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世渡り上手になる方法

世の中には、色々な自己啓発やビジネス書が溢れていて、人生に不足を感じる人はそのようなものを用いて学ぼうとする。

良いものもあるだろうし、利益を目的とした粗悪なものもあるだろう。

私が書くことが必ずしも有益になると保証はできないが、世渡り上手に定評のある私が、実際に用いている思考の方程式のようなものを出来るだけわかりやすいように説明する努力は保証したい。

ここで記すことは「幸せになる方法」とは異なっていることを前提条件として欲しい。物質社会での方程式であり、幸せというのは精神的な豊かさから来るものだからだ。

要は、要領よく人に好かれたりお金を稼いだり羨望されることと、ロジックに縛られない情動の交流と、どちらが豊かかと云えば、結局のところは後者なのだ。なので「幸せになる方法」ではなく、幸せを支えるための必要な道具を得やすくなる思考方程式と考えて欲しい。


思考方程式

世の中の自己啓発は、云ってしまえば応用問題の問題集を解くようなものが多く感じる。なので私は先に結論を云おうと思う。

結論は「マーケティング思考」を究めれば、大抵の物事への応用が利くという理論だ。

この癖付けをした上で、情動的判断より優先させることで、仕事でもプライベートでも、役員以上からの評価を受ける類の人間になるだろう。これに尽きるのだが、これで終わったら怒られそうなので、トピックスを掘り下げて説明をしていく。

前提条件

これらは、思考労働の類に生きるため、中間管理職や単純労働のような仕事での実績や、その種類の仕事内容の人間からの理解や評価は難しい。

「起きている事と自分の立場に求められていること」の上でのマーケティング思考は、どの仕事でも実際は良く作用する。しかし、それを評価や実績に直結にさせることは難しい。川の下流で上流の流れを変えられないのと同じで、理想論者のように見られることもあるだろう。

しかし、それが役員以上やそれなりの地位の人の目につけば、周囲が思う理想論者ではなく人材価値を見抜いて貰えるだろう。

とはいえ、その機会に恵まれるのを待つよりかは、自分自身のマーケティングをした上で就職や転職をした方が良い。

自己分析

大きい会社が良いという風潮があるが、小さい会社の方が役員や社長会長の目に触れることが多いことや、任される裁量が多い為に爪痕を作りやすいため、個人的には小さい会社の方がやりやすい。

一方で、自分自身のマーケティングをした際に、大企業に適性がある者もいるだろう。

社会に出て高学歴の人と接すると「勉強することで褒められる」「勉強は人に教えてもらうもの」「自分は賢い」という色を強く感じる。テキストの暗記やテストが得意で、自己解決能力や応用性や柔軟に欠けてしまっていると視野狭窄になりがちだ。

学歴と能力は比例しないし、自分が「考える側」なのか「的確にこなす側」なのかなど、細かく分析した後にどういった職場でどのように過ごすかを決めることが大切なのだ。

高学歴の人からすると、大企業の福利厚生の中で研修等を精力的に受けることでキャリアアップをしていく方が向いている人間も多いだろう。環境や先天的なものなので、いくら私の提唱する理論を身につけたとしても、小さい企業で爪痕や人たらしのような真似が出来るようになるわけではない。逆も然りだ。

また、自分の幸福論について考えることも必要だ。

仕事で実績を残すためなら、やりがいのある徹夜続きなどの無理をしたいかだとか、それより楽でルーティーンワークで定時生活のほうがいいか。社会通念的な、家庭や出産のようなものへの執着も前述に関わってくるために必要になってくる。

自分の適性と自分が求める人生に至る為に、マーケティングを積み重ねて階段を作っていく、それが一番大切な前提条件だ。


マーケティング

  • 市場調査

  • 観察

  • 分析

  • ターゲティング(対象)

  • ブランディング(外連味)

  • アプローチ

  • マネタイズ(採算)

コードに落とし込むのが難しい。とても単純で、当たり前のことなのだ。
箇条書きリストにしたのは、特に観察と分析は終わることが無く、常駐させておくため「手順」にすると誤解が生じると思ったため。

市場調査

観察の前段階の、観客としての印象を得るための潜入捜査のようなものだろうか。

難しい言葉を紡ぐことや、複雑な世界観を作ることは、実は表現者としてはさほど難しい事ではないのだ。「複雑な物事を表現するためには、難しい言葉や表現になる」わけで、興味を抱かせることや、理解させることが一番の難関なのだ。庵野秀明のブランクや鬱の発病もこれが一番の原因だ。

