マガジンのカバー画像

競馬

314
運営しているクリエイター

2021年3月の記事一覧

【競馬】極めてもなお挑む姿勢が、大阪杯をアツくする

三冠馬コントレイルの年明け初戦というだけでも早くから楽しみだった大阪杯だが、そこにグランアレグリアが参戦を表明した瞬間は思わず胸が高まるものがあった。 昨年のジャパンCに次ぐ夢の対決が実現。三冠馬とはどこか孤高な存在になりがちなものだが、どうやらコントレイルはライバルに恵まれる星の下に産まれたようだ。 昨年の安田記念ではアーモンドアイを破り、マイルCSでは他馬を全く寄せ付けない走りでG1春秋連覇を果たした女王。すでに不動の地位を確立したにもかかわらず、強敵との対決が待ってい

【競馬】日経賞・マーチS・ドバイミーティングほか振り返り

3月末といえば「ザ・節目」である。FUSHIME。ラジオ局も番組再編成が行われ、決まった曜日、決まった時間に聞いていた番組たちがなくなってしまったり、あるいはDJさんが変更になったりと大変さみしい思いをしている。なにげない日常に寄り添ってくれる声の存在って本当に愛着わきますよね。しばらくすれば慣れると思いますが、さみしい。卒業や退職、異動といったライフイベントと縁のない生活をしている中で、数少ない「春のもの哀しさ」を感じる瞬間である。 競馬マスコミに従事する方の中にも、退職

【競馬】必勝態勢シャフリヤール、同僚との「選抜試験」制しクラシックへ/毎日杯振り返り

単勝が3倍くらいつくなら勝負したいですねという話をしていた、毎日杯のシャフリヤール。土曜の朝からオッズの行方を注視していたところ、ちょうど3.5倍くらいの数値をウロウロ..これなら締め切り前に票が入っても大丈夫!とベット。 見事、期待に応えてくれました。 ■ レース前の評価さながらクラシック参戦を目論むサンデーレーシング2騎の選抜試験。1番人気に支持されたのが2戦2勝のグレートマジシャンで1.9倍、そして2番人気のシャフリヤールは最終的に2.9倍に。 前走で初勝利を挙げたシ

【競馬】香港王者ダノンスマッシュの意地を見た、龍王の血がようやく日本のスプリントG1を制覇/高松宮記念振り返り

アーモンドアイやサートゥルナーリアといったクラシックホースを輩出し、すでに種牡馬としてもその高い性能を発揮しているロードカナロア。しかし、不思議なことに自身の主戦場であったスプリント路線では、産駒がしばらくG1を勝てずにいた。 19年の高松宮記念で1番人気に支持されながら4着に終わったダノンスマッシュもその有力候補だったのだが、待望の瞬間は意外にも香港の地で訪れた。昨年の香港スプリントでG1初制覇。日本調教馬でこのレースを制したのは、そう父ロードカナロア以来2頭目の快挙だっ

【競馬】充実レシステンシア、不屈の浜中俊に報いる勝利を/3月28日(日)の見どころ:高松宮記念ほか

シャフリヤール強い..! グレートマジシャンとの一騎打ちを制して毎日杯を勝利。しかも訳のわからんレコードタイムのおまけつきである。おかげ様で馬券も取れましたので、後日じっくり振り返りたいと思います。 きょうは日中ちょっと出かけていたのでほとんど競馬リアタイできずだったのですが、後から知ったのが松山弘平の騎乗停止..何してんの大事な時期に。桜花賞・皐月賞に乗れないのは最悪でしかない。「禍福はあざなえる縄の如し」とはまさにこのこと。先週11勝と暴れすぎた揺り戻しか.. *

【競馬】圧倒的優勢シャフリヤール買っちゃう?/3月26日(土)の見どころ:毎日杯・日経賞ほか

さっきまで野球を見ててもうヘトヘトです..w 阪神は勝ったけど随所に課題が残る内容。詳細を書き出すと長くなるのでやめときますが、1点差ということもあってとにかく最後までヒヤヒヤ。疲れた。 だが、それがたまらんのだよ。 * ちょうどプロ野球が開幕するこのタイミングで競馬の世界は高松宮記念。土曜に毎日杯と日経賞があって、ドバイで夜ふかしからのG1というこの流れが最高じゃないですか。競馬が好きでよかったー!!ってなる季節のひとつ。 はい、じゃあそろそろ本題に入りますね。

【競馬】ノーザンファーム短距離界も完全制圧へ強力陣容スタンバイ/高松宮記念の見どころ

いよいよ短距離界もノーザンファームが完全制圧してしまうのか..! これまではファインニードルやタワーオブロンドンらゴドルフィン勢を筆頭に「非ノーザン」の馬にもチャンスが残されていたスプリント路線。しかし、昨年のスプリンターズSをグランアレグリアが制し、08年のスリープレスナイト以来の優勝を果たしたように、歴史の転換期の訪れを強く感じているところだ。 高松宮記念の出走馬18頭中、ノーザンファーム生産馬が7頭。しかも、1番人気が予想されるレシステンシアにインディチャンプ、ダノ

