した経緯については、ぜひ北欧神話物語を読んでみてください。)

なのでゼラフィーも黙示録の獣と戦う際、自分の武器である刀を使っていません。


そういえば少し前にも書きましたが、黙示録の獣のモデルはそれそのものだけでなく、他にもいくつかあります。

それが上記の「スルト」と、同じ北欧神話に出てくる雷の神トールのライバルである「ヨルムンガンド(巨大蛇)」ですね。

(ヨルムンガンドについては、正編でも少し触れたかと思います。)

それにしても、北欧神話物語の中であれほど取り合いされまくっていたフレイアは、ラグナレクでは一体どこに行ってしまったのでしょうね?

(これらのお話についても、北欧神話物語を読んでいただくのが早いかと思います。)


ヴァナディースさんの本名である「ハルパ」という名前は、アイスランドではごく一般的なものです。

この名前は、年中ほぼ冬のアイスランドにおいて、長い冬が終わり短い夏を告げる古代の月の名からきているとの事。

女の子や妖精を表す代表的な名前でもあり、楽器のハープなども意味するそうです。

実はノアに来たハルパさんのご先祖が乗っていた幾何学要塞(正編第Ⅹ章第95節の表紙絵参照)は、リアル現実のアイスランドの首都レイキャビクにある「ハルパコンサートホール」という施設をモデルにしていました。

(ところで最後にゼラフィーをチラ見(?)していった人が誰だったのか、次節ですぐに分かります。)



本日も、ご愛読いただき誠にありがとうございます (^ー^)

皆様、メリークリスマス (・∀・)






中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。