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陽射しの一つにもなれやしないが



たまにふと脈絡も無く、生きるのが嫌になる。だけれど、それは嫌悪感というより疑問に近くて、「答えもないのにこのまま生きて何になるっていうのだろう」と思ったりする。馬鹿な癖。




人が得意ではないくせに長所はコミュニケーション力ですと笑顔で言い張ったり、人との関わりが多い仕事に就こうとしたり。私はめちゃくちゃだ。それも自分に無頓着故なのかもしれない。無頓着なくせに、敏感に寂しがってばかりで。


やっと就職活動が終わりました。ぐだぐだだったけれど、良いところに落ち着いたんだと思う。

終わって心身共に落ち着いた今だからこそ、「夜明けの宣誓」を書いたあの白んだ朝焼けを思い出している。ぼろぼろに擦り切れて、静かに泣くことしかできなかった朝、限りなく薄い生命の空気。最低で、美しかった。



生きていたって答えは出ない。何に対して答えを求めているのかもわからない。生きていくのに意味が欲しい程私は弱くて、できることならば本当はそんなもの必要なくても生きていけるような身軽さが欲しかった。

生きる意味は無くてもいいって

貴方もきっとそう言うんだろうなあってわかってたよ、悲しいわけじゃないし悲しいならそれはきっともっと前からだ、虚しさも寂しさもずっと前から私だけのものだ。


誰かの糧に成れるような眩い人間ではなく、私は陽射しの一つにもなれやしないが、それでもきっと、これからも生きていくのだ。今までと同じように幾度となく見えない壁にぶつかり、心が詰まり、溢れた気持ちで泣くんだろう。そうやって変わらない人生の中にも少しずつ訪れる変化を祈るような感覚で抱えて、これからもずっと、私は貴方に逢いたいと思うのだろう。


貴方じゃなく私が私の神様だ
だから貴方は何も背負わなくて良い

そうやっていつか言えるように。貴方の自由と幸福を願えるように。心からの祝福を伝えられるように。




何度生きるのが嫌になったって、私は貴方を想い続けて前を向く。日々はいつだって美しいわけじゃないけれど、過去を愛し今を尊び、未来に歩いて行けるように。またいつか逢いましょう。



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