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【LGBTQ】「自分らしく生きろ」とか

こんにちは。
女性として生まれ育ち、20歳になって心の性別をこじらせ始めたものです。

こじらせ始めというのもあって、自分でも男性になりたいのか、そこまでは思っていないのか、よくわかっていない現状です。
ただ、やっぱり女性として生きていくことは嫌なのです。

そういう人間に対して、人からこのようにしたらいいんじゃないかとアドバイスを受けることがあります。

「自分らしく生きる。」

すごくいい言葉ですよね。
ただね、むろはね、今ね、すんごい卑屈だから、この言葉に悪態をつきます。

「そんなに単純じゃあねえだろう。」

わかりやすく、女性に生まれて男性の心を持つトランスジェンダーの方で考えてみます。
彼は性転換手術をし、男性として改めて社会に出ていくことを望むかもしれません。
そうした方が自分らしく生きることができて幸せと思えるかもしれません。

しかしおそらく、というかほぼ100%、トランスジェンダーとして性別を変えて生活をしていくとなると、ストレートの男性には無い問題が発生します。

気持ち悪がられるかもしれない。
今まで仲の良かった友達とこれまで通り接することができなくなるかもしれない。
腫れ物に触るような目で一生見られるかもしれない。
公共のサービスを受けづらくなるかもしれない。

まだまだ、考えられることはあるでしょう。
そうなったとき、果たして性別を変えて「自分らしさ」を追い求めたことで生じるメリットとデメリットって、どちらの方が大きいのでしょう?

ましてやむろのように自分の心が女性と男性のどちらでもあるような、どちらでもないような、日によっても違うような人間では、それをさらけ出さずこれまで通り若干のストレスと共に生きていく方が、社会に溶け込みやすくトータルでプラスになるという可能性もあるんじゃないでしょうか?


中性や無性、Xジェンダーという言葉を最近では聞いたことのある人も増えたとは思いますが、すべての人に理解や配慮がなされているとは到底思えません。

少なくとも日本では、そういったマイノリティの方を普通の人と同じように扱うという土壌がありません。
優しい人がたくさんいるので、傷つけないように、腫れ物に触るように扱ってはもらえるかもしれません。
けれど、それらが必ずしも当事者にとって心地よいものとは限らないです。

変えていこうという声も確かにあります。
変わっていますか?
数年のうちに、日本でマイノリティの方を取り巻く環境が変わりそうだと思いますか?

その社会で、誰に対しても「自分らしく生きろ」と言えますか?


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