どんな自分に出会っても

優れてるといえる『部分』だけを
信じることを
『自信』と名付けるのは苦しみの始まりだな

その部分が
この世界の誰かに劣るなら
その『自信』は簡単に終わる
名前をつけ間違えたんだ
でも
その間違いが
信じるべきものを教えてくれる師となる

上手くいってる自分だけ信じて
上手くいかなかった自分は信じない
そうやって
分けて観ていたことで
自分は二人に分裂し
同じことをすれば
また一人
胸の中に自分という『部分』が増えていく

手を離して疎遠になった『部分』を
愛せないままのあの日の自分を
そのままにして
触らずいることが答えか？

いや、
違う

未熟で
無知で
だからこそ
戦うために
得られる知識を得て
見つけられることを見つけ
その時出来る準備をした
そこまでして
上手くいかなかった自分があったから
その時とは違う選択が
新しい場面で出来たんだ

上手くいかなかった自分のお陰だ

転んで痛がっているあの日の自分の
与えてくれた情報だけもらい
その存在は胸の奥の無意識に押し込め
ほったらかしにして
今の自分を生きることが
爽快だなんて思えはしない
思えはしないから
思考にあらわれ
夢にあらわれ
本心を映画のように
何度も観る
気づくまで

上手でも
下手でも
戦うことを選び
一生懸命頑張った自分の姿に
『美』を観ることが出来なかったこと
今それに気づいたから
出来ることをやっていくんだ

勇敢に痛みを引き受けてくれた
初めてを引き受けてくれた自分に
感謝を込めて
部分ではなく
『自分』と
改めて名付けよう

上手くいっても
上手くいかなくても
どんな自分でも
行きたいとこへ行くために
『必要』で
無駄な自分は無いと
信じるんだ

何かを誉められた自分や
何かに勝った自分は
けなされたり
負けた自分の先の景色だ

出会うすべての自分を
大切にして

愛そう

かっこよくても
みっともなくても
隠さず
人生という表舞台に立たせて
物語を味わおう

隅の隅まで