マーケティングの「言うは易し、行うは難し」を解決する

顧客起点マーケティングや顧客起点経営の「言うは易し、行うは難し」を解決するすることを目…

マーケティングの「言うは易し、行うは難し」を解決する

顧客起点マーケティングや顧客起点経営の「言うは易し、行うは難し」を解決するすることを目指して創業。noteでは9segsを始めとした様々な顧客起点マーケティングや顧客起点経営に関するトピックを不定期で共有します。https://mforce.jp/

最近の記事

新規獲得につながる指標 n-NPI

今回の記事は、短めのものとなります。以前から我々の肌感としては感じていたことが、ある程度クリアなデータとして得られたので、ご紹介します。 これまでも9segsで得られるNPIやu-NPIといった指標が、従来用いられてきた認知や好感度といった指標に比べて、将来のブランドのマーケットシェアやリピートと相関が高いという研究結果を発表し、またそれらを扱った論文が国際論文誌に採択される(国内市場での論文・米国市場での論文)といった活動をご紹介しました。 今回取得したのは、ノンユーザ

    • 実際のデータと可視化で見る、9segsでのブランド分析の始め方

      この記事はこんな人にオススメ他社の9segsデータを見てみたい 9segsを数字だけでなく、視覚的に理解したい 9segsデータを取得したあと、どのようにブランド分析や、顧客戦略の立案・施策化や、に繋げて行けばよいのかイメージが湧かない 9segs分布のパターンから、注力する点が見える昨年、日経クロストレンド上で、従来のブランド管理手法の問題点、および1つの解決策としての9segsのブランド管理・ブランド分析としての活用について特集を頂いたことがありました。この記事は、

      • 9segsとN1の関係を改めて振り返る

        この記事はこんな人にオススメN1分析や9segsを書籍などから部分的に取り入れてみたものの、手間や費用に見合ったアウトプットが得られなかったと感じる 9segsとN1って実は組み合わせて使うものですよと言われて「え?そうなの?」と感じる 9segsやN1分析は手法。その目的は顧客理解と顧客戦略による事業成長書籍「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」で紹介された9segsとN1分析ですが、最近、我々のプロダクトである9segs analyzer

        • 9segsデータを取得する3つのタイミング

          この記事はこんな方にオススメ9segsの導入を検討している方 9segsの導入後、ベストな9segsデータ取得の頻度を検討している方 9segsデータ取得タイミングの3タイプ過去に9segsを導入頂いた方に、9segsデータ取得のタイミングをお伺いすると、大きく3タイプに分かれるようです。 1. 施策実行前に顧客戦略(WHO&WHAT)を策定して、効果を上げたい 2. 施策実行後に、顧客起点での次の成長機会を特定したい 3. 年次計画に自社・競合の顧客心理・行動の現

          9segs運用における3つの落とし穴

          この記事はこんな方にオススメ9segsを書籍や公開事例を元に試みてみたが、思ったような成果が上がっていない方 3つの落とし穴書籍「たった一人の分析から事業は成長する 実践顧客起点マーケティング​」(翔泳社)上での9segsの発表から3年半余りが経ちました。 M-Forceが提供する9segs analyzerの利用者も2022年は2021年から3倍以上に増えていますし、同時に9segs analyzerのような専用ツールを用いずに、書籍や公開事例を元に顧客を9segs同様

          N1: すべては1人の名前のある個客から始まる

          〜顧客起点マーケティング Part 16〜 「アイデア」に関して詳しく説明してきましたが、ここでは、「アイデア」を生み出すために最需要な起点である「N1」を説明します。強いマーケティング戦略を作る上で、個客=N1を起点とするマーケティングは、N=1000として1000人を対象とするよりもはるかに重要です。例えば、誰かにクリスマスプレゼントを選ぶとき、以下の3つの選択肢の中で、いちばん喜んでいただける自があるのはどの場合でしょうか? 【1】あなたのお子様、奥様、ご主人、恋人

          N1: すべては1人の名前のある個客から始まる

          ほとんどのプロダクトの最大ポテンシャルは放置されている

          〜顧客起点マーケティング Part 15〜 今回は、前回に引き続き「認知形成の重要性」に関して、より掘り下げて説明したいと思います。 まず、皆さんの担当されているプロダクトが100%シェア取った場合の顧客数は何人か、答えられるでしょうか?これが、ご担当されるプロダクトのターゲット顧客全体=マーケット全体ですね。 これを、9segsの文脈では「顧客ベースのTAM」と呼んでいます。 BtoBであってもマーケット全体の総数が何社なのか、幾つの事業機会を対象としているのか、など

          ほとんどのプロダクトの最大ポテンシャルは放置されている

          アイデアと、早期の認知形成の重要性

          〜顧客起点マーケティング Part 14〜 マーケティングにおいて重要な「プロダクトアイデア」と「コミュニケーションアイデア」の説明をしましたが、マーケティングが成功する上で、もう一つ重要なことがあります。それは、早期の認知形成です。 強い独自性と強い便益を伴った「プロダクトアイデア」が開発できても、模倣してきた追随者にポジションを奪われ、ニッチな類似ブランドになってしまうことは多くあります。メルカリもフリマアプリとして後発ですし、「肌ラボ」も実はヒアルロン酸系化粧水として

