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【映画ベルファスト】感想 モノクロ映画にしてよかったと思う決定的な理由

いやはや。
モノクロ映画じゃ物足りないかも、なんて思っていた自分をビンタしたい。ベルファストはモノクロで良かったんだ。

白と黒のコントラストが綺麗

コントラスト(明暗の差)を表現するのが上手だと思う。たぶん。

過ぎ去った過去の出来事を写真や映像で見る時に、モノクロのほうが想像力をかき立てる

そうだな。例えるなら
おじいちゃんおばあちゃん(近所の老人とか)の家に行って、彼らの若き日に撮った写真を見つけた時に「ん?なんだろう、これ。」と手が止まってしまう状態。
想像が止まらない。

ベルファストでは、
•老人達に深く刻まれる「しわ」
•大人が眉をひそめる姿
•9歳の少年からみた戦時下の風景
•こわい思いや幸せな瞬間

などから、あらゆる感情を想像させる。
特に祖母の表情が心に焼きついた。

深い「しわ」を表すコントラストが見事だ。
過去に観た映画を思い出す時に、色はけっこう曖昧に覚えていたりする。
思ったより淡いブルーだったとか、あれ、こんなに強い赤だったっけとか。

色があったほうが情報量が多いんだろうけど。
でもモノクロだと頭にしっかり焼きつくことがある。
あんなにたくさんの映画を観たのに、ふとオードリーヘップバーンがジェラートを舐めているシーンが思い出される。たくさん映画を観たのに、なぜこのシーンをちょくちょく思い出すんだろう。
ザ・バットマンも焼きついた(あれはモノクロじゃないね。全身が黒いから、ついモノクロかと)

映画は観る人の感情を揺さぶるから好きだ。
この映画がどう評価されるのか分からないが、私にはすごく響いた。
色は少ないほうが、想像力をかき立てることもある。

かもしれない。

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