【香港99日間 #72】異国の地で2ヶ月過ごして自分に起こった変化をまとめてみました
普段とは全く違う環境で暮らしてみて、自分自身に様々な変化が起こったと感じました。今回はその変化について時系列でご紹介したいと思います。
以前書いたように、香港は日本人にとっては非常に旅行しやすい場所であると同時に、住みやすい場所です。治安も良いし、文字も読めるし、一応習ってきた英語も使えるし、食べ物は美味しいし、移動も楽です。
私はコロナ前までは出張で外国にいくことは年数回はありましたし、香港も何度も来ています。土地勘はありまし、色々なことに慣れていたので、こちらに来た初日もまったくトラブルはありませんでした。
しかし、今回ほど長期間滞在するようなことは生まれてはじめてでした。実際に過ごしてみると、自分の中で思っていたより多くの変化が起こったことを実感します。
最初の1週間
街に出ると、慣れた場所とは言っても、はじめての経験するものがあります。私の場合は生活用品を揃えなきゃーとか、クレジットカード決済は香港ではタッチ式なんだーとか、スマホ版のオクトパスってどう使うんだろう、のようにあまり大きなことではないですが、一つ一つの行動に非常に頭を使います。不安もあり緊張もしているので、非常に疲れます。
もちろん新しい経験は楽しいことでもあり、海外旅行気分であれもしたい、これもしたい、となります。まだこれから長く過ごす事を忘れてついつい欲張ってしまいます。
もちろん仕事でも新しいことが毎日振ってきます。新しい人間関係や仕組みなどを覚えなければいけません。結局毎日、一日の終わりにぐったり疲れていることが多かったです。
1週間
1週間も過ごしていると、街の構造や移動手段がわかってきたり、何をどこで買えばよいのかが分かってきたりと、生活の基礎みたいなものは一通り整ってきます。私の場合は賃貸アパートの契約をせずに、ほとんどホテルのようなサービスアパートメントなので、身の回りのことは1週間もあれば完全に落ち着きます。
このあたりから、ちょっと挑戦心が芽生えてきます。旅行だったら時間が無くてできないことをしたくなります。例えば、ローカルな店に行ってみたり、観光地でもないところをフラフラ歩いてみたりしました。
疲れが抜けきれないうちに、油断もしていたのか、ここでお腹を壊したりもしました。しかも治るまで1週間はかかりました。病院に行くかどうか悩みましたが、快方に向かい始めたので、自己治癒力に任せて治しました。
2週間
2週間経つと、土日も2回挟むので、多くの人がよく行くような有名な観光地はだいたい一通り回り終わってしまいます。ビクトリア・ピークも上ったし、夜景も見飽きたし、飲茶も、海老ワンタンも、エッグタルトも食べた。もうお腹いっぱいです。
このあたりから、日本にいたとしても、自然とやりたくなることが、したくなってきます。自分の場合には美術館めぐりが好きなのでM+に行ってみたりアートギャラリーを回ってみたりしました。あとは乗り物が好きなので、フェリーや路面電車にも乗って移動してみたりしました。だいぶ時間の使い方が贅沢になります。
フランスなどではバカンスで仕事を3週間も休めるそうですが、バカンスってこんな感じなのかんと思います。(でも平日は仕事なので、バカンス気分なのは土日だけですが・・・)。時間ができるとこれからの人生はこんな感じに過ごしたいなーとかも考える余裕がでてきます。
1ヶ月
1ヶ月経つと髪が伸びてきます。この話はまだ記事にしていませんが、中環にある、オシャレなところで髪を切ってみたら、見た目がだいぶ香港の人っぽくなってしまいました。切った翌日は私の髪型で職場が盛り上がりました。
この頃から、店などで広東語で話しかけられることが圧倒的に増えました。もともと日本人と香港人は同じアジア人なので、ほとんど見分けがつかないですが、やはりファッションで日本人であることはわかるようで、最初の頃は、何も言わなくても英語(ごくまれに日本語)で話しかけられることがありましたが、髪を切ってからは英語で話しかけられることはゼロになりました。もしかしたら言動も現地人ぽくなってきたのかもしれません。
あと、自然に英語を使えるようになってきました。自然に英語が使えるといっても流暢になったわけではなく、まだまだ片言ですが、自分が持っている語彙の範囲内で話せるようになってきました。これまでは、話す前に、頭の中で文を組み立ててから話すことがよくありましたし、いきなり話しかけられると、うまく答えられないことがありました。英語を使う際の躊躇がなくなった感じです。
私の職場は毎日、人とたくさんコミュニケーションを取るわけではなく、たまにミーティングする程度ですが、身の回りの環境からは日本語がなくなったので、日本に過ごしていたときよりは英語脳ができてきたのかもしれません。
1ヶ月半
このあたりの時期から人間関係が広がってきた感じがします。よく行く店の店員さんと会話するようになったり、サービスアパートメントで顔見知りが増えて遊びに誘われたりして、知り合いが増えます。自分はあまり社交的ではないので、もっと社交的な方であればもっと早く友達が増えるかもしれません。
人との出会いのタイミングは偶然ではあるのですが、現地に慣れてコミュニケーションも円滑に取れるようになってきたことも人間関係が広がる条件になります。特に、なれない土地では、最初は警戒心も高く(もちろん警戒することは悪いことではないのですが)、例えば店員さんが優しくしてくれているのに気づかないこともありそうですし、自分自身の表情も硬いせいで話しかけづらいオーラを出していることも多いと思います。よい出会いのチャンスを潰してしまっていた可能性もありそうです。
また、香港の人が外国人に見えなくなってきたのも、このくらいの時期からです。表現が難しいのですが、人をニュートラルに見えるようになってきたといったらよいのでしょうか。たまに日本人を見かけると逆に浮いているように見えることもあります。
2ヶ月
現地に愛着が湧いてきます。もはや第二の故郷になってきます。レストラン(というか茶餐廳)に入るとミルクティーをオーダーしたくなってきますし、香港ローカルの謎の食べものも(マカロニスープとか)無性に食べたくなってきます。荒い車の運転も気にならなくなります。
香港の人々は明るくフレンドリーな方が多く、人々が本当に楽しそう広東語で話しながら盛り上がっているのをよく見かけます。広東語は余り使う機会もなさそうなので、勉強は全然していなかったのですが、覚えたい気持ちが芽生えてきました。コミュニケーションを取るだけなら英語でも問題はないのですが、彼らにとっても第二言語ですので、素の性格は隠れているような感じもします。
自分が広東語を話せるようになっても、レベルが低すぎて結局英語でコミュニケーションを取ったほうが効率的にはなってしまいますが、彼れが広東語で何を喋っているのかが一部でも分かれば楽しくなるような気がします。
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まだもう少し香港にはいますが、気づいたことを忘れないように書き留めて共有してみました。今後、他にも様々なことに気づくかもしれませんし、この状態で日本に帰ったらどのように感じるのかも気になるところです。
聽日見!
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