【映画】るろ剣過去３作品＆The Final【感想文】

緊急事態宣言で
GWもステイホームしたいところだけど
関係なしにお仕事なはしもです、どうも。

ドラマ後半戦も忘れちゃう前に
感想書きたいところではあるけど
あのキス初回が今週末放送なので
それまで待ち。

今回は４月頭から３週間にわたって
リバイバル上映されていた
「るろうに剣心」の過去３部作と
最新版でありながら
都内ではたった２日間の上映で
ストップしている
「るろうに剣心 最終章 The Final」の感想をパパッと。
原作は全く知らずのど素人なので
感想観点が異なっていても許してください...

まずは１作目。
２０１２年８月公開の【るろうに剣心】

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★☆☆
恥ずかしながら、るろ剣デビューしたのが
昨年のステイホーム期間中だったんだけど
今観たら、豪華キャストすぎて腰抜かす...！
当時、出世作の仮面ライダー電王以来
代表作と呼べるものがなかった佐藤健と
Seventeenモデル以上のものが
あまり見出せずにいた武井咲という
若者２人がメインだからなのか
脇を固める方々が実力者揃いで。
正直、２人の存在感が薄まるところもあり...。
まぁ、江口洋介香川照之吉川晃司の
味が濃すぎるっていうのもあるし
同年代の実力派俳優・蒼井優には
どうしたって勝てないよね
っていうのもあるけど。

キャストで言うと、中ボス役が綾野剛だったり
後に「半分、青い。」で佐藤健の相棒となる
永野芽郁ちゃんが患者役だったり
数カットしか出演していないのに
地味に皆勤賞な斬られ役が窪田正孝だったり
隅々まで豪華だな...なんて思ったり。

去年はタブレットで観たんだけど
やっぱりこういう
アクションものは映画館で見るに限る。
佐藤健vs綾野剛の戦いも
香川照之がぶっ放すマシンガンの威力も
映画館のスクリーンと音響で観ると
結末知っていてもドキドキするし
のめり込めるよね。

佐藤健のYouTubeで配信していた
るろ剣裏側動画でも言ってたけど
まだこの頃、「おろ」剣心に対して
若干の迷いと照れがある佐藤健が新鮮。
あと、今の彼の演技の真骨頂の１つに
“目線の動かし方”が挙げられると思うんだけど
江口洋介に挑発されて
戦わざるを得なくなった時の目の伏せ方や
吉川晃司との戦いの中で
抜刀斎に戻りかけるときの目線など
彼の芝居の根本が出ているなーと。

ただ全編通して言えるんだけど
剣心が薫殿にそこまで思入れする動機とか
きっかけみたいなところは
ずっと弱いよなーとも思ってたかな。
２時間しかないし
基本アクションメインだから
ある程度は仕方ないと思いつつ
剣心が薫殿のどこに惹かれつつあるのか
人間的な心の揺れ動きの部分が
もう少し知りたかった。
まぁ、この頃の佐藤健には
そういう演技も
難しかったのかもしれないけど。
繊細な演技も彼の演技の魅力の１つだけど
この映画では
まだあまり発揮されていなかった印象。

続いて２作目。
２０１４年８月公開の【るろうに剣心 京都大火編】

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★★☆
３部作で一番好きなのはこれかもしれない。
剣心の弱さ、志々雄の脆さが
うまく表現されていたからかな。

キャストは１作目に加えてさらに豪華に。
３作目と共通キャストだからってのもあるけど
絶対にコケるわけにはいきません！
ってメンバー。
大ボス藤原竜也を筆頭に
公私共に佐藤健の相方・神木隆之介
滝藤さんメアリージュン伊勢谷友介土屋太鳳
最後にはアミューズの大ボス・福山雅治まで
出ちゃうんだから
アミューズ総出で力入れてたんだね。これ。

相変わらず薫殿はさっさと退場させられ
途中まで土屋太鳳がヒロインポジにいるけど
一番好きだったのは
神木隆之介のヒール役かな。
すでにSPECでヒールに近い役はしていたけど
得体の知れない感じ、うまかったなー。
先述の佐藤健YouTubeでもあったけど
元々の信頼関係を生かして
健と神木くんの殺陣の距離感が
びっくりするほどに近いのは衝撃的だった。
あの距離感で刀ぶん回すの
佐藤健はもちろん
神木くんも大変だっただろうな。
その分、ただのアクションシーンが
だいぶ迫力あるものに変化していたし
緊迫感は伝わってきた気が。

