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嘘吹く金糸雀

琥珀で死んだ蝶に 触れたかった
扉に手をかけて 動けないねもう
時間は 冷たい床に吸い込まれて
反響する 偽物の一歩を踏み出した音

沈黙が伝える 溢れない言葉 止まらない思考
影はあまりにも 無愛想で気怠げだった
君の価値観で 僕が否定されてゆく
ほら 苛立って 昔話を始めるのさ

読み違えたカレンダーに
未来を語りかけて 笑い者
皆 一人で 幸せになっていった
ねえ 君の理想の幸せの中に
僕がいたことがあったかい

蝶の翅を むしり取って喰らう
瞳の無い鳥になりたい
全て飲み込んでしまえば
昨日捨てたジャンキーと 同じ味がした

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