          「プロダクトアイデア」の重要性と「コミュニケーション」の限界

          〜顧客起点マーケティング Part 13〜 大規模な資本や営業力がある場合、大きな既存マーケットを見つけられれば、プロダクト自体の独自性が弱くても基本的な便益のみで勝てる可能性はあります。商品がコモディティに近くても、顧客に独自性と便益を感じてもらえる「コミュニケーションアイデア」を創出し、大規模なメディア投資と、体験と購買の場を作って勝利する方法です。認識しにくい独自性であっても、パッケージの形状やデザイン、ネーミング、テレビCM、PR、デジタル施策、小売の店頭も押さえて

          「プロダクトアイデア」の重要性と「コミュニケーション」の限界

          2種類のアイデア: その2 「コミュニケーションアイデア」

          〜顧客起点マーケティング Part 12〜 「コミュニケーションアイデア」とは、「プロダクトアイデア」を対象顧客に伝え、独自性と便益を自分事として認知して頂き、購買意思を形成して頂いて、購買行動を起こしてもらうまでの訴求と体験提供の「アイデア」を意味します。「コミュニケーション(訴求と体験)」も、独自性と便益との組み合わせで成り立っています。 コミュニケーションの独自性とは、広告訴求、リアルイベント、キャンペーンの仕組みなどにおけるクリエイティブの独自性を指します。理解し

          2種類のアイデア: その2 「コミュニケーションアイデア」

          2種類のアイデア: その1 「プロダクトアイデア」

          〜顧客起点マーケティング Part 11〜 前回、「アイデア」は独自性と便益を兼ね備えたものであると説明しましたが、実務上「アイデア」には、大きく分けて次の2つがあります。 【1】商品やサービスそのものとなる「プロダクトアイデア」 【2】商品やサービスを対象顧客に認知してもらうための手段でとしての「コミュニケーションアイデア」 それぞれ、独自性と便益の四象限で「アイデア」としての評価が可能ですが、ビジネス上、【1】が主体で【2】は従属要素と考えることが重要です。「プロダクト

          2種類のアイデア: その1 「プロダクトアイデア」

          プレスリリースでは書ききれなかった 「組織に正しい指針を示す」事業と顧客をつなぐKPIの研究

          今回は、これまでnoteで書いてきたような、顧客起点マーケティングにまつわる様々な概念や論点についての解説とは趣向の違う内容です。 2021年3月18日に発表した、マーケットシェア等の事業成長の指標と、9segs分析によって得られるKPIと「認知」や「好感度」等の従来使用されてきたKPIとの相関の研究について、プレスリリースには書ききれなかった背景や、今後の展開について、今回の研究を行ってきた視点から書いてみたいと思います。 発表以降、既に経営者の方からの直接のお問い合わ

          プレスリリースでは書ききれなかった 「組織に正しい指針を示す」事業と顧客をつなぐKPIの研究

          「アイデア」の正体とは?

          〜顧客起点マーケティング Part 10〜 ビジネスにとって重要であると様々な有識者や経営者が語りながらも明確に定義されていない言葉が「アイデア」です。「アイデア」とは何かを定義するだけでビジネスの成果、マーケティングの実効性は飛躍的に高まります。 「アイデア」とは「独自性」と「便益」の四象限で表すことができます。結論を先に言うと、皆さんのビジネスに、独自性と便益を兼ね備えた「アイデア」があるかどうかで、ビジネスのポテンシャルは決定されます。 「独自性」とは、他にはない

          顧客を動かす「アイデア」の作り方

          〜顧客起点マーケティング Part 9〜 今回は、顧客起点マーケティングにおける「アイデア」の導き方について解説します。 古典と言われる様々なマーケティング理論に関するセミナーや勉強会が開催されていますが、実務の現場において、その理論が明確に結果を導いたケースは何例あるのでしょうか?理論整然と説明され、マーケティング戦略がどんなに洗練されているように見えても成功していない事例はいくらでも見つかります。一方で、理論的な説得性に欠けていても、人を引きつける“何か”がある大成功事

          顧客理解とマーケティングの手技手法

          〜顧客起点マーケティング Part 8〜 マーケティングとは、平たく言うと、魅力的な商品やサービスを開発し、顧客に継続的に購買、使用していただく活動です。企業側がどれだけ「魅力的だ」と訴えても、受け手である顧客がそう感じなければ、成立しません。したがって、顧客が生活の中で何を考え、何を経験し、何を求め、何を感じているのかを知ることは、マーケティングにおいて基本中の基本です。 しかしながら、個々人がスマートフォンを通じてインターネットに直接繋がり、無数とも言える様々なデジタ

          顧客起点マーケティングの全体像 - 理解しておくべきフレームワークと分析手法とは?

          〜顧客起点マーケティング Part 7〜 今回は、顧客起点マーケティングを行う上で、理解しておくべきフレームワークや分析の必要性について説明します。 「アイデア」 ― この言葉の意味が明確に定義されていないために、売上にも利益にも結びつかない無駄な投資が行われています。「アイデア」が一体何を意味しているのか不明なままクライアントが広告代理店にテレビCM開発やプロモーション開発を丸投げし、無駄な投資になってしまっていることが多くあります。顧客起点マーケティングを実践するにあ

          顧客起点マーケティングの全体像 - 理解しておくべきフレームワークと分析手法とは?