おもったことを書き遺す

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  • JAVA日誌

    好き喫茶店にログインした日を書きのこす。不定期連載。

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本日のJAVA日誌

日付:2024年7月5日 天気:晴れ 気温30度  湿気が重くて職場の最寄駅は潮の匂いがした。そんな夜勤明け。新人教育担当が集う会を終え、声が出ない間も行きたいと思っていたため満を持してのログイン。  入店すると先に1組。いつもは入ってすぐに出迎えてくれるおばあちゃんがおらず恐る恐る奥に入ると「いらっしゃいませ」と出迎えてくれる。メニューを見るか聞かれ一応見ると答える。着席してすぐ、もう1組来店する。金曜の夜は賑やかだ。  メニューを開く。今日はプリンがないらしい。  新し

    • 春はいつも目まぐるしく、言葉は歌にならず季節を渡る

      まだ過去形にしないで わたしの商店街のこと、すこしずつ歌にしたい ずっと頭の中ぐるぐる動いてるわりに、一番大切な場面でなにも言えなくなる。言えなかった言葉をちゃんと伝えることができていたら、言いにくそうな言葉を知らんぷりしなかったら、わたしは違う未来にいたのかな。 泣きそうに願ったことは大体叶わない 約束の死後の行き先として、天国みたいなところはあるのかな。守れなかった約束の、墓場、 陽だまりみたいな笑顔をたくさん見せてもらえてうれしかった。 わたしはそれなりにわ

      • 笹舟に乗って届けばいい

         2023年の9月にはじめてNHK短歌に投稿した。木下龍也の教え通り定型で三百首をようやく読み終え、次は投稿で負けまくろうと思い、テレビでずっと見ていたNHK短歌から応募することにした。岡野さんの短歌教室に参加していたこともあって、とくに岡野さんのテーマを考えるときは教わったことをちゃんとやるということを目標にしていた。だから教室と同じように短歌のたねを考え、二期の教室でテーマの洞察を深めていくことを教わった時からはテーマについて自分なりに考えを深め解釈をおいてから短歌に取り

        • 本日のJAVA日誌

          日付:2024年3月30日 天気:晴れ 気温:15度  土曜日の夜勤明け、仮眠を挟んだあとに夜の散歩に繰り出した。数日前の送別会終わりにコートを着て「今年の3月は寒いですね」って言っていたのが信じられないほど暖かい。スウェット一枚でさらりと出かけられる気温は、数少ない春の好きなところの一つかもしれない。  今日は旦那さんが注文を取ってくれる。時間がかかることをまた戻ってきて教えてくれる。いつもありがとう。  最近のお供は塚本邦雄。初っ端から「正字」を塚本がいかに愛したか、

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          3本

        記事

          言葉にも歌にもならない、冬をせめてここに残す。

          もうたぶん会えない予感がしているひとへのさびしさ 屋根の上に乗った布団 お母さんのことをゆるしきれるわけではないけど、星のことを教えてくれたのは全部お母さんだった 教会の屋根のてっぺんに刺さってる十字架はいつも空に刺さってるように見える 昔集めた貝殻、トゥシューズ、ちいさなバレリーナの置き物 もう踊れないのに ジゼルがあの日歌った歌 花の名前教えとけばよかった。 あかり、ひかり、いちばんお気に入りのぽぽちゃんに付けていた名前が思い出せない 期待しない期待しない

          言葉にも歌にもならない、冬をせめてここに残す。

          See Me There

          See Me There

          ギターヒーローはいらない

           一番好きなバンドマンが死んだ。音楽は死なないなんて甘言はなんの救いにもならない。  なんの救いにもならないことを知った。人生には確実に知らなくてもいい痛みがある。これは絶対にそれだと思う。こんな痛みは知りたくなかった。痛みを知る人しか誰かに優しくできないとしても、この痛みを知らずとも周りにも自分にも優しく生きていける。  本当は「痛い」のかどうかも分からない。とにかく「もういない」という事実を繰り返し繰り返し自分の中で呟いてアウトプットして、結果飲み込みどきを失ったホルモ

          ギターヒーローはいらない

          本日のJAVA日誌

          日付:2024年2月6日 天気:晴れ 気温:5℃  火曜日の仕事終わりに満を持してのログイン。1月は来れなかった。扉を開けると3組仲間がいる。一番好きな席は空いていたので座らせてもらう。プリンセットがあるのを確認しておばあちゃんにプリンセットと珈琲を注文する。 「すみませんね、時間がかかりますよ、15分くらい、すみませんね」  毎回申し訳なるくらい謝りながら時間がかかることを伝えてくれる。大丈夫です、ありがとうございます、と返して待ち時間を楽しむ。  最近のお供は「寺山修司

          本日のJAVA日誌

          あとがき 人間世を罰みたいに書いたけど深い思考が可能だから解脱のためにいちばんステップアップできるとも思ってる。 いつか自分もはじまりも終わりもない存在になれるならできたら水になりたいと思う。まあでも絶対に来世は羊毛種の羊です。

          あとがき 人間世を罰みたいに書いたけど深い思考が可能だから解脱のためにいちばんステップアップできるとも思ってる。 いつか自分もはじまりも終わりもない存在になれるならできたら水になりたいと思う。まあでも絶対に来世は羊毛種の羊です。

          わたしは来世羊になる。その次の次、くらいで水になれたら。

           解脱、やっぱりあるのかもしれない。  以前友人が言ってた「砂になりたい」ひいては「無機物になりたい」。はじまりも終わりもない存在として、輪廻から抜け出すことすなわち解脱だと思った。 輪廻をあえて線としよう  わたしは来世羊になりたくて、それ以外でもとにかくヒト以外の動物になりたかった。無機物になるという発想自体がなくて、当然その動物生が終わると次の輪廻に行くものと。  この「発想自体がなかった」というのが重要で、わたしはまだその域に立つことが許されていなかったのだと思う

          わたしは来世羊になる。その次の次、くらいで水になれたら。

          来世は羊がいい

          来世は羊がいい

          はじめてスキをいただきました。とてもうれしいです。ありがとうございます🥲

          はじめてスキをいただきました。とてもうれしいです。ありがとうございます🥲

          なまえ について書きのこす

           わたしはハンドルネームを考えるのが苦手だ。TwitterにしろInstagramにしろ、もちろんこのnoteだって、名前を設定することを求められる。現実世界の繋がりのもと作成したアカウントの名前はそのまま本名を使うのだけれど、こうやって顔を隠して、ほんとうの自分が分からないようにして作ったモノの名前は本当に悩む。  今回は本名から一字取って、「歩」とつけてみた。画面のこちら側にいるわたしの言葉をわたしに代わって話すもうひとりのわたしの名前。読みは「あゆむ」でも「あゆみ」でも

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          初心を書きのこす

           noteを始めてみた。なんとなく。  去年の12月の中途半端な日付から急に日記をつけ始めて、なんとなく、今日まで続いている。「書くとは孤独な作業だ」と評したのはどこの誰だったか、どんな作品の中だったか、もう忘れてしまったけれど、わたしにはこの孤独な海の中が心地よかった。  日記にはその日思ったことをそのまま書く。出来事を書くとなると何もない日は書けないから、自分がどんなことを考えたのか、どんな日だって感じたのか、そういうことをつらつら残す。  でも最近、それだけでは物足

          初心を書きのこす