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デイキャンプ<夜と朝編>

デイキャンプシリーズさいごのお話(もうデイキャンプではなくてナイトキャンプですが)。

キャンプサイトの管理人さんから声をかけていただいて、初キャンプ・最低限の装備にして、想定外のナイトキャンプになりました。


内心ではちょっと緊張。

着替えはもちろん、シャワーの道具も夜ご飯の具材もなにも持ってないので、ちゃんと夜を越せるのかな?と。

でも、管理人さんがテントを触りながら「小さいけど十分ですね。朝方はすっごく冷えるけど、寝袋貸しますよ!ね、せっかくだから」と背中を押してくれて、それならば!と心を決めました。

緊張がちょっとずつワクワクに変わります。


荷物を昼間にいた場所から泊まる場所へ移すうちに、あたりは真っ暗に。受付のある建物とキャンプを楽しむ人々の灯す明かり以外はほとんど電灯もないので、場所によっては漆黒の暗闇です。

管理人さんがテキパキと寝袋や薪を用意してくれ、その間にせっせとテントを組み立てる。今日2回目なのでテント設営もお手の物。

私たちに与えられた広ーいスペースに、ちっちゃなテントとちっちゃな車。立派なテントに比べたらやっぱりちょっと寂しいんだけど、でもこじんまりしてて可愛い空間になりました。

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ここで、キャンプサイトの住人さんに一つ親切をしていただきました。

「よかったらこれ、使ってないんで!」真っ暗な中iPhoneのライトを頼りにテントを立てている私たちに、立派なランプを貸してくれたのです。このランプがなかったら私たちのキャンプ成り立たなかったんじゃないかってくらい、重宝しました。iPhoneの充電が切れたら即終了だった。 優しさと気遣いで心がほかほかになりました。

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燃ゆる火。ハウルのカルシファーを思い出す。

やっとこさで火をおこした後は、閉店ギリギリのスーパーとコンビニに駆け込んで食材、タオル、シャンプーなどを買い足していきました。


夜の山ドライブ。Google マップは懲りずに崖と隣り合わせの小道を案内してくるので、

いや、鬼か。とツッコミを入れながら、さすがに大きい道を選ぶ。


そういえば車に乗り込むとき、うーんと空を仰ぐと、真っ黒の空一面にチラチラと輝く星が散りばめられていました。パートナーと「あとで寝転がって見ようね」なんて話していたのに、天然プラネタリウムを少々舐めていたようで。シャワーを浴びてテントに戻ったときにはすっかり雲に覆われてしまったのだけど。


管理人さんが貸してくれた厚みのあるシートと寝袋を駆使して整え寝転び、私が駄々をこねて持ってきた大きな毛布を二人でかぶる。

「ね、持ってきてよかったでしょ」と言うと、「なんだかんだいつもおもちが正しいからね」とパートナーのおどけた声が返ってくる。

さっきよりも流れの強くなった川の音と地面の感触を背中に感じながら、うとうとと眠りについたのでした。


朝。

寒さで目を覚まし狭いテントのなかで起き上がると、体がガチガチに固まっていました。そのまま寝る気も起こらず、テントを這い出る。火起こしはパートナーに任せ、私は珈琲の準備。

朝ごはんは納豆ごはんとソーセージ。

異色の組み合わせだけど、なかなかいける!

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毛布にくるまっていないと上の歯と下の歯がガチガチとぶつかり合うくらい寒かったけれど、柔らかい朝の陽の光がとっても綺麗で、「美しい」なんて普段じゃ使わない言葉が自然と出てきてしまうくらい。そんな景色を見ることができた。


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寝床はお世辞にも心地いいと言える環境ではなかったけれど、それでもはじめてのキャンプにしては上出来だったのでは、と思います。とっても楽しかった。新鮮な山の空気と水の音と。目も耳も癒されて、心がぷるぷるになった気がします。


今回のキャンプを経て、一泊するんだったらあったほうがいいなぁ、思ったのがこちら。

・ランプ(最重要!)
・床にしくふかふかのもの、寝袋
・クーラーボックス
・水切りカゴ
・ものをまとめる大きめのボックス
・油ハネガード(コンロの火が風でなびくので)
・チャッカマン、ライター

火起こしをするときは、意外にもキッチンペーパーが大活躍。どんなに細かい枝も火がつきにくいので、最初は枯葉と小枝を大量に集めてU字溝に敷き、キッチンペーパーに火をつけてそれらの中に入れるようにしました。枯葉に火がついたら、酸素を送りながら小さめの薪を丁寧に重ねていくと、だんだん火が移っていきます。そのあとは大きな薪を燃やせばOKです。


と、偉そうに書いてみましたが、初心者がやっと一泊できた感じなので、不便はたくさんありました。ただ、大自然を全身で感じられたので、不便もまたよかったな、と思います。

3回に渡るレビューでしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!




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