ナルミニウム(麻花兒)

好奇心の赴くままに作ったりしています。 K-POPアイドルグループSEVENTEENの…

ナルミニウム(麻花兒)

好奇心の赴くままに作ったりしています。 K-POPアイドルグループSEVENTEENのオタクです。福岡県在住。

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最近の記事

Vernon of SEVENTEEN論考

これは約1年前、私がBeg For Youリリース1周年記念に寄せた記事の中で書いた冒頭の一文である。 これはどういうことなのか、 私はBeg For Youの記事で答えを出していない。 当記事はVernonがアーティストとして創造する音楽の先に何があるのかを模索する試みであり、私個人がVernon of SEVENTEENに見た世界の共有である。 まずはじめに、Vernonが我々に提示する音楽は常に時代とともにある。彼の音楽を読み解くには時代の話から始めなければならな

    • 床屋探訪の記事等でフォローしてくださってる人には申し訳ないんですが、まだまだSEVENTEENのことしか書けないなと思うので気軽にフォロー外してくださいね。 ちなみに床屋には通い続けています。いつかはまた床屋探訪記再開できたらいいなと思ってます。

      • キャンセルカルチャーに思うこと―Lizzoの件に寄せて

        フジロックに行った。 3日間のどれがベストアクトか選べないくらい多幸感あふれる豊かなライブの最後に、全ての記憶を塗り替えるくらいLizzoのステージに感動し号泣した。 生きる希望と勇気を、心のハグを、大きな愛をもらった時間だった。 配信がなくてよかったと思った。現地の、あの空気感のライブならではの感動がたくさんあった。 ライブ中、モーメントとなるようなこともたくさんあった。 それを見ながら、きっと後でTwitterで拡散されるだろうなと思ったと同時に、情報となって広まることで

        • 道化とわたし―JUN 'PSYCHO'に寄せて

          2023年7月4日1:00(CST 0:00) 脳天を撃ち抜かれる衝撃だった。 内臓が焼き尽くされ自分が灰になったようだった。 何かを言葉にしようとすると何もかもが陳腐で声が出ず、他者の声すらしばらく塞いでしまった。 まるで世界がPSYCHOと私だけになったように、一歩も動けずずっと時に閉じ込められている。 鼓動はずっと速いままだ。どうやら私は生きているらしい。 訳 PSYCHOを前に私は無力だった。 JUNが紡ぎ歌う中国語の美しさに心奪われた。でもそれはただ単に「中国

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        • 推察
          11本
        • 床屋をゆく
          1本

        記事

          水無月の晴れ 月夜の晩のBaby

          ジュンさん 欲しいものなんてそんなにないよ、何にもないよ。 この広い地球上で幼き青年の日のあなたがPledisと出会い、中国は深圳から韓国・ソウルに渡り、12人の仲間たちと切磋琢磨し、SEVENTEENになって邁進しながら大人になっていった年月の先に、日本に住む私という1人の人間の人生と重なり、今日あなたの誕生日を祝うことができる奇跡だけで十分すぎるんだ。それが全てなんだ。 でもそう言えるのは、私たちファンがジュンさんにいつも沢山のものを貰っているからで、なんて身勝手なことを

          水無月の晴れ 月夜の晩のBaby

          2023.5.18 SEVENTEEN 2023 JAPAN FANMEETING 'LOVE' OSAKA

          怒涛の日々を過ごしていたらいつの間にか5月16日の深夜になっていた。 服やスキンケア用品に加え、ペンライトとうちわ、せっせと作ったソンムル、そしてチケットを、次々とキャリーバッグに押し込んだ。 連泊する旅行でも大体バックパック1つでどこにでも行く私がキャリーバッグを使うことは滅多になく、バックパックにはとても収まりきれない目の前の荷物を見つめながら、SEVENTEENに会いに行く自分のCARATとしての存在を実感していた。 5月17日、住んでいる街も大阪も見事な晴天で、SE

          2023.5.18 SEVENTEEN 2023 JAPAN FANMEETING 'LOVE' OSAKA

          Beg For You/CharliXCX(A.G.Cook & VERNON OF SEVENTEEN Remix)[feat.Rina Sawayama]とは何だったのか

          Vernonにおける音楽とは精神性だ。 そう感じてやまないのは彼のソロ曲である『Black Eye』の発表以降より強くなった。 彼の音楽について言葉を付随することはナンセンスなことかもしれない。 作品を通して「勝手に論じるな、ただ感じろ」と言われているような気もする。 それでも私はこの記事を書きたい。 なぜなら、彼の作品を語ることはVernonという人物自体を捉えることを意味すると思っているからだ。 今から綴る文章は作品を通じてVernonという人物の輪郭を捉えることを

          Beg For You/CharliXCX(A.G.Cook & VERNON OF SEVENTEEN Remix)[feat.Rina Sawayama]とは何だったのか

