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インフルエンサーに留まらず、課題解決のために良い企画を生み落とすには?

餅屋」はさまざまなクリエイターと共に、コンテンツを創り、広げるSNS時代のプロモーション企画集団。ライターの5歳さんは、餅屋と共に数々のコンテンツを生み出してきたパートナーです。

クリエイターさんから見る餅屋はどのような存在として映るのだろう。

その本音を今回は5歳さんの視点で教えてもらいました。

5歳
ライター/ディレクター/株式会社アマヤドリ代表
結婚生活についてツイートをしていたらいつの間にかフォロワー数が12万人に。ライター業を経てオウンドメディア運営会社を設立。SNS広告のディレクション、キャスティングなども手掛ける。


角の取れた企画に落ち着かせないこと

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── 5歳さんは餅屋と一緒にいろいろな企画をご一緒していますよね。餅屋のプランナーによると「熱量が高いし、一緒に企画を前に進めてくれる」とのことで。今日は反対に、5歳さんから見る餅屋を教えてもらいたいなと思っているんです。

餅屋とはね、本当に楽しくお仕事させてもらっていますよ。本当にクライアントのためを思った企画を考えて粘り強く提案してくれるし、一緒に良いものを考えてくれるし、しっかりお金もくれる……ありがいたいなって思っています! 餅屋、バンザーイ!!!!!!! バンザーイ!!!!!!!!

── あああ、それだと私たちがまるで言わせたみたいになっちゃいます……落ち着いてください……(笑)。

ははは、でもねそれは本当に思っていて。良い人たちなんですよ。

── すごく嬉しいです。たとえば、どういう点がお仕事しやすいですか?

たとえば、一緒に作った企画が一緒に作った提案した企画が本当に面白くていいものだったとき、実行ハードルが高くてもなるべく交渉に動いてくれるようなところです。インフルエンサーが一緒に提案する企画って、インフルエンサーらしい尖った企画であるがゆえにクライアントの企業にとってはチャレンジングな内容であることも少なくなくて。

── ありますよね。さまざまな意見を取り入れていたら企画自体のエッジがなくなってしまって見慣れたものに着地してしまう、みたいな。

もちろん角の取れた企画が100%悪いとは思わないんです。
でも、僕たちだからこそ提案できる企画や実現できるコンテンツっていうのもあると思うので、そういうものはなるべく面白さを残した状態のまま作りたい。

クライアントからの要望を叶えるためにも、中途半端な企画ではなくしっかり練り上げた企画で臨みたいと思っているんです。
それらを実現するためには難しい局面もありますが、餅屋の人たちはなんとか実現しようと動いてくれるんですよね。それがすごくありがたいなと思っています。


なるべく僕が無理する企画を考える

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── インフルエンサーとしてコンテンツに臨むときって、クライアントの課題解決と、企画としての面白さとのバランスを取る難しさがあるのかなと思っています。普段、5歳さんはどんな風に企画を考えているんですか?

う〜ん、課題解決に関しては「どうやるのか」という方法論に近い話かなと思うんですよね。たとえば、商品レビューのようなお仕事があったとしたら、それは“購買”につなげたいことが多いですし、その他は“認知”を広げたいという課題に対してアプローチするお仕事である場合が多いのかな。

── なるほど。そういった枠組みの中で、面白さがちゃんと保たれた企画にはどのようにしてたどり着いているんでしょう。

なるべく自分が無理をする方針で考えること、でしょうかね……。

── 無理をする……?

以前、餅屋でご一緒した企画で「嫁のGPSから逃れるために100キロ歩いた話。」というお仕事があるんです。簡単にいうと東京駅から出発して、高尾山を登頂する企画です。すべて徒歩で。

── 身体張ってますね……?

この記事、最初は自転車で日本縦断してギネス記録を樹立してみようっていう企画だったんです。スケジュールや身体状態の観点からさすがに難しいとのことで変更になりましたが、100キロ歩くのも相当キツかったんですよ。

── どちらの企画も5歳さんの発案っていうことですよね。どうしてそこまで無茶してみようと思えるんですか……?