【競馬】BMW香港ダービーの結果

ゴールデンシックスティの三冠から1年。今季は混戦模様のクラシック戦線だったが、フィナーレを飾ったのはスカイダーシーでした。香港クラシックマイルは1番人気で6着、クラシックカップは7着と敗れていたが、距離延長もハマったのかもしれん。 逃げ争いを演じた2頭の直後を確保し、直線半ばで抜け出す理想的な競馬。さすがJ.モレイラ、ソツのない騎乗でした。 香港の中距離戦線はなかなか新しい勢力が出てきていない状況だけに、4歳世代からエース級の登場が待たれますな。三冠を分け合ったエクセレント

【競馬】鮮やかミユキマジックに導かれ、ルークズネストが2歳王者を撃破/ファルコンS振り返り

幸英明というジョッキーを20年近く応援していて思うのは、つくづく「素直」な乗り役だなということ。どちらかといえばネガティブな意味合いで受け取ってもらっていいと思う。 とにかく、安全運転である。だいたい、その馬がこれまで積み重ねてきた通りのレースをしようとする。思い切った脚質変更や意表を突くスパートなど、イチかバチかの作戦に出るところは滅多に見ない。G1を狙えるような素質馬をなかなか任されないのは、その無難なスタイルが災いしているようにも思う。 年に一回あるかないかの重賞勝利

【競馬】3月20ー21日ダイジェスト

まずは何といってもスーパー松山弘平の降臨。土曜は阪神で5勝、そして日曜は中京で6勝と一週間で11勝の固め打ち。土曜は特別3鞍ハットトリック、そして日曜にはJRA通算800勝到達のおまけつき。武豊かルメールの領域に到達してしまうほどの神がかりっぷりであった。 しかし決して「まぐれ」の結果ではない。昨年デアリングタクトで牝馬三冠を成し遂げたのをきっかけに大ブレイクを果たし、今年もここまで好成績をマーク。いい馬が必然と集まる環境が構築されていたし、たまたま巡り合わせで勝ち星が一週間

【競馬】スプリングS・阪神大賞典ほか/3月21日(日)の見どころ

幸さんやったぜー! ヘイヘイ! ルークズネストとのコンビでファルコンSを制覇。2歳王者グレナディアガーズとの一騎打ちは手に汗握る熱戦となったが、最後はアタマ差ギリギリ先着。これでNHKマイルCに向けても楽しみになった。 一方フラワーCのユーバーレーベンは3着。うまく立ち回られたホウオウイクセルに及ばなかったのはともかく、2着にもハナ差届かなかったのが痛恨。これで桜花賞出走は際どくなってしまった。オークスに切り替えるという選択肢もあるが、陣営の判断を見守りたい。 * 明日は

【競馬】フラワーC・ファルコンSほか/3月20日(土)の見どころ

ビッグレッドファームの岡田繁幸代表が亡くなった。つい最近までグリーンチャンネルでゲスト解説を務めるなど、何ら様子に変わったところは見られなかっただけに驚き。まだ71歳。今の時代を考えると、あまりにも早すぎる別れが惜しまれてならない。まだまだやりたいことたくさんおありだったでしょうに.. 在りし日の功績は皆さんご存知でしょうから省略しますが、とにかく競馬のことが、馬のことが大好きだという情熱が伝わってくる方だった。時に無謀なチャレンジや強気な発言がネタ扱いされることもあったが、

【競馬】スプリングSのコツ?

スプリングSは自分の中での「ターゲットレース」のひとつ。基本的な理解としては以下の2つのポイントがセオリーだと思っている。 ◯ 賞金確保済みの差し馬がどっしり構えると危険 ◯ 権利取りがかかった「ガチ勢」の先行馬を狙え 昨年のヴェルトライゼンデに始まり、ファンタジストやサトノアレス、ロードクエストあたりが1番人気に支持されるも勝ち切れずといった傾向にある。唯一、このセオリーを破ったのが18年のステルヴィオ。めちゃくちゃ自信のあった◎エポカドーロがハナ差だけ負けて渾身の単勝

【競馬】今こそ燃やせゴールドシップ魂、フラワーCにユーバーレーベンとスウィートブルームが出走予定

昨年の札幌2歳Sで父ゴールドシップに初の重賞タイトルをプレゼントしたブラックホールが引退することになった。本来であれば今週の阪神大賞典に出走予定だったのだが、中間に脚部不安を発症。検査の結果、競走能力喪失の重い診断が下り、4歳春という早いタイミングでターフに別れを告げることになった。 クラシック三冠にも皆勤し、菊花賞では5着に健闘した孝行息子である。小柄な馬体で、強い相手にも臆せずぶつかっていった勇姿が忘れられない。もちろん一番の思い出は札幌2歳S。同じゴールドシップ産駒の