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観戦したのは野球か、それとも騒ぐ大人たちを、だったのかな。

私は運動センスに欠けている。

つまり運動オンチって事。

走ってもダメ
泳いでもダメ
縄跳びもダメ
鉄棒もダメ
マラソン大会も近道してズルするし
バスケはドリブルすら出来なくて
いつの間にかボールがどっかに行ってる始末…
でも、私は小さい頃からみんなの頭ひとつ
背が高い。

オランダ姓の彼からも
散々言われたなぁ。
『見かけと違う!騙された!』ってね( ; ; )

勝手に得意だと思う方が
問題じゃないのか!と言いたくなるが
私は、その見た目と実際のギャップが
激しすぎらしい。
背が高く、勝気だから?笑笑
分かんないけど笑笑( ´∀`)

そんな訳で私の人生には
スポーツは微塵も関わり合いが無い。
小学生の頃から主婦をしていたせいもあり
完全なる帰宅部✨✨

やるのは地獄でしか無かったが
見るのは違う。
特に野球観戦は楽しい記憶だ。

初めて地元の球場に野球を見に行ったのは
小学生の頃。
いとこが目の手術で入院している病院の近くに
球場があった。
お見舞いに行くと、時々聞こえる歓声に
『行ってみたいな』と呟いた私の声を
叔母が聞いてくれていた。
いとこが退院した後
一緒に野球を見に行った。


ルールなんて知らなかった。
バットに当たったら走るんだよね、って
それだけ。

でも父が毎晩テレビで見てる野球が
自分の目の前で繰り広げられているだけで
大興奮だった。
選手の名前すら知らなかったけど
大人たちが大声で名前を呼び
時に応援歌を歌い
騒ぐ様子を見て
野球の試合と同じくらい楽しかった。

ナイターで
帰りは眠かったけど
あの興奮は
思い出すたび
私の産毛が逆立つような
そわそわっとする感覚をもたらした。


また野球観戦に行きたいと
思いながら、2回目の観戦は成人してから。
まだイチローがオリックスに居た時のことだ。

たまたま銀行の先輩が誘ってくれたのが
野球観戦だった。
子どもの頃に行った球場は
知らない間に取り壊されていて
新しい開閉式の屋根が付いた球場になったんだと先輩が教えてくれた。
懐かしいあの場所は無くなってしまったのか、そう思っていると
『ねぇ、イチロー見たくない?』と先輩が言う。
地元球団の試合だが、人気はダントツで
イチローの時代だった。

『行く!見たい!』
ニヤッと先輩は笑うと
10日もしないうちにチケットを取った。
しかもイチローが1番見える場所の外野席!

話を聞けば、
私が勤めていた銀行は
新しく出来た球場のスポンサーで
スーパーBOX席だったり
いろいろ優遇があるらしい。

使えるコネをフルに使って見た試合は
地元球団の勝利で
試合後に花火も打ち上がる
それはそれは大盛り上がりの勝ち試合だったが
私が鮮明に覚えているのは
勝利より花火より
外野を走るイチローの瞬足。

プロって凄い!と
イチローから目が離せなかった。
イチローは凄いとテレビで見聞きはしていたが
実際に見る姿は
カリスマ性が確かにあった。
カッコいい。
走る姿が本当にカッコよかった。
彼が投げるボールが
低い曲線を描いて
外野からキャッチャーまで届く。
小柄な身体からは想像も出来ないパワーがあった。

それから間もなく
イチローはシアトル・マリナーズへ行き
大活躍しヒーローとなった。
私は同じくしてカナダへ飛び
イチローの活躍を海外で感じる事となる。

それから長い長い時間が流れ
私は母になった。
相変わらずスポーツとは縁のない生活だが
ある夏、ふと思い出した。
2人の子どもたちを球場に連れて行こう、と。
2人の子どもたちは"幸いな事"に
スポーツは得意である。

父に言わせると
家系的に皆、運動が出来た、んだと。
出来ない私は特殊遺伝子なのかもね…。

まぁ、とにかく子どもたちは
私が悩んだ運動では悩まずに生きている。
ダンスは好きで数年間習っていた。
しかし先生が変わり
次第に行かなくなり辞めてしまった。
その後、何かする事も無く
娘は絵を描く事に興味を示し
息子は本の虫になった。

2人の返事は即答で
『野球観戦に行く!』だった。
それから私は今も仲良くしている
銀行の先輩に外野で
良い席のチケットを取ってもらった。

2人は球場に入る前から大興奮していた。
メガホンを買い
タオルを買い
飲み物や食べ物を買って
太鼓やラッパの騒々しい外野での
野球観戦を楽しんでいた。
選手ごとに違う応援歌を歌って
周りの大人がやる様に
メガホンをばちばち打ち鳴らして応援した。

この日、地元球団はコールドゲームを制し
圧倒的な強さで勝った。
球場の屋根が開き
盛大に花火が打ち上がる。

球場から駅に向かうバスは
恐ろしい程に混み合い
気狂いのようにもみくちゃになったが
2人は終始楽しそうだった。

夏の思い出で
2人は野球観戦の事を書いた。
紙いっぱいに描かれたのは
応援旗を振る大人達。

私はその絵を見た時、思い出した。
私も試合の内容より
周りで一球一球に
嬉々として大声を上げ
時には膝を叩いて残念なる大人たちを
見ていたんじゃ無いかなぁと。

野球観戦は2人にとって
楽しい記憶になったようだ。
また行こうねーと言われて
もう4年が経っている。

理由?

それは子どもたちが
ファウルボールも
ホームランと勘違いして
大歓声をあげるから( ´ ▽ ` )笑笑

周りの大人の呆れたような
ちょっと冷ややかな視線が痛かったからかな。
次に行く時は、少し野球のルールを
知ってから行こうかなっ♪


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