人と同じことをやっていても意味がないからです。あえて僕を選んでくれて、依頼してくれるのに、誰でもできる企画をやっていたら何の意味もないなって思うから。

それに、インフルエンサーに仕事を頼むときってクライアントは遠慮がちになってしまうんです。「こんなことをお願いしても良いのかな」って考えちゃうんでしょうね。「5歳さん、100キロ歩いてきてくれませんか?」なんてたぶん言えないはず(笑)。だから、あえてちょっとした無茶も僕から提案するように心がけています。



「お願いしてよかった」と感じてもらうためにクリエイターができること

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── 5歳さんの話を聞いていると、とにかくホスピタリティに溢れる仕事との向き合い方をされていますよね。

そうなんです。僕、ホスピタリティあるんですよ(笑)。

……というか、相手に喜んでもらう行いをすることこそが仕事じゃないのかなって思うんです。僕の場合でいうと、仕事をお願いしてくれる餅屋や、その奥にいるクライアント、それから記事を読んでくれる読者。そのために自分の力や時間を使っているように思います。

── 当たり前のように感じて、ついつい、ふと忘れてしまいそうになる視点のようにも思います。

仕事として企画や記事などをお願いしてもらっている以上、定性的・定量的問わず結果を残すことが常に求められます。すべての企画がバズったり、跳ねたりするわけではないこともあるけれど、そういったときには「どれだけ真剣に届けようとしたのか」を特にクライアントは見ているんですよね。

── Twitterでのリツイートや記事のシェアも、5歳さんは一度や二度に収まらないですよね。

だって、読んでほしいんだもん。読んでもらうためにできることは、なるべく手数多く実行していたいと思うし、そのほうが喜んでくれる人が多い。

インフルエンサーの場合は、自分のタイムラインの統一感やブランディングを意識する人が多いと思うけれど、僕は一旦そういった事情を横に置いてでも、届けるための努力をしたいと考えるタイプです。

── そういう心遣いがあるからこそ「また5歳さんにお願いしたい」と思ってくださる人も多いのかな、と感じました。反対に、5歳さんが心構えとして「これだけはやらない」と決めていることってなにかありますか?

騙さないことですね。嘘をつかないこともそうだし、誤解を与える表現を使わないこともそう。あとは、PRであっても商品を購入するし、必ず使うし、良いことも悪いことも含めて正直に書く。使ってみて良いと感じられないときはPRそのものをお断りしています。

ライターという仕事柄、言葉や文章を巧みに扱えば良い側面だけを切り取って届けることや、悪いところを隠すこともできるんです。でも、そうして広めたものは誰かをしあわせにするのかと考えると、その答えはたぶんノーですよね。


人とコンテンツに、素直に向き合う人でいたい

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── 先日、餅屋発起人のふくまさんとも似た話になったのですが、5歳さんもすごく素直に人と向き合っているように感じます。仕事という枠組みを超えて、人として。

僕、まさにふくまさんがきっかけで餅屋に関わるようになって。2〜3年くらい前に知り合って、話しているうちに面白い人で好きだなあと感じてよく遊ぶ仲になったんですよね。そうして半年くらい前に「餅屋の仕事手伝ってくださいよ〜」って。

ふくまさんと僕の価値観ってにているなと思っています。どうせ仕事をするなら好きな人とやりたいし、打算的ではない付き合い方が好きなんですよね。フェアな関係ではなく、なにかの利害をはらんでいるような。たとえば「この人、僕のインフルエンス力を狙って近くにいるのかな?」だなんて思いながら人と話しているなんて嫌じゃないですか(笑)。

── 友人としての付き合いのほうが、利害を考えることなくフラットに付き合えますしね。餅屋のメンバーは、社内外を問わず、比較的同じ思想を持っているような気がします。

僕自身、別のクリエイターさんに仕事をお願いするシーンってあるんですが、そのときも「あなたのことが好きなのでお願いしたいです」ってスタンスで連絡してます。不特定多数に送るようなテンプレートでもらうメッセージなんて響かないから、僕は絶対にしない。

── 「どんなことをやるのか」も重要ですが、楽しみながら仕事をしたいときこそ「誰とやるのか」が大切ですよね。好きな人とだからこそ、本音で話ができるし、結果としてそれは良いコンテンツに近づくような気がします。

本当にそうなんですよ。初めてお仕事する方に対しても、どうしてお願いしたいのか、どんなところが好きなのかを丁寧に綴ったメールを送るんです。それが仮にお断りの連絡だったとしても、真心を込めたその気持ちはちゃんと伝わりますからね。

餅屋の仕事は、そうして向き合える人たちと一緒に、頑張ろうと思えるお仕事を楽しみながら続けられるんです。だからこれからも仲良くしてほしいなって思っていますよ。

餅屋、バンザーイ!!!!!!!!(笑)


取材・文:詩乃(Photoli)



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