とも母さん

看護師歴37年。産業カウンセラー・キャリアカウンセラー・笑いヨガリーダー・健康管理士・…

とも母さん

看護師歴37年。産業カウンセラー・キャリアカウンセラー・笑いヨガリーダー・健康管理士・終活アドバイザー。自分の専門分野である、精神病もがんも体験。「経験でしか学べない凡人ですが、そこまでやろうったって中々出来ないでしょう?」が、全て受け入れることが出来て言えるようになった私です。

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最近の記事

物語りの作り替え

友だちに手紙で過去の殺人事件の話を訊かれて、詳細を書いて送ったら、「まこちゃんにとって、大切な人だったんだね。辛い過去を思い出させてしまってごめん。」と返信が来た。でも、そんな事は無いんだよ。 私は物語を都合の良い様に作り替えているのだと思う。私はHSPだから、一般的な人よりもより傷つきやすい。だから、本能的に自分自身を守るために、子どもの頃から沢山の自分自身を守る方法を選択してきた。その中の一つだ。自分を守るために、自分が納得がいって、受け入れやすい物語りに作り替えるのだ

    • 祈り

      後輩が後輩の親友を殺した 私は後輩を見捨てられなかった 面会に行くと涙が出た 何でこんなことになってしまったのか 殺された後輩の両親との 年に一度のお墓参りのお知らせ電話 思いださせてしまいますか? いいえ ひと時も娘を忘れたことは ありませんから あらから二十年が経っていた 許すことなどできないのだろう あの子を そして自分を 〈許し〉が救いになると思いながら 何も言えない私がいた 私に何ができるのだろう こたえは出せないままだ 毎日流れる人

      • 精神病院

         窓に雨が吹き付けて、カタカタと音を立てていた。眼鏡がない。ボーっとした視界の中、窓の外の木は枇杷だろうか。白いスクリーンの向こう側には、誰かいるようだ。少し足を動かしてみる。ごわごわとした感覚が股にあった。どうやら紙おむつをつけられているようだ。耳を澄ましてみる、時々トイレの水を流す音、そして、叫び声、たしなめる声、パタパタと廊下を走る音は看護師だろうか。そうか、昨日、救急車で病院にきて、入院したのだ。とうとう、こんなところまで来てしまった。もう、取り返しのつかないところま

        • 忘れえぬ人

           それは、もう三十年も昔、私が看護婦として働き始めて、五年目の時のことでした。  肺がん末期だった三十八歳のその女性は、ご家族の宗教上の信念から、鎮痛剤を拒否されていました。その女性自身は無宗教でしたが、ご家族の強い希望に従っていました。しかし、病状が進むにつれ、ご家族への不信感、医療者への不信感を訴えるようになり、優しそうな夫とも、七歳のかわいい息子とさえも、面会を拒否するようになりました。ご家族との関係を取り戻そうとしましたが、それは難しいことでした。それでも、何故か私

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        • 親友の看取り
          5本

        記事

          マコちゃんの宝物~絵本の下書き~

           聞いていただけますか?これは、マコちゃんの8年前からのお話です。  マコちゃんには、とっても大切に思っていたおばちゃんがいました。おばちゃんは、まこちゃんが学校に馴染めなかった時、気さくに、そして普通に付き合って、遊んでくれた人です。おばちゃんは、マコちゃんより15歳も年上でしたが、親しいお友達を作るのが苦手なマコちゃんの、気の置けないお友達になってくれました。そして、山登りに一緒に行ったり、温泉に行ったり、スキーを教えてくれたり、いっぱい、いっぱい、楽しい遊びを教えてく

          マコちゃんの宝物~絵本の下書き~

          冷たい言葉

           「不愉快です。」自分の発した言葉の冷たさに、自分自身で驚き、場が凍りつきました。  それは、交流分析研究会の勉強会での事。その日の勉強会は「ボディサイコセラピー」で、歩きながら段々他の人と近づいていくことで、自分自身の身体に起こる反応に気付く内容でした。いかにも、力の抜けた自由人然とした女性の講師で、座りながら感想をシェアしていた場面です。「他の人が近づくと、どんな感じでしたか?暖かさを感じるとか、ザワザワするとか、色んな感覚があると思います。何が良いとか悪いとかではなく

          冷たい言葉

          聴かせると言うこと

           何だか、今、参加しているボランティアグループが、傾聴クラブを作る話で盛り上がっています。  私は「産業カウンセラー養成講座」で傾聴を学びました。どこで学ぶか?色んな選択肢があるし、選択する理由は人それぞれでしょう。その世界で権威がある、資格が簡単に取れる、短期間で取れる、講師が魅力的…等々。私が選ぶ基準は、いかに実習回数が多いか?なのです。それは、私が愚者だから。「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」。(笑)  そんなグループの盛り上がりの中、私は緩和ケアチームで活動して

          聴かせると言うこと

          手紙 ~自分を受け入れるのは~

           楽しむことを必死で学ぶ?自己矛盾ですか…。 何か、「楽しんではいけない、幸せになってはいけない」という脚本をお持ちですかね…。  何だか、読んでいてNさんに語りたくなりました。読み流してください。  これは交流分析の人格適応論なのですが、過度に支配的な養育スタイルだと、受動攻撃型適応タイプになると書いてあります。私は子どものころ、「存在してはいけない」という脚本を持って育ちました。最悪の脚本です…😅   私のこの脚本は、母親ではなく姉の影響でした。育児放棄的な母親だっ

