娘と息子の食事の向かい方の違い
子どもが二人いる。
同じように育てているつもりだが子どもによって全然違う個性を獲得することがあるのだなと感じることがある。
それは食事についてである。
お姉ちゃんである娘はとにかく偏食である。
離乳食が始まるくらいの時はベビーダノン(子ども向けヨーグルト)を偏愛していてそれ以外食べなかった。
離乳食をあまりにも食べないので、ベビーダノンをかけたお粥を食べさせていたら友達にびっくりされたことがある。
当時はベビーダノンの味の助けがなければ何も食べなかったので、やむなくそうしていたのである。
離乳食が終わり、普通のものを食べる段階になってくると、見慣れないものや新規なものを食べるのが極端に苦手だということが分かってきた。
特定の具のおにぎり、特定の味のパン、具の入っていないシンプルなラーメンやうどんなど進んで食べようとするものは限られている。
4歳になった今は、保育園では比較的いろいろ食べているらしいが、家では慣れ親しんだ味のものを毎日食べている。
そして食べることにそれほど執着がないのか、咀嚼するのが苦手なのか分からないが、食事にとても時間がかかる。
夕食の時は1時間半くらいかけてゆっくり食べる。
うちではその優雅な食事っぷりから、娘のことを「貴族」と呼んでいる。
それに比べて弟である息子はとにかくなんでもよく食べる。
食卓に出されているものは最初に一口ずつ食べてみて、美味しいと思ったものからどんどん平らげていく。
娘とは違い食べたことがないものへの興味が強く、私が食べている大人用の食べ物も欲しがる。
わさび漬けやユッケジャンスープなど、「絶対に辛いよ!」と言っても絶対に一口は食べてみないと気が済まない。
一口食べるともちろん辛いので口からだして「ちない…(いらない)」と言ってようやく食べることを諦める。
ただその食への開拓精神はすごいものがあり、逞しく感じることが多い。
この世の中にある美味しいものは何でも食べてやろうという野心が垣間見えるような食べ方なのである。
また娘は猫舌かつ慎重なので、熱そうな食べ物には絶対に手を出さないし、十分に冷めたことが分かってから口に運ぶ。
しかし息子は「食べたい」という気持ちが強いので熱そうなものでも構わずに食べようとしにいく。そしてちょっとくらい熱くてもどんどん食べ続けるのである。
同じ家庭で育ってもこんなに食べることへの向かい方が違うのだと驚いている。
娘にもこの世の中には美味しいものがたくさんあるということを少しずつ伝えていけたらなと思っている。
息子は何でも食べるので、変なものを口に入れないかだけは気をつけつつ、食への飽くなき追求を続けられるようにして、食べることの楽しみをより感じるようにしてあげたいと思う。
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