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Klaus Schulze の『Moondawn』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

ジャーマンプログレシリーズ!

今回は Klaus Schulze の『Moondawn』を聴いてみた編をお届けします。

焦らすように緩やかに展開していくシンセサイザー、奥行きを生み出すドラム、トランス感覚に襲われるスペーシーなサウンド。

2曲で50分越えの大作。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

1.Floating

怪しげな始まり方。キラキラ宇宙。あまり聞いたことのない言語が飛び込んでくる。アラビア語による「主の祈り」らしい。これから20分以上をかけて催眠かけられるかもしれない。2:08〜呪術的なキラキラ宇宙が続いているけど少しずつシンセは変化している。6:40〜微かにリズムが誕生。テンションはずっと弱火から中火を行き来している。焦らしスキル高い。8:37〜新入りのフレーズが入ってきて、緊張感とシリアス度が高まった。火力も強まっていく。11:58〜どんどん思考がクリアになっていっている気がする…催眠かかってる…?まだ半分にも到達してない。14:55〜ピアノ、こんにちは。音の圧が順調に強まっている。18:21〜なんだかアジアンテイスト。未だにテンションブチ上がらないの我慢強すぎる。ずっと緊張感貫いている。普通だったらそろそろ行きたくなるだろうに。19:33〜と思っていたらブチ上がりの波を感じる。ドラムが実は大暴れしている。シャンシャンでドコドコ。22:17〜確実にフィナーレ入りだした。音量も全然違うし、今まで以上に壮大な空間が広がっている。24:55〜突如ボヨンボヨンな音になって、時空が歪む。ピコピコの嵐。宇宙船でコンピューターいじってる感じ。最後の最後まで爆発を我慢して…偉かったな(?)

2.Mindphaser

海みたいな、波の音のような、波の音ではなさそうな音。水っぽい。コンクリートじみた水。空のようでもある。なんだかドラマチックで終末感ある。自分しかいない世界みたいな。伸びやかなシンセが広がる。3:46〜天候がかなり悪そう。雷ゴロゴロ。コーラスなのか、シンセなのかわからないけどとにかく美しい。6:14〜キラキラピコピコが時々顔を覗かせる。ずっと現実とは別の場所の出来事みたいな感覚。幻想的。11:52〜…!??!突如吸い込まれて、異世界に放り出されてビックリした。いつも世界を変えるのはドラムだ。14:26〜ドラムがひたすら格好良い。実験音楽をしている音が後ろでめちゃくちゃ鳴っているのに、我が道を貫いていて格好良い。ストイックな演奏。シンセも狂気じみてきている。17:59〜クライマックス駆け抜けてきている。耳がしゅわしゅわ。だんだん何も考えられなくなってきている。シンセたちに思考を奪われている。どんどんヒートアップしていく。こんな緊張感ずっとピンピンで、演奏している側心が持つのかな。終盤ギラつきまくり。何もかもが過激な状態。意識が天の方に持っていかれる。残り10秒くらいめちゃくちゃ神々しくて、全てが幻みたい。


Klaus Schulzeはドイツ出身のミュージシャン。ドイツの電子音楽、クラウトロックのバンドである、1969年結成のTangerine Dream 、1970年結成のAsh Ra Tempelのメンバーとして活動した。1970年代以降はソロで活動していた。
本作は1976年にリリースされた6thソロアルバム。Klaus SchulzeとHarald Grosskopf(Dr)によって録音された。



「宇宙音楽(←初めて聞いた音楽ジャンル!「音楽ジャンル:コズミック」ってこのこと…!?)」と「エレクトロニカ」のジャンルの両方の創始者と言われたりと、Klaus Schulzeは偉大な人だ…!!

このアルバムで、当初のドローンベースのスタイルから、シンセをベースにした宇宙的でアンビエントな「ベルリン・スクール(Berlin School)」と呼ばれるスタイルに移行したそうです。

ベルリン・スクールって単語を初めて聞きました。格好良すぎない…?通いたい(学校ではない)。

この本作でのスタイルの移行を、Klaus Schulzeは「私は新たな扉を開け進む」と豪語したらしい。

そんなこと言ってみたいです。

穏やかに変化する展開も、あまりの我慢強くてビックリした!

自分だったらすぐにドカーンと盛大にやってしまい、後半ネタ切れになって詰むと思う。

展開とサウンド空間の構築美、焦らしの天才でした。

↓このライブ映像、絵面が凄い

ドラムの程よい存在感と、時に大胆に躍動する演奏、電子音にうまくリンクしていくリズム感覚に、度々「ドラム大事!」ってなりました。

ジャーマンプログレ、聴きやすいかも……!?!


引き続きジャーマンプログレシリーズ!

次回は Harmonia の『Musik Von Harmonia』を聴いてみた編をお届けする予定です。

最後まで読んでくださり、有難うございました。


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