#5.夫婦別姓ができないのでじゃんけんで決めた(妻の投稿)

もう1ヶ月も過ぎてしまったが、6月25日は我が家の結婚記念日だった。

なんてことはない、記念日にかこつけて酒とケーキとお肉が食べられる日だと思ってる。そもそもこの日に決めたのも、大安吉日でも何でもなく、お互い仕事の振休が入っていたのでこの日に婚姻届を出すことになっただけだった。

私、妻は元々結婚したくない人間だった。

というか結婚する意味が未だによくわかっていない。よくわからないから、特に何も変わらないならしてもしなくてもどっちでもいいと思ってる。

だけど結婚したらあれが変わる。なまえ。

生まれてからずっと呼ばれ続けていた"なまえ"をどちらか一方が変えなければいけないなんて嫌だし何よりめんどくさい。結婚してなまえ以外何が変わるっていうんだ、なまえ変わり損じゃん…。と思っている。

あと、結婚は男と女しかできないという条件も理解ができなかった。子どもの頃から家族に性別や血の繋がりは関係ないのに、どうして結婚に性別がいるんだろうと思っていた。

一方夫は、好きな人と結婚したいと思うのはふつうじゃない？という考えだった。

約4年くらい付き合っていたが、好きな人と結婚したい人間と結婚の必要性がわからない人間との話し合いは平行線を辿った。(けんかではなく、話がまとまらないだけで仲は良かった。)

そして、いい歳して交際期間が長いと周りがやいのやいのと言い始める。

〇〇さんと結婚したくないの？
じゃあなんで別れないの？
早く結婚して子どもをつくりなさい。
結婚するならもっといい人いるよ。
などなど、色んな持論を投げかけられた。

感想:う、うるせえ…！

どうして結婚しない=それほど好きじゃない、になるのか。私は結婚する意味がわからないだけで、相手のことは好きだし一緒にいたいのに。

ただそれだけなのに私の意見はこんなにも理解されないものなんだろうか。

意味がわからないまま制度を利用したくないから結婚のメリットを教えてほしい。と言っても、結婚はメリットとかじゃない。そういうもんなんだよ。という答えが返ってくばかり。

じゃあなんでみんな結婚で盛り上がってんの…。
そのhappyな感情はどこから湧いてきてるの…。

謎は深まるばかり

ただ、周りの人の意見は置いといても、話し合いの当事者のひとりが結婚したいと言っている。それを無視するわけにはいかない。

考えてみればこれは私と相手との人間関係の問題であって、結婚はそのなかのひとつのトピックに過ぎない。鍋のシメを麺か米かで言い争うのと同じようなもので、そのせいで別れるのはちゃんちゃらおかしい。

恋愛でも友達でも家族でも、人間ふたりいれば、何かしらの妥協点をみつけて一緒に生きていくことになる。

私たちはこの話し合いのどこに妥協点を置き、これからもだましだまし楽しみながら人間関係を保っていけばいいんだろう。

頭の中をフラットにして、考えてみた
私が受け入れ難いのは、自分や相手のなまえを変える・変えさせること。
相手がしたいのは、結婚。

じゃあここは妥協点を結婚としよう。ではなまえはどうする？とにかく思いつくままに案を出してみた。

提案①「ふたりの名字から一字ずつとって新しい名字とかつけられんのかな？」

相方「じゃあ大谷さんになるな…」

ググる
ヒットせず

「なんとかインチキできんのか…」

提案②「じゃあ運勢良くなる方の名字にしよう」

ググる

私が変えた場合:吉→凶
相方が変えた場合:吉→大凶

相方「どっちか不幸になるね〜笑」

提案③「じゃあこの世で最も平和な解決策、ジャンケン！」

これしかない✊✋✌️

相方「いいよー」

結論はタイトル通り、ジャンケンで名字を決めた。(3回勝負)
ちなみに負けたのは、私。思ってた通り色んな氏名変更手続きはとてつもなくめんどくさかったが、恨みっこなしのジャンケンで決めたので仕方ない。夫に「結婚して嬉しい？」と聞くとニコニコ嬉しそうにしているので、何が嬉しいかはわからんがよかったよかったとこっちも嬉しくなる。

あと、話し合いのなかで決めた妥協点は、
・結婚式はしない
・財布は別、生活費は割り勘
・指輪不要
・海のみえる街に住む
こんな感じ。

私は結婚した今でも、結婚の意味がわからないし、夫婦別姓にしたいし、同性婚ができる国になってほしいと思ってるが、夫はまた違う意見をもってるだろう。

価値観や意見の違いは面倒なことも多いだろうけど、ぶつかるだけじゃなく、だましだまし楽しく話し合っていきたい。それでお互いの世界を広げられたらいいなあと思っている。