これまでも、これからも剣心にとって
最大で最強の敵は志々雄だと
思っているんだけど
それにふさわしいくらいの
大ボス・藤原竜也の存在感と威圧感。
ほぼ顔見えないのにさすがだな、と。
俳優として“藤原竜也”っていう
１つのジャンルを作り上げてるよね、彼は。
あと志々雄の狙いが
剣心への思いもさることながら
自らが日本をのっとるっていう
ちゃんとした大きな目標があって
そのためには剣心なんか
どうでもいい瞬間もあるっていうのが
物語を進める上で、納得しながら
観られたんだよな。
最新版の感想は後述するけど
そのあたり、なんだか腑に落ちなかったから。

瀬田宗次郎(神木隆之介)や
四乃森蒼紫(伊勢谷友介)
巻町操(土屋太鳳)など
この作品で重要人物がさらに増えていくけど
その割には、キャラクター説明書っぽくなく
ちゃんと物語の中で
人物像が見えたのはよかったかな。

次は３作目。
２０１４年９月公開の【るろうに剣心 伝説の最期編】

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★☆☆
もちろんこれもよかったんだけど
最後の志々雄との戦いが
どうしても弱い者イジメに見えちゃって...笑
志々雄vs剣心ならいいけど
斎藤一も左之助も
四乃森蒼紫まで来るんだもん。
４対１なんて不公平じゃない！
滝藤さん、役立たずだし...
志々雄が殺されかかってる間
どこにいたのよ...
あんな全身やけどまみれなのに
剣心１人じゃまったく
歯が立たなかった志々雄は
このシリーズ最強の男だと思うのよ。
藤原竜也はやっぱり最強で最恐の男なのよ。
あと、左之助が血塗れだったのに
斎藤さん綺麗なの、シリーズ通してずっと謎。
江口洋介汚れ役NGナノカナ...？笑

福山雅治と佐藤健のシーンは
龍馬伝観てる人にとっては熱いのかしら？
福山さん、全然嫌いじゃないけれど
純粋に俳優としての演技力だけを見れば
佐藤健の方がうまいと思っているので
２人の演技合戦は、先輩がんばれ...！って
心で思いながら見てました。
あと、純粋に福山雅治より佐藤健のが
剣術うまいよね？？とか
邪な心が出ちゃったり。笑

るろうに剣心シリーズの中で
１番好きなシーンが
この作品内にあるんだけど
志々雄との最後の戦いに望もうとする剣心に
高荷恵(蒼井優)が声をかけるシーン。

「でもね、いい？
這ってでも戻ってくるのよ。
私は医者よ。
死んじゃったらどうにもできないけど
生きてさえいてくれれば
絶対に治してあげるから。
人を生かす前に、自分を生かすことを考えて」

蒼井優のセリフの言い回しが最高なんすよ。
「でもね、いい？」からの
「這ってでも戻ってくるのよ」の
強い願いを込めた口調の変化が
たまらなくグッとくる。
恵殿も１作目で香川照之の元から
這って逃げて、自分の生き方を取り戻した人。
だからこそ、どうなってでも
生きて帰ってこいっていう恵殿の言葉が
めちゃくちゃ刺さるのよね。
剣心と恵殿の関係って
映画では特別描かれないんだけど
孤独を背負っていた者同士
きっと分かり合える部分が
あるんだろうなーとか
勝手に推測して、またグッときてる。
ついでに言うと
この直後に警察から襲撃を受けたときに
薫殿をさらっと守ってあげる
「おろ剣心」もかっこいよくて、好きです。

パパッと言ったつもりが
ここですでに３０００字over。
なかなかうまくまとめ切れないな...
長くなってすみません。

最後は最新作。
２０２１年４月公開の【るろうに剣心　最終章 The Final】

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★☆☆
正直な感想としては
アクションシーンはレベルアップ
物語の構成としてはトーンダウン
って印象を受けたかな。

アクションは佐藤健を筆頭に
めちゃくちゃレベルの高いことを
全員がやってんなって思った。
特に土屋太鳳ちゃん！
２作目・３作目と
あまりアクション出番なかったけど
そうだ、この子アクションできるんだって
思い出すくらいには大活躍でした。
健くんとまっけんの戦いは
BGMなしでもちゃんと見られるくらいに
迫力もあったし、スピーディーだし
あんなに体格差あるのに
互角に戦う剣心すげーって純粋に思ったし。

＊ここからサプライズ演出ネタバレ注意！！＊

佐藤健ファンからすると
瀬田宗次郎の登場シーンは
熱いものがあったのかな？
声だけで誰かわかる、神木隆之介すごいし
一緒に戦ってくれる展開熱いし
「背中を気にせず戦えるっていいですね」発言
共に事務所移籍した佐藤健×神木隆之介の
背景考えちゃってジーンとなるし。
ここは確実に大友監督の遊びだったのかな。
映画観る前に
何かしらのサプライズがあることは
TwitterのTLから感じ取っていて
最終章だし
これまでのキャストが出てくるか？とか
勝手に予想していたんだけど
ずっと、縁側の仮面被った
ボイスチェンジしていた敵
(最後に江口洋介か土屋太鳳にやられたやつ)が
１作目の中ボス・綾野剛だと予測してたり。
だから仮面とったときに
「誰？？？」って落胆しちゃったのは
本当に申し訳ないって思ってる。笑
神木くんだけでも
十分サプライズなんだけどね！！！笑

