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入院友達のNさんとAちゃんの話

今日、病院の受付で入院中に仲良しだったNさんの妹さんに会った。心の中で「おおおおお!!!!」と叫び、話しかけるタイミングを図っていた。

「こんにちは。○○病棟で入院していた者でNさんと仲良くさせていただきました」と声を掛けると「え?男ですよ?人違いじゃないですか?」と驚いていた。
「いえ、顔が小さくて手足が長くてスタイルが良くてかわいいNさんです」「あははー。スタイルが良いというかヒョロヒョロですが」「その人です!」
2人であははー。

Nさんは毎日「J子来る?」と看護師と助手に聞いていた。みんな無視したり、「J子って誰よ?」「また言ってる」と失笑していた。
私にも「J子来る?」と聞いてきたので「うん、来るよ!」と話をした。そうするとニコッと4本しかない歯が見えるほど笑う。無邪気な笑顔のNさんの実年齢は70歳前後だけど私には幼い子どもの様に見えた。すごく純粋で可愛い。
Nさんはアルツハイマー型痴呆症で入院友達は「あの人、身寄りがないみたいよ」と言っていた。そうだったらNさんの言うJ子は会いに来ないのか、Nさんの心の中で生きてるJ子さんを毎日考えてるのかと思って切なくなっていた。
どっこい、生きていた。そして日用品を持って病院まで来てくれいる。

ああ、良かった。嬉しいな。良かった。
Nさん、大好きな妹さんが来てくれて良かったね。

家に帰りポストを開けるとなんと入院中に仲良しだったAちゃんから手紙が入っていてびっくり仰天!今日はスペシャルラッキーデー!
封筒を開けると手作りのしおりが入っていた。入院中にしおりが欲しいとボヤいていたのを覚えていてくれた。嬉しすぎる。

手紙には
「病院ではいつも声をかけてくださり
ありがとうございました。
むっちゃんいつもキラキラパワーで
お姫さまみたいでした
いつまでもむっちゃんらしい花を
咲かせてねꕤ︎︎
P.S.しおりをつくりました。良かったらつかってね!」
と書いてあった。
嬉しい。とっても嬉しい。絶対に使う。というか今すぐ使う。

Aちゃんは病状が良くないと敬語になってしまうので、手紙を読んでいて心配だってけど最後はいつもの言葉遣いで安心した。
入院中にAちゃんはいつも「むっちゃんは元気でかわいいね」と言ってくれていた。
「ありがとう。でもかわいいか?Aちゃんは女優さんみたいで超キレイ」「えー、そんなことないよー。私なんかブサイクだよー」「あんたぁ、何言ってんだい?○○さんも○○さんもAちゃんが美人だって言ってるよ」
っていうお互い褒め合う女子トークをよくしていた。Aちゃんは目鼻立ちがハッキリしていてお世辞なしで美人だった。
薬の副作用で手の震えが激しい為、手紙を書くのも、ハサミを使って切る作業も大変だったと思う。
それでも私のために手紙を書いてくれてしおりも作ってくれた。

なんて嬉しいんだろう。なんてありがたいんだろう。絶対に大切にするよ。

入院中に他患者と関わりすぎだと看護師から注意されたけど、私は間違ってはなかったんだと思う。間違っていたとしても、それでよかった。私は大切な人と関わって仲良くなれて、今でもこうやって繋がれている事に感謝している。

みんな、ありがとう。みんなに出会えて嬉しかったよ。これからもよろしくね。

 頭をよく撫でていたNさん
シャツがいつも後ろ前で可愛いNさん。
Aちゃん手作りのしおり
美人のAちゃん

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