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先生に憧れて先生を目指すのを辞めた話。

拝啓15歳の私へ。未来の私は先生になるという夢をやめたよ。
でもちゃんと軸はぶれていない。

『君の変わりはいないよ』っと言って貰える人とし
ての宝、″人財″になること。

どんなことをしている時もこの軸を大事にしているよ。今回のnoteでは私が先生になりたかったわけ、教育に興味を持ったきっかけの話をしようと思う。

当たり前

5年前の4月。中学校に入学。右も左もわからない。友達だって全くいないし不安ばかりだった。
廊下で学年主任の先生とすれ違った(以下T先生)。

『こんにちは!!』
たった一言。でもT先生は驚いた顔をしていた。

『君はいい挨拶をするね。とても素晴らしい。名前を教えてくれるかい?』

そんなことを言われたのは人生で初めてだった。まあ、当時はまだ13年しか生きてないけど。
初めて、当たり前の大切さを教えて貰った気がした。

正しき道を進め

はじめての委員会、私はなんとなく、誰もやらなかったから室長(級長)をやってみた。
室長会の担当の先生は学年主任のT先生。そして先生は私たちに問いをなげかけた。

『君たちはどんな人ざい』でありたいか?

そう言われ配られたプリント。

いるだけで人に迷惑をかけてしまう【人罪】
いくらでも代わりはいる【人材】
ただいるだけ。存在するだけの【人在】
君の変わりはいないよっと言って貰える【人財

クラスのリーダーとして君たちはどの人ざいでありたいか?
そんなことを考えたことは無かった。
人財になるために、どんな人であるべきなのか考えるきっかけとなった。
先生は最後に言った。

『俺は頑張っている仲間を絶対に見捨てない。だから君たちは自分が正しいと思う道を進みなさい。リーダーが頑張っていれば、自然と仲間は着いてきてくれるはず。』

そんな言葉を残して委員会は終わりとなった。

言葉の魔法

T先生の話は短く、深い。
また、多くの生徒の心に響く言葉。今でも忘れられない話はいくつもある。
その中のひとつをあなたに送ろう。

先が見えなくて苦しんでる君へ。
君は、今真っ暗なトンネルの中にいるだろう。
前が見えず、怖くて、どうしたらいいのか分からないかもしれない。
だが辛くても進むことをやめては行けない。
進み続けたらいつか光がさしてきて君たちを助けてくれるヒントが見つかるはずだ。

悩みの数だけ人は成長する。
そんなのは在り来りな言葉なのかもしれない。でも大人になる準備をしている私たちにとっては、本当に大事で暖かい言葉だった。

先生になりたい。

中学生というまだまだ未熟な私たち。T先生は人生と言う名の長い長いレールを作る手伝いをしてくれた。私は他にも自慢したい先生が何人もいる。

そんな先生たちが大好きで何度も一緒に困難を乗り越えてきた。漠然と人を救う仕事をしたいとしか思ったこと無かった。でもその時思った。

私も誰かを導いてあげられるような先生になりたい

自分の中で考えたこともなかった答えだ。これまでこれといってやりたい仕事がなく見つけることが出来なかった私に、″教える″ という事の素晴らしさを伝えてくれた。
それは勉強だけに限られたことではなかった。

家の次に時間を過ごす学校という環境で人生の基盤を作っていく。先生というのはそれを教えたり、助けたりする。
言わば【人の成長に関われる仕事】なのだと。

でも今私の夢は先生とは言いきれない。

様々な形

ここまで憧れを抱いているのに、なぜ先生を目指さないのか。それは限界があるからである。
どれだけ頑張っても、学校という限られた世界では難しいことはあるだろう。

それに私は好きな科目がある訳でもない。人を変えることはそれなりの労力がいる。勉強が嫌いな子に自分の好きでもない科目を教えたところで、楽しく学んでもらえる自信はなかった。

きっと当時の私には選択肢という手札が少なかった。だから身近であった先生という道を歩もうとしたのだろう。
歳を重ねる事に、色々な関わり方の形があることを知っていく。

でも、やっぱりどこか魅力的なところがあって。
ここだと言う時に背中を押してあげられる存在でもありたくて。
色んな形があっても、やっぱり先生という仕事は素晴らしい。
中学校の先生は、すごくみんな楽しそうだ。

きっと私たちに見せない顔もあるかもしれない。
だけれど、高校生になった今、遊びに行くと
生徒のことを楽しそうに話す先生たちがいる。

何が正解なのだろうか。

ずっとぶれなかった教育に携わるという思いが、進路選択を迫られる今、薄れてきた。

根本

私ってなんで先生を目指していたんだろう。
教育に関わりたいという思いはどこから来ていたんだろう。振り返りたくて書いてみた。あの頃を思い出して。

「室長としてクラスをまとめてくれてありがとう!」
「テニス部のキャプテンとしてチームを支えてくれて、引っ張ってくれてありがとう!」
そんな言葉を思い出した時

私は人の役に立つことに、支えるという立場に喜びを感じているんだ。

私は私を支えてくれたT先生の姿に憧れ、先生のようになりたいと思っていた。それは職業の先生という形ではなく、人間として、そんな人になりたいと憧れていたと気付いた。

きっとそれだけではないと思う。
子供たちが過ごす、学校という社会の中で
先生という存在はやっぱり大きい。

だからこそ完璧に諦めることは出来ない。

人生は1度きりだ。

私は今壁にぶつかっている。
親との意見の食い違い、私の想いやと親の想いのすれ違い。そんな所からぶつかり続ける日々だ。
やりたいことは見つからない。ずっと携わっていたいと思っていた教育にさえ興味が薄れてきてしまった。

でも焦る必要はないんだ。

助けてくれる大人や仲間は私には沢山いる。
ゆっくり自分のペースで。

これからもきっと、私のnoteが更新される時は何かにぶつかり、苦しみ、頭の中を整理する時だろう。

自分の未来が見えず、どうしたらいいのか分からない。だからこうやって少しずつ整理していく。

自分だけの最高の人生を見つけるため。

あとがき
読んでくれてありがとうございます。私は卒業式に先生に手紙を書きました。そして合格発表の日お返しの手紙を貰いました。
そこに書いてあった一文を紹介したいと思います。

よくあやかはこう言ってくれたね。
『主任の言葉は心に響く。』って。
けど何が大切かと言うと
その言葉をちゃんと受け止める心があなたにはあるということです

やっぱり先生はどこまで行っても素敵な人で、私の人生のターニングポイントに立っていた1人でしょう。


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