フランス映画が好きだと云えば、高尚に見えるかもしれないが、他者にその湿度や行間やテーマ性を伝えるのは難しい。

だからこそ、自分が参戦する市場に没入して、短絡的に興味関心を惹かれるものを楽しむ。

観察

これは状況によって異なるけれど、とにかく一度、没入から抜けて「短絡的に興味関心を惹かれた理由」を調べる。

例えば、ITエキスポで楽しかったと感じたら、家に帰宅して、何がきっかけだったかを思い返す。恋愛や人間関係ならどのような行動か。

バリアフリーやユニバーサルデザインのようなもので、無意識のうちに快適になっている原因を調べる。

分析

ここまでの三つはセットのようなものだ。

何が要因になっているかを調べたら、次はそれを分析する。

例えば「付箋を貰って嬉しかった」と感じた際に「どうしてか」を考える。「使い勝手が良い」「デザインが良い」。
次に、企業側のメリットを考える。「全ての付箋にロゴが入っているため広告効果が高い」「費用対効果を考えたデザイン」のような感じだ。

難しい話ではなくて、日常的に、状況と背景を考える癖をつける。それ自体が負荷のように思えるかもしれないので、最初は謎解きや脳トレの感覚で始めると良いと思う。

「会社に不満を感じるのはなぜか」「離職率が高いのはなぜか」なども分析しやすいだろうと思う。

ターゲティング(対象)

結局のところ「マーケティング」と括るのが一番わかりやすいという話で、ターゲティング、観察と分析、ブランディングあたりが日常的に汎用性が高い。ビジネスの上ではマネタイズが重要だ。

先ほどの例に戻ると、企業がITエキスポに出展する際に「参加者はどの立場か、何を求めているか」ということを考える。私自身は同業として「今の流行り廃り」を見ていたが、客にならない以上、同業をターゲットにしてはいけない。名刺交換をして横のつながりを作る程度で目標ではない。

基本的に「人件費を浮かせたい、フローを単純化したい」その為に「システムの導入を検討している」という人がリード顧客となる。

実は、観察と分析の段階で見ていたものはアプローチの段階だ。システム導入を検討する中で、ネックになるのは初期費用とランニングコストだ。その為、オフィス用品を配布することで社名が無意識に刻まれる。コンペになった際に、他より抜きんでることが出来るというわけだ。

また、消耗品でデザイン性を高くすることで「使ってもいいか」と思わせやすい。付箋とか。

安い食品なども、食べずに捨てる人は少ないため、ポケットティッシュやチラシより効果が高く、駄菓子など印象に残りやすい。場所によっては折り畳み傘などもあったけれど、エコバッグがとても多かった。多いせいでひとつにまとめることになるため、取捨選択で費用対効果は悪い可能性がある。

ブランディング(外連味)

今までの、観察と分析、ターゲティングをした上で、目標が求めることを実践する。需要と供給という感じだろうか。

目標を観察や分析することで得た、都合に応じて、都合のいい人間を演じるというのが正しいだろうか。恐らくは詐欺のやり口と似ていると思う。嘘の中に本当を混ぜることで真実味が増すというのも同じだ。ただ、今回の場合は、真実を言い換えたり増減させるというのが正しい。

ITエキスポの話だと、人件費とシステム導入費用について、どれだけメリットがあるか、一方でゴリ押しするのはここで語る手段とは異なる。妥協点を見つけて欲を出さないか、他のサービスと組み合わせることで開発費を抑えるなどの第三の案を考える。

ゴリ押しや、嘘をつかないことで、顧客との信頼関係を構築する。ひとつひとつが目を出すわけではないが、ゆくゆくは貴重な種となって、次の仕事に繋がるわけだ。

また、一番使用するのは面接ではないかと思う。会社が求める人材と、自身がそれを補填できる技術や行動力を持つ人間であるという風に、スキルセットを増幅させる。

とはいえ、嘘をつくのは、双方の為にならない。日本の採用制度では錯覚に陥りがちだが、結局は、時間と労力とスキルを会社に貸して、会社は対価として金銭を支払う。その力関係を考慮して、先に述べたように「何が向いているか」「どう働きたいか」適性や環境に沿って選ぶべきだろう。

増幅させるというのは、あくまで抑揚であり「相手が求めないものを省いて相手が求めるものを強調する」という意味だ。

また、デザイン等になると、ターゲットに沿って大きく変わる。年齢層によって、お洒落と視認性や操作性の優先度や、クロスブラウザ、また色弱の人が見る可能性はそれも考慮に入れる必要がある。

システム設計の依頼だとしても、それが若い女性向けのものだったりすれば、フロントエンドに弱ければ外注も視野に入れた方が良いだろう。システム屋は視野狭窄になりがちで、システム側の実装ばかり考えてデザインを軽視するが、システムを依頼する側の人間はシステムに造詣がないわけで、GUIに最初に触れて、次に速度やUI/UXが大事になってくるからだ。

ホスピタリティとしては、お客様の意を汲んで叶えるということは当たり前のことなのだけれど、IT企業によっては、異業種を究めた人が少ないが故に視野狭窄の悪循環に陥っていることが多々ある。その為に、マーケティング思考は重宝されるというわけである。

アプローチ

便宜上区分しただけで、結局ブランディングの項でアプローチの要素を多く語っているように思う。

ブランディングとアプローチの両方に云えることだけれど、自信を持って、余裕があるように振る舞うということだろうか。これは「モテる」「カリスマ性」みたいなものを研究した際に共通していたことだ。

