見出し画像

ひとりでは何もできない。という幸せ

昔から自分のことは自分でやりなさいと習った気がする。
人に迷惑をかけては、いけません。とも、言われてきた気がする。

だからなのか、誰かに頼るのは良くないよ?という香りを、どこかでほんとりと感じてしまう。
割とこれは苦しいぞ・・ってシチュエーションでも、自分で頑張らなきゃって気持ちが最初に来る気がしている。

そうして、ひとりでいろいろ頑張ってみるのだが、やっぱりうまくいかないことが多くて、
自分はひとりでは何もできないな・・
自分ひとりでもできることを増やさないと・・
なんてことを考えて、落ち込んだり、深刻に悩んだりもする。

でも、どうなのだろうか?

もしも、すべてを自分ひとりでできたら。

それは素晴らしいことなんだろうか?
それは強いとか、有能ってことなんだろうか?
気持ちが楽になるのだろうか?
自分が好きになれるのだろうか?
楽しいと感じるのだろうか?
幸せだー!って思えるのだろうか?

どうにもピンとこない。テンションが上がらない。
もしかして、ひとりでなんでもできたらも、つまらない・・・いや、ものすごく、つまらないんじゃないだろうか?

*

僕は小さい娘が二人いるのだけど、よくポテポテと歩いていき、コロンとなって、進めなくなって、僕を呼ぶ。

僕が行って、よいしょと立ち上げると、ニコーっと笑う。
彼女は、ひとりでは本当にまだ何もできない。
でも、とても幸せそうだ。

そして、その無力さに心を惹かれる。

そんな時に、「ひとりではなにもできない」って、とことん良いことだよなぁと思う。

「ひとりではなにもできない」ことを知っているから、僕は彼女ができないことを率先して実現するし、むしろ実現せずにはいられない。
そして、その時、おそらく僕はは彼女以上に幸せを感じてしまう。

僕も嬉しいし、彼女も嬉しい。

ひとりでできたより、ふたりでできた方が、同じ結果にプラスして、嬉しい気持ちが残るというスペシャルオプションが付いている。

*

もしかしたら、僕らは「ひとりでは何もできない」から、幸せになれるのかもしれない。
むしろ、「ひとりでは何もできない」ことが、他の人を幸せにするのかもしれない。

「ひとりではなにもできない」から落ち込むことはなくて、そのできないところにこそ、幸せのピースがあると思えたら、ちょっとほっこりする。
日々を過ごす中で、こんな気持ちを持てたら、少し素敵かもしれない。

今日も読んでくださったあなたに、心からありがとう。

きっと「あなたのことを幸せにします。」
だけではなくて、
「僕には、どうしてもあなたが必要なんです。」
を付け加えた方がグッと来るのも、同じ理由な気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?