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親でもパートナーでもない!辞めたい公務員が絶対に相談すべきたった一人の人

「公務員の安定収入がなくなったら、やっていけるのか心配で……」
「子どもの教育費や家のローンがあるから、辞めたくても辞められません」

コーチングセッションで、公務員の方は口を揃えてそうおっしゃいます。
多くの人にとって不安なのが「お金」の問題ではないでしょうか。

お金の問題から目をそらさないで

私も同じような不安を抱えていました。

でも、不安はお化けと同じです。正体が分からないから、怖いんです。
例えば、あなたが今すぐ公務員を辞めたとします。
退職金は入ってきたものの、月収ゼロになりました。

その場合、以下のようなことが心配ではありませんか?

・毎月の収支はマイナスにならないか
・経済的に最も厳しい時期はいつ来るか
・老後資金は足りるのか

お金の問題を「見える化」することで、以上の不安を解消できるのです。

資産額が十分だから、今辞めてもしばらくの間は食いつないでいけそう!

とか、

数年後に子どもの大学受験・進学があり、家計がマイナスになってしまう。
あと3年働いて◯◯◯万円貯めれば乗り切れるから、もう少し頑張ろう

など、将来を見据えた「家計と仕事の見通し」がもてるようになります。

どうですか?漠然とした不安が、少しクリアになリますよね?

面倒くさい…?
すごくよく分かります。

でも、退職・独立するならお金の問題は避けて通れません

自分がどれくらい稼いでいるのか。
何にどれくらい使っているのか。
借金はいくらで、資産はいくらあるのか。

それらを把握しないままでは、話は先に進まないのです。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」

そんな川柳があるように、お金の不安もよくよく眺めてみれば「なあんだ」ということになるかもしれません。
今すぐ辞めても大丈夫だと分かる可能性だってあるのです。

お金の不安という幽霊を明るいところでじっくり眺めてみましょう。
すなわち、家計のチェックです。

家計のチェック4ステップ

家計のチェックは、以下のステップで行います。
日本FP協会のページに、説明と各種文書のデータが載っています。
ぜひ参考にしてください。

ここでは、ごく簡単に4ステップを解説します。
文字だけでは分かりづらいと思いますので、上記のサイトと併せてごらんください。

1.家計の収支を確認する

まずは収入と支出を徹底的に洗い出します。
公務員であれば、源泉徴収票で収入はチェックできますね。
支出はどれくらい明確になっているでしょうか。
家計簿をつける習慣のない人はこの機会にぜひ始めてください

2.バランスシートをつくり、家計の健全度を見える化する

バランスシートとは、資産と負債のバランスが一目で分かるものです。
夫婦共働きの場合、お互いの資産や負債がブラックボックス化している場合があります。
できればすべてをさらけ出し、全体でのバランスを確認しましょう。

3.ライフイベント表で将来の見通しを立てる

家族それぞれの年齢、入学や受験などのイベントを記入します。
単身の方、お子さんのおられない方も、旅行や親の介護など、お金のかかるタイミングがあります。
いつ頃、どれくらいお金がかかるのかという見通しを立てましょう。

4.キャッシュフロー表で将来の収支を予想する

ここまでできると、キャッシュフロー表が作成できます。
キャッシュフロー表でできることは、家計のシュミレーションです。
この先あなたの収入が増減した場合や、家族のためにまとまったお金が必要になった場合、家計がどうなるのかが分かります。

お金の相談をするならこの人

ここまで読んで、「正直、大変そうだな」と思った方。
自分だけでは挫折してしまいそう……と不安になった方。
そんなあなたが相談すべきなのは、「FP(ファイナンシャル・プランナー)」です。

FPは、相談者の価値観や生き方、現在の収支などから現状を分析し、長期的・総合的な視点でさまざまなアドバイスや資産設計を行うサポートをしてくれます。

親よりもパートナーよりも、はるかに頼りになる存在です。
そう、退職を考えたときに誰よりも相談すべきは、FPです。

相談すべきFP、避けるべきFP

ここで気をつけたいのが、「どんなFPに相談するか」です。

保険会社などと契約している企業内FPの場合、保険や投資商品を勧めてくる場合があります。

上手に勧められたら、思わず買ってしまうかもしれませんよね。

企業内FPへの相談は無料でできるので、ついそちらに気持ちが向いてしまうかもしれません。
しかし、公正な立場からアドバイスをしてもらいたいのであれば、おすすめできません。

「独立系FP」と呼ばれる、特定の企業に所属していないFPを選びましょう。

FP協会のサイトなどで探すことができます。

あるいは「ココナラ」などで評価の高いFPに依頼するのも良いと思います。

また、少し回り道にはなりますが、資格をとり自分がFPになってしまえば、その知識は一生モノです。
我が家も夫婦でFP3級をもっています。FPの知識は保険や投資、税金などあらゆる面で役立ちますよ。

「これなら辞められる」家計の見える化で決断した、我が家の場合

私が教員を退職するにあたっては、夫婦でキャッシュフロー表を作り、あらゆるシュミレーションを行いました。

私の収入がゼロになった場合、今の生活レベルはどこまで維持できるのか。
子どもたちそれぞれが大学卒業まで国公立で進んだ場合と、私立理系・一人暮らしをした場合の学費はどうなるのか。

いろいろな場合を想定し、「収入が激減し、ある程度の出費が必要な状況でも、家計自体はなんとか維持できる」と分かったので、安心して辞めることができたのです。

自由に生きたいなら、家計の見える化は必須科目

いずれにしても、大事なのは「お金の問題を直視する」ことです。

「何となくお金のことが心配なんだよね」
「いつまで経っても貯まらなくて…」

厳しいようですが、こう言ってるうちは、何一つ問題は解決しません。

まずは家計の棚卸しから始めてみましょう。
お化けの正体、見える化したら意外と怖くないかもしれませんよ。


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