とはいえ、難しい事でもある。興味がないふりをしていれば、相手が興味を持って、それを「余裕がある高嶺の花」のような羨望に変換してくれることがある。必然ではないし、恐らくはそんなこと出来ないだろう。また、本当に好意を寄せている相手を、駆け引きを用いて懐柔したとして、それは幸せなのだろうかという話になる。

正直、ここに記載している内容を人間関係に用いた結果、ストレートだった知人を同性愛者にしてしまったという結果がある。その際に、人を思い通りに動かす容易さを思い知ると同時に、人生をつまらなくすると実感し、プライベートで使わなくなった。

ただ、例えば、面接の際に「遜り過ぎない」というのは有効だと思う。先に述べたようにお互いの相性を対等に見る場であり、優秀なほど相応の扱いを受けてきた為にそれを知っている。そのため、雇ってもらうように懇願するのではなく、結果は相性でしかないと割り切って、怯まずに接することは有効といえるだろう。

本命の会社の前に、別の会社で面接の練習にするというのもメジャーになってきたが、この際も色んなアプローチを試して、相手がどんな顔色をするか、どんな人間に映っていて欲しいと思っているか、などを考えると良い。

あとは、玉砕覚悟というか、傷つくことは情動的であることだと、不安や回避などをせずにやけくそで良いから勇気をもって行動を起こすこと。

営業はともかく、それが出来るだけで「面白い人間」になれる可能性があって、そうすると一目置かれるようになる。裁量をもつチャンスが大きく増える可能性がある。

私は、飛び込んだバーで勢いで名刺を渡して、オーナーと10万の契約を取ったことがある。フリーランス時代は横のツテばかりで、営業なんてやったことがない。この時はフリーだったから、裁量に関係はしないが、こういうことの積み重ねがあると、経歴や面接時に語る有用な雑談が増えるのだ。

マネタイズ(採算)

今までの話は地続きだったけれど、これは少し離れた場所にある。
例えば、自社アプリを開発したとして、どうやって利益を得るかを先に計算しておくようなことだ。広告や有料会員や課金が主だ。

マネタイズを他の話に置き換えるのは難しいけれど、労力や時間や精神などのコストと考える。目標を補足したとして、労力や時間や精神をかけすぎていた場合、それに見合う見返りがあるのかという計算だ。

入りたい学校や企業があったとして、その為に勉強や対策を練っても、実際に入った後にやることが無くなってしまって何も得られないみたいな感じだろうか。

この例えは難しい。

努力する価値や必要性があるのかの採算を先に計算しておくということなのだ。人生において時間は人が思っている以上に有限で貴重なものだ。

女性の場合、異性としての市民権があるのは~30、35までというのが、出産等を含めると仕方ない部分がある。20を超えないと、基本的に一人の人間として自己判断での行動を許されない。

そう考えると、女性の場合はたったの15年しか、本当の意味での自由を謳歌することはできないのだ。男性は出産の期限がない分、もう少し長く咲けるけれど、20の身体と、40、50では出来ることも倦怠感も異なるだろう。

日本では、その10年15年でさえも、社会通念的に「3年は転職しない」だとか「仕事なんだから仕方ない」だとか、結婚や出産のようなプライベートさえもガイドラインに沿って動く人が多い。

本来の人生軸での希少価値を思えば、女性の20代の時給は1000円ではないと思うのだ。それでも切り売りする人は少なくない。

30或いは35まではIT業界は、フリーターやブランクや異業種相手に、教育して就職斡旋をしている。上手に世渡りすれば、やりがいも安定もどちらもある業界だ。働くなというのではなく、本当の意味で、20代は失敗しないことを恐れずに経験を重ねた方が良い。

人生の費用対効果という部分、お金を人生の価値と置き換えると、全てがマネタイズと云えるのではないだろうか。


あとがき

読みやすかったか、読んでいて頭に入ったか、これだけマーケティングやエンタメ性のことを書いていてもやはり不安だ。

難しく感じたとしても、癖付けできればすぐに難しい話ではないと分かると思う。また、勝手にアレンジや単純化してもらっていい。

パニック発作にならないように満員電車で瞑想を行なったりするが、478呼吸法だけやっていて、最終的に秒数を忘れて「一気に息を吸い込んで、長く止めて、ゆっくり吐き出す」というところまで単純化された。それでも効果があるし悪影響もないのだからそれで良いのだ。

また、身につくほどわかると思うけれど、人心掌握や洗脳にも使えてしまうのだけれど、それが如何に人生というものを虚しくさせるかを考えて欲しい。出来レースの恋愛では、オキシトシンは出ないだろう。

何が起こるかわからないのが、人生という一度しかプレイできないゲームなのだ。オープンワールドでうっかりトロフィー獲得するような隠し要素を見つける楽しみが重要だ。

攻略本を読んだり、チート行為で、物質的に豊かになったとしても、終わりはきっと虚しいということを覚えていて欲しい。

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