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石切剣箭神社上ノ社~役行者と弘法大師・空海

大阪で人気の神社といえば、“石切(いしきり)さん”と親しみをこめて呼ばれる『石切劔箭(いしきりつるぎや)神社』
奈良との県境、生駒山の麓にあります。
神社までの参道は大阪版“プチおかげ横丁”のような雰囲気で、食べもの屋さんや占いのお店などが立ち並び、多くの人で賑わっています。

いしきりさんには今まで3回ほど参拝していますが、『上ノ社』があることは先日境内の案内で知りました。
気になりながら、どのくらい歩くのか不安なので、そのまま帰ってしまいました。

お寺でいうと『奥の院』にお参りしていないようなもの?
ちょっと気になったので、生駒山中の奥宮から遷宮されたという、石切劔箭神社 上ノ社に行ってみることにしました。

近鉄奈良線の石切駅を降り、念のため駅員さんに確認するといしきりさんを案内され、上ノ社はわかりません、とのこと。

グーグルマップを見ながら歩いていると、左折する道から地元のおばあちゃんが歩いてきました。
『この上に上ノ社はありますか?』と確認してみると、またご存じない様子。
ちょうど通りかかった社会福祉法人の車の方が、教えてくださいました。

結局、そのまま住宅地の坂道を少し登ったら、上ノ社の看板が。(お世話をおかけしました! でも、地元でも知られていないのは不思議…)

ここまでの坂道は、対向車がすれ違うスペースがないほどの細い道。
駅から7分くらいなので、歩いたほうが行きやすいかもしれません。

鳥居近くの牛さんの親子
いしきりさんは下之社にあたる

一度合祀され石碑のみとなり、昭和47年に再建とあるので、おばあちゃんがご存知なかったのは、このあたりが理由かもしれません。

澄んだ風が流れる神社入口
静かな拝殿

ご祭神はいしきりさんと同様に、饒速日尊(ニギハヤヒ)・可美真手命(ウマシマデ)の二柱の神をお祀りしています。
拝殿の中に鏡が2つあるのが印象的。

社務所は4月から3年ぶりに再開
祭事も通年通りに

そのまま奥に進むと水の音が聞こえ、さらに清浄な空気に包まれました。

『石切の御滝』はここから少し登る
水量は少ないけれど二本、山からの水が流れる『石切の御滝』
山の空気に包まれる場所
感謝を奉納する御礼亀
池に無数の生物がいるように見えて、一瞬びっくり!

石切登美霊社(いしきりとみれいしゃ)は閉鎖中とのことですが、とても素敵な建物なので、ぜひとも修理をして再興いただきたいと感じました。

八代龍王社
龍王関連によく出てくる役行者さんと空海さん


先ほどの『石切の御滝』修験道の滝行場だった可能性もありそうなので、上之社を遷宮する前は、もともと役行者さんと空海さんゆかりの場所だったのでしょう。

このあたりには空海さんの伝説が残る場所があると看板に表記があったので、探してみました。
上之社を出て少し下るとすぐ、爪切地蔵があります。

空海さんが爪で、一夜で石に仏様を刻んだ、という伝説が残る

もうひとつ、八代竜王社の案内に書かれていた千手寺は、線路をくぐっていしきりさんへ行くまでの途中に、ひっそりとあります。

役行者さんが開祖、空海さんが修行したお寺
在原業平が再建


上之社
を出たあとは、ずっと気になっていた、『ホテルセイリュウ』のランチに行ってみることにしました。

残念ながら火曜日だったので、ランチビュッフェはお休み!
ホテル4Fにある東大阪スカイテラスでは、大阪平野が一望でき、誰でも無料で入れるとのこと。

エレベーターで上がってみると、テラスからの眺めには感動!
さえぎるものが何もなく大阪平野をぐるっと見渡せる、こちらは穴場でした。

あべのハルカスも、梅田のビル群も全て見渡せます。
夜景もきっときれいでしょうね。

すぐ下には近鉄電車が走る
大阪の中心部を見渡す


ホテルの売店に良い商品があったので、色々買ってしまいました。

また10分ほど住宅地を歩けば、両端にお店やカフェが並ぶ石切商店街になり、こちらにも食べるところはたくさんあります。

大阪らしい風情が残る観光地としても、楽しめる場所です。

いしきりさん拝殿・境内は参拝客が途絶えることがない
もう少し下った新石切駅からも大阪市内に戻れる

あまり知られていない石切劔箭神社 上ノ社は、とても気持ちの良い風と山の清浄な空気に包まれた、ちょっと不思議な神社でした。





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