注目のCASE・MaaSプレイヤーたちMobility For Africa(MFA)

MFAはオーストラリア人のShantha Bloeman氏によって2018年に設立されたスタートアップ企業で、ジンバブエで「ハンバ(現地の言葉で「行く」の意味)」という、後ろが荷台になったタイプの電動三輪車の開発を行っています。ミッションとして、水汲みや町の用事などで徒歩による多くの移動時間を費やし、過去20年間ほとんどその生活様式が変わっていないアフリカ地方部の女性を、交通ソリューションによって移動時間を削減することで、生活の質向上や社会における活躍の機会創出を目指しています。

同社は中国の清華大学、ジンバブエのミッドランド・ステート大学、ソーラー・シャック社とパートナーシップを締結しており、車両は中国から輸入したキットをハラレの工場で組み立て、バッテリーの電源はソーラー・シャック社の太陽光発電を活用しています。
利用料金の支払いには、都度払いシステムの「PayGo」を展開する計画。PayGoはサハラ砂漠以南のアフリカ地域ではM-Kopa社が2012年から家庭用の小型太陽光システムを広めたため、アフリカの地方部でもPayGoシステムはよく利用されていると言います。

PCによるインターネットの普及を経ることなく、いきなりスマートフォンによるインターネットの普及が起きた、いわゆる「リープフロッグ現象」が東南アジアやアフリカの新興国で見られましたが、アフリカでは自動車に関しても同じ事が起こる可能性があります。ガソリンを使って走る内燃機関の自動車ではなく、豊富な太陽光資源を元に発電した再生可能エネルギーで走るEVの普及です。
一言でアフリカと言ってもその面積は広大で、ヨーロッパ全土が3つ入る大きさで、国の数もヨーロッパの50ヶ国を上回る54もの国が存在ます。それ故に土地・気候・文化・民族など、様々な多様性に富む国々の集まりですが、共通して「効率よく・リーズナブルに目的地に到達する手段を誰もが利用することができる」ことに対するニーズは強いはずです。
今後MFAのようなサービスがどのような形でジンバブエからアフリカ各地に拡がっていくのか、注目です。

会社名:Mobility For Africa(MFA)
代表者名:Shantha Bloeman
本社:ジンバブエ共和国 ハラレ市
設立:2018年

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