          手紙 ~自分を受け入れるのは~

          人生の目的

           昨日は、毎月参加しているTA研究会のお勉強会でした。今までは東銀座までリアル参加していたのですが、ここ半年くらいはリモート参加。ZOOM担当してくれている方が、段々バーションアップしていて、ハイブリッド型授業でも全く問題ありません。グループワークだってできますしね。  ZOOMは素晴らしいです。  昨日の講義は、日本体内記憶教育協会代表の池川明先生。とっても興味深かったです。  ざっくり言うと、赤ちゃんが4歳くらいまでの間に、体内記憶をしゃべる話と、量子力学の間に

          人生の目的

          生きる、活きる、逝きる

          生きる、活きる、逝きる みんな繋がっている  生まれた時から、死ぬことは宿命なのだから、どう逝きたいかって、窮極の目標。  私は看護師だから、一番の利点は様々な人たちの人生を眺められること。しかも、誕生から終末まで…。沢山の方々の生き様を垣間見て、「死に方は生き方を現す」って、真実だなぁと思う。  脳外科に居たとき、全く人格が変わってしまった父親に、「それでも、僕のお父さんは、お父さんだ。」と変わらずに愛情を伝える10歳の息子を見た時、「わたし」って何だろう?と、分から

          生きる、活きる、逝きる

          遺品整理

           昨年亡くなった親友のお母様は、胆嚢がんでした。気丈な方です。亡くなった時には、身辺整理をすっかり済ませて、履きふるしたサンダル1足しか残っていなかったそうです。遺言状も書き、遺影も選んであり、辞世の句も残して逝ったそうです。親友は「片付けるものも何もなくて、悲しかった。」と言っていました。  一方、去年亡くなった親友は、まだ、仕事に復帰するつもりだったので、何も片付けずに亡くなりました。今でも、妹さんが会うたびに、彼女のCDを持ってきます。私の部屋が形見で一杯になるくらい

          「死」について

          おはようございます☀️🙋‍♀️❗ スターダスト・レビュー、「木蘭の涙」初めてちゃんと聴きました🎵トイレで😅(笑)  良い曲だなぁと思いながら、あれ?っと思ったんです。それで、リッチャーさんに語りたくなりました。  「愛する人は、たとえ死んでも永遠に生きているんだ。」誰かが言った言葉なんだと思うのですが、これを聞いたのは姉からでした。中学生の頃です。姉が慕っていた先生が亡くなった時です。自殺でした。私は「そんなものかなぁ」と、姉と違って恋をした事が無かったので、その時は分かりま

          「死」について

          「で」、と、「が」の違い

           舅は何か複数の食べ物があったとき、選択させるといつも、「これで、良いや」と言うんですね。私はいつもこの表現にカチンと来ちゃう。何故「これが、良いな」と言えないのでしょう。「それくらいの事…」と呆れるでしょうか?  でも、例えば、何かのプロジェクトメンバーを選ぶ時にしてみたらどうでしょう。貴方は上司に「君で、いいや」と言われたら、嫌な気持ちになりませんか?「君が、良いな」と言わたいでしょう?食べ物の気持ちになってみて下さい。失礼この上ない!「あ~、そうですか。そんな程度でした

          「で」、と、「が」の違い

          家出の帰結

           折角家出したので、気になっていたホテルでお一人様時間を楽しみながら、これをどうWIN-WINで着地させようか考えていた。  じい様は、すっかり悄気て反省しているとのこと。でも、このまま帰ったら、また、元に戻るだけ、変化しない。今後のお互いの為に、誓約書を書いてもらうことにした。そして、夫を通して、舅に私が一番分かって欲しいことを伝えてもらった。  「何も出来なくなっても、この世界に存在するもの全てに、存在そのものに意味があります。私の親友は、がん終末期にありながらも、一生懸

          家出の帰結

          家出

           2021年2月12日家出してきました。舅が私の口調が気に入らないと、「そんななら、出ていけ」と言われたので…。「出ていっても良いの」というと、「いま迄も、一人でやってきたんだ。」と言うので、言い訳される前に超急いで逃げ出して、家出してきました。ずっと一人旅がしたかった私、このチャンスを逃すわけにはいきません。  私も確かにツンケンしているんですけどね。(笑) このところ、コロナ禍だから、私は医療者なので感染している危険性が高いから、高齢者で心臓病と呼吸器疾患持ちの舅に感染さ

          旅立ちとグリーフワーク

           親友が旅立ったのは、2020年11月17日。約一年のお百度参りと、写経、差し入れの味タマゴやカレー、人参ジュースなど作りが終わった日。本当に彼女らしい静かな旅立ちの形でした。でも、まだ写経は続けている。  個人的に、彼女は亡くなる3日前の朝に、大好きだったお父様の所に旅だったのだと確信している。あの心を揺さぶるほど美しい明けの三日月に向かって、一羽の白鷺が飛んでいくのを見たからだ。ある一時から、白鷺がちょくちょく姿を見せるようになった。それを私は、彼女が姿を変えて、私の様

          旅立ちとグリーフワーク