          2022.11.26 SEVENTEEN WORLD TOUR [BE THE SUN] - JAPAN in TOKYO DOME

          暗転した。 笑顔で歌う彼らがサイドの大画面に映し出され、音量が上がる。 DreamのMVだ。 会場は一瞬で熱を帯びた光の海に変わった。 見渡せば天まで光り輝くCARAT棒の海に、夢のような現実をみた。 Dreamの歌詞の意味をやっと理解した瞬間、私は彼らの登場前に号泣していた。 そこは新境地だった。 私が人生で初めて訪れた東京ドームという場所は、彼らにとっても初めての場所だった。 まるでコロンブスのように、SEVENTEENとCARATは共に未知を切り拓いたのだ。 なん

          2022.11.26 SEVENTEEN WORLD TOUR [BE THE SUN] - JAPAN in TOKYO DOME

          zine『推察の推察』振り返り

          昨年の10月に、友人の世菜さん と共作で「推し」にまつわるzineを作りました。 私はK-POPアイドルグループSEVENTEENの“箱推し・布教欲オタク”、世菜さんは某声優の“ガチ恋・同担拒否オタク”という、ジャンルも違えば推し方もまるで真逆の2人が、互いの違いや共通点を発見しながら、時に孤独に、時に共に、葛藤し、喜び、自己に気づかされながら「推し」という手の届かない他者を思うことに向き合った、合計9万字超え熱量120%のzineになりました。 そして今年の4月、第2弾と

          zine『推察の推察』振り返り

          2022.05.07 SEVENTEEN「HANABI」日記

          その日、確かに13人のSEVENTEENと3万人のCARATが、さいたまスーパーアリーナで言葉にならない時間と空間を作り上げ、共有していた。 5月7日の朝。飛行機で東京に向かう。コロナ以降、本当に久しぶりの東京。相変わらず景色はごちゃついていて、なんだか懐かしくて愛おしかった。 自分がこれからSEVENTEENに会いに行く実感はなかった。自分が東京へと発った目的がなんなのかよく分からない状態だった。 Twitterで仲良くなったCARATのやっかさんと上野で待ち合わせ、喫

          2022.05.07 SEVENTEEN「HANABI」日記

          個人的2021年SEVENTEEN楽曲ベスト5(今更)

          2021年私にとってはすごく変化のあった年で、それは何かというと“推し”ができたこと。 SEVENTEENというグループに出会ってから、見える世界が180度変わり、音楽の聴き方もガラッと変わった、そんな年でした。 TwitterではK-POPアカウントを作ってしまうほどのハマり具合で、そこで親しくなった、同じくSEVENTEENファン(=CARAT)のやっかさんと5時間スペースするくらい、どっぷりハマって毎日楽しく暮らしています。SEVENTEENに出会ってから明らかに心の状

          個人的2021年SEVENTEEN楽曲ベスト5(今更)

          zine『推察』振り返り

          「推し」にまつわるzine『推察』を、私の友人である世菜さんと協同制作しました。 K-POPアイドルグループSEVENTEENの箱推し・布教欲オタクである私と、声優 伊東健人のガチ恋・同担拒否オタクである世菜さん。 これは「推しとは・推すこととは」について、2人で哲学やフェミニズム、ルッキズムなども交えて凄まじい熱量で向き合った、約90,000字のzineです。 この記事では、『推察』ができあがるまでの過程を振り返りたいと思います。 「zineを作ってみたい、自分の文章を自

          zine『推察』振り返り

          私が好きな自主制作アイドルSEVENTEEN

          SEVENTEENとは 今年の5月、突然「推し」ができた。 それはK-POPアイドルグループのSEVENTEENだ。 2015年にデビューした、韓国、中国、アメリカ出身メンバー13人で構成される多国籍グループ。13人が3つのユニット(ヒップホップ+パフォーマンス+ボーカル)として一つのチームを構成するため、13+3+1=17でSEVENTEENとなっている。ファンの総称は「CARAT」。 彼らの特徴は、13人という人数の多さを活かした迫力ある独創的なパフォーマンスと、ユニット

          私が好きな自主制作アイドルSEVENTEEN

          かくして私は床屋へ足を踏み入れる

          今まで私は、おしゃれな美容室に縁のない人生を送ってきた。 私は佐賀県伊万里市という田舎に生まれ育った。 幼少期は家の真向かいにあった、「前田のおばちゃん」の美容室に連れて行かれていた。赤いベルベッドのソファ、フランス人形、折り紙で作ったモビール、色褪せた柄の床、パーマ液のにおい、くるくるパーマの前田のおばちゃん。そんな場所だった。 小学校に入ってからは、母の知り合いの美容室に親子で通っていた。かれこれ小学校〜高校卒業まで通ったと思う。「サロン・ド・◯◯◯」という名前の美容室

          かくして私は床屋へ足を踏み入れる