その一方で物語構成としては
なんだか甘いところが多々あるな、と。
そもそも、剣心への復讐だけで
東京の街どんだけ燃やすんじゃ。
１人に対する襲撃にしては
規模が大きすぎるんじゃ。
人誅したいんなら
剣心と周りの人だけでええやん。
しかも、道場まで突き止めてるなら
そこにミサイルぶっ放てば終わりやん。
とか、なんとか、いろいろ考えちゃってね。
縁の思いもわかるし
まっけんもお上手だったけど
そもそもの動機が薄いというか
最終章の規模にするには小さいというか。
元からBeginning意識で作ってるから
ここで雪代縁出しとくか
って判断だったのかもしれないけど
最大の敵っていう割に...だったかな。

アクションシーンも
先述した通り、２人は頑張っていたけど
庇って、庇われてが多すぎて
行って来い感が過ぎた感じ。
あの場面で剣心が縁にいう謝罪は
グッときたけどね。
あそこは佐藤健の演技にやられた。

あと、ここでも薫殿の扱いが雑で
武井咲ちゃんがかわいそうになったよ...
みんな死ぬ気で戦っている中
１人王室に閉じ込められて
その割にパッと外出たら
めちゃ近くで剣心戦ってるし。
(大友監督にとって)
都合のいい女でしかなかった
薫殿だったけど、これでいいの...？
次のBeginningは、メイン巴さんだから
薫殿の出番あんまないでしょ...？
私の個人的感想でしかないけど
多分、監督も佐藤健も純粋に
薫殿よりも巴のが好きなんだろうなって
感じるくらいには、シーズン通して
薫殿が不憫だった気がする。笑

でも、その代わりなのか
剣心と左之助の信頼関係は
この作品ですごく強く感じた。
これまで
左之助→→→→→→→→→→→←剣心
って感じの一方通行だったけど
今回は
左之助→→→→→→→→←←←←剣心
ってくらいに、左之助も信頼されてた。
ただ相変わらず、流血野郎だったけど。笑

でもなんだかんだ、この作品内で
ちょっぴり公開してたBeginning映像が
ハイライトにくせに
すでに泣きそうになったので
やっぱり巴さんには勝てないわ。
有村架純の雪代巴、惹かれるものがあったし
抜刀斎時代の佐藤健、全然違ったわ。
佐藤健に十字傷をつける有村架純が
消えそうで、儚くて、でも、幸せにも見えて。
大友監督、これがやりたかったんだなって
ハイライトですら、ビンビンに感じました。

あと、IMAXで見たんだけど
迫力と音響の素晴らしさは
めちゃくちゃ体感できた。
足音とか、刀が当たる音とか。
BGMなしの剣心と縁とのシーンは
２人の息遣いと刀さばき、足音
臨場感ありまくりで見られたので
上映再開したら、IMAXおすすめです！
(+600円くらいかかるけどね)

以上、るろ剣感想文でした！
「るろうに剣心　最終章 The Beginning」は
２０２１年６月４日公開予定。
The FinalとThe Beginning
どっちが先の方が効果的か、と
若干論争にはなっておりましたが
これは一種の賭けなんだろうし
ある意味、これまでのるろ剣は
The Finalで完結しているので
The Beginningは別物として見て欲しい
っていう、大友監督からのメッセージなのかな
とも思いました。
The Beginningは完結編ではなく
おまけみたいな位置づけなのかな、とも。
ここまでみんな頑張ったから
最後くらい自分たちがやりたかった
雪代巴の話、撮らせてよ！
って声が聞こえてくるくらいには。笑

先週から都内の映画館が臨時休業となり
公開予定だった映画も再延期になっています。
１つ前の記事にも書いた通り
個人的には映画館が
クラスター発生しやすい場所とは
まったく思わないんだけど
この現状が落ち着かない限り
エンタメは衰退させられる一方なので
我慢して、また純粋に楽しめる日を待つしか
今はないのかなーと思っています。
るろ剣が公開されるころには
少しでも改善していることを願って...。

次回は

これの続きで
【2021春ドラマ】後半戦戦【感想文】
書きます！多分！
アカデミー賞作品賞を受賞した
「ノマドランド」の感想も
パパッと書きたい気持ちではいますが...。
先のことはわからないので
お約束は致しません！笑

ではまたー！
長文のお付き合い、ありがとうございました！