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芋のおいしさ、かんころ餅

 色々といじくりまわしていない味を好んでいる。

 かんころ餅は、五島列島の特産品として知られる。五島列島には昔むかし潜伏キリシタンの人たちの移住などがあった島で、その人たちに与えられた(移り住んだ)土地はたいていが痩せた土地だった。サツマイモは育ったから、移住者たちは芋を工夫して食べていた。
 かんころ餅もその工夫のひとつから生まれたもので、蒸した芋を干した「カンコロ」をもち米とすり交ぜるなどして作る。ナマコ形に成形されたかんころ餅は、1cm程度の輪切りにして、焼いて食べる。

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 現在は五島列島でみやげ品や保存食として盛んにつくられているかんころ餅だが、もとは外海地区で編み出された味だと聞いている。移住の時に、潜伏キリシタンの人たちと一緒に五島に渡ったと考えられる。

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 焼くときはトースターでも、フライパンでもいい。私は冬場に食べるときはストーブで焼く。子どもの頃は、くっつき防止に粉をふって焼いた記憶がある。
 焼くと柔らかくなるが、白い餅のように伸びたりしない。焼き芋のようにほくっとなる。芋の味がして大変おいしい。

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 こちらは神浦(こうのうら)の朝川商店のかんころ餅。

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