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7,8月に読んだ本

7月と8月は7冊の本を読んだ。さあ、いつも通り読んだ本をさくっと紹介する。

1. 旅をする木

星野道夫さんのエッセイ集。大切に少しずつ、心の余裕があるときに読んでいたが、ついに読み終わってしまった。

エッセイ(日記)集なので、少しの空き時間に読めるし、彼の文字を一度飲み込むばアラスカの大自然が一気に目の前に広がる。

あと、1つ1つのエピソードがとても濃いのも印象的だった。歴史的瞬間に立ち会えたり、長年の自分の思いが実った話など。「本当に一人の人生か。」と思うほど星野さんの人生には色々なことがつまっているんだな。

私は、まだまだだ。

そんな大好きなこの本は、大切な友だちにあげた。日本を旅立つ友だちに。


2. can everyone please calm down

Mae Martin(イギリスのコメディアン)の本。

この本はオーディオブック版を購入した。

理由は、耳で聞く方が理解が早いし(英語だと特に)、Amazonのaudibleが最初の一冊は無料だったからだ。


LGBTQ+コミュニティについてより知るとともに、自分のセクシャルティにラベル付けする意味はあるのか?という著者の問いかけに、確かにと思わされる。


どうして「私は女です。男の人が好きです。」っていうステートメントが必要なのか。
人間は単純性や一貫性(女→男が好き、男→女が好き)を心地よく思うっていうのも分かるが、私は性別は関係なく(男でも女でも性別がなくても)人間を丸ごと愛したいと思う。ずっと”人間丸ごと”って思ってたけど、「これでいいんだよね」って改めて再確認。


3. 縁食論

孤食ほど独りではなく、共食ほど強いつながりを求めない。その二つの真ん中に位置するのが縁食である=”ゆるい関係性の中での食事”

縁食の考え方はもちろん。藤原さんの言葉でいくつか印象に残ったのが...

・清く死ぬことを美化する「終活」に...いつも違和感をぬぐいきれない。この世にたっぷりの未練を残し、歯を食いしばって、もう体内には残っていないはずの水分を目尻から落としながら苦悶の表情を浮かべたまま死ぬことも人の死である。

・売れ残った食べものを路上生活社にいきわたるように工夫しているレストランを....おしゃれでスマートだと思う

・食の音を聴く暇を惜しんで、労働と消費時間を増やし続ける社会こそが問われなくてはならない。
→音楽が環境化していき、耳障りの良いスーッと流れるものが増えているのに対し、料理もまた洗わず、切らず、焼かずといったように引っかりのないものが増えていることに改めて気付かされた。食が商品として売られ、食べることが消費となっていることは、言われなければ気づいていなかった。

4. ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー

エッセイに近い。イギリス在住の母親(ブレイディみかこさん)が中学生の息子のことを中心に書いた一冊(ドキュメンタリー)。学校生活はもちろん、そこでの出来事を当時の情勢や文化に絡めて書かれている。

一見難しいトピックでも、みかこさんの文章は易しく、理解できる。彼女のように誰にでも読ませてしまうような文章を書きたいな。

5. 職業は武装解除

著者のルミ子さんが国連やNGOなどでの、武装解除を中心とした国際協力の経験を書かれている本。もちろん、そこを志すまでの経緯やそこに所属する以前の経験(学生時代やインターンの話など)も入っていて、国際協力に興味がある人には大変面白く、参考になる一冊だと思う。

ちなみに私自身もこの本に触発されて、NGOでインターンを始めた。


6. 推し、燃ゆ


宇佐見りんさんの文章がすごい。読者へ伝え方が独特だけど隅々まで感覚が伝わる。わかる。
例えば、プールでの描写で、「タイルの上を流れている水はどこかぬるついて....肉、のようなものが水に溶け出している」とか。気持ち悪さがわかりすぎるほどわかった。

*アイドルでもなんでも今何かの“推し”がある人たちは共感の一冊

7. ここじゃない世界に行きたかった

またまたエッセイ集。最近、なんだかエッセイばっか読んでたな。

塩谷さんのエッセイは(全てではないが)消費期限が短いと思った。どういうことかというと、消費する(=文章を読んで自分の中に取り込む)時間が短いってこと。それはつまり、わかりやすく”読みやすい” し、すっとなくなる(”忘れる”)

良いとか悪いとかじゃなくて、すーーと心地よい引っ掛かりがあまりない文章だった。(私もこのタイプなのかな?知らんけど)

つぶやき

一人暮らしの友達の家に本棚があったら絶対覗きます。だって、置かれている本を見れば、所有者の興味・関心・特徴がわかるから。あと、自分が知っていたり、持っていたりする本があるとテンション上がる...。



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Kako
いつもありがとうございます☺️

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