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48歳で28年ぶりに「英語」を学び直してみたら、世界が広がってきたこと

2022年10月、
岸田首相の所信表明によって脚光を浴びて、

2022年の流行語大賞にも選ばれた、
今、再注目のキーワード
「リスキリング(学び直し)」。

その3年ほど前の2019年、
あと1ヶ月ほどでその年が終わろうとする頃、

私は、48歳で、
学生以来28年ぶりに「英語」の「学び直し」を
「ようやく」始めました。

その後、
50歳で、とある「英語」の「資格」を取得し、

それとほぼ同時期に、
人生で初めて、
「公立中学校」で「英語講師」として教壇に立ち、

52歳の現在、
1ヶ月後(2023年8月)に
カナダへの「語学留学」を控えています。

先ほど、
「ようやく」学び直しを始めた、と書きましたが、

実は「英語」については、
随分と長い間「学び直したい」と考えていました。

26歳で結婚し、新卒で入社した会社を、当時の「風潮」に逆らうことなく、あっさり退社。
29歳になった誕生日月に長男を、34歳で長女を出産。
14年の専業主婦生活を送りました。

そして、
40歳で社会復帰しようとしたとき、

「社会に貢献し賃金を得る」ための、
自分が「出来ること」「得意なこと」などの「強み」が
全くないことに気づき、愕然としました。

そしてもっとひどいことに、
自分が「好きなこと」さえ忘れてしまっていました。

ちょうどその頃、長男が中学校に入学し、
学校で「英語」の授業が始まりました。

彼の「英語」の教科書を見て、
私は、30年ほど前の「記憶」が「走馬灯」のように
一気に溢れ出しました。

「あー。私、そう言えば【英語】が好きだったなー。」
「ずっと【英語】の勉強がしたいと思っていたなー。」
って。

学校を卒業し、就職し、結婚し、出産し、二人の子育てに追われ、
そんなことすっかり忘れていたんですよね。

そんな30年前の「記憶」が蘇り、「好きだったこと」を思い出せたものの、

だからといってすぐに「学び直す」機会を作ることは、
当時の私には難しく、
日々の「子育て」と「パート」に追われていました。

頭の片隅で、
「いつか英語やりたいなー。」と思いながら・・・

そうこうしているうちに、
5歳離れた長女も中学校に入学。

私は相変わらず、
彼らの「英語学習」を横目で羨ましく見ながら、
それでもなかなか重い腰を上げられずにいました。

それからさらに数年経ち、いよいよ年明けに、
長男が「大学受験」を
長女が「高校受験」を迎える年の瀬を感じる頃、

「そうだ!! これを機に、
私も子供たちと一緒に勉強しよう(学び直そう)!!」
とようやく決心がつき、

2019年12月、
まずは英語の資格試験に向けて「英語の学び直し」を
始めることにしました。

選んだ資格試験は「英検」。

実はこれまで、
私は、
「英検」を受験した経験が一度もありませんでした。

なのでまずは、
「英検2級(高校卒業程度)」から始めることに。

なんと言っても
「英語」なんて「見る」のも「聞く」のも28年ぶり。
ましてや
「書いたり」「話したり」なんて学生時代でさえ
やったかどうか? ほとんど記憶にない。

到底出来るようになれる気がしない。

ただ、
長年「やってみたい!!」と思っていたことだったので、

とにかく当時は、
「学習する」ことが「新鮮」で、その時間が「贅沢」でありがたくて、
ただただ嬉しくて。

「何かを学ぶ」って「こんなに楽しいことなんだ!!」
と初めて知りました。
(一体、学生時代は何をやっていたんだか・・・)

集中して取り組んだおかげで、
2ヶ月弱ほどの学習で、
48歳で「英検2級」に合格することが出来ました。

当時は、本当ににほんとうに嬉しかったなー。

「専業主婦」歴が14年と長く、
「稼いでいない」という自分にどこかで負い目を感じ、
「自己肯定感」が低かった私にとって、

この「合格」は、
少し自分を好きになれる「きっかけ」にもなったような
そんな気がしていました。

次にチャレンジしたのが、
「英検準1級(大学中級程度)」。

私は最終学歴が「短期大学」なので、「2級」までは「学び直し(復習)」

そしてここからが「本命」であり、
「新たなチャレンジ」にもなるわけです。

「学びに遅すぎることはない」
なんて巷ではよく言われていますが、

それはある意味「真理」ではあると思いますが、
やっぱり、「若いことに越したことはない」
とも正直思いますよね。

とにかく、
「集中力」は続かないし、「記憶力」はほぼ皆無だし、

当時の心境としては、

まるで、
「ひびが入っているガラスのコップ」に、

それがわかっていて、
「一生懸命お水を注いでいる」
そんな「虚しさ」を幾度となく感じていました。

張り切って学習を始めて、
意気揚々と学習していたものの、

「2級」合格後、
なかなか思うように「点数」が伸びず、
5ヶ月後に初めて受けた「準1級」は「不合格」。

その後も、
継続して学習に取り組むも、ある日「心」がポキッと
折れる。

学習を始めて7ヶ月ちょっと。
あんなに長年やりたかった「英語」だったのに、
全然楽しくない。

とうとう投げだし、「離脱」しました。

「解放」されてつかの間は、
肩の荷が下りたようにほっとしたものの、

やっぱり諦めきれない気持ちが「フツフツ」と
沸き上がってくる。

振り返ってみると、

学習を始めた頃は、
ただただ「英語をやりたい」という「純粋な気持ち」
からでしたが、

気がつけば、
「英検合格」がこの先の人生において何かを成すべき
「手段」になるかも?
と少し欲をかいている自分がいました。

そう思うこと自体は、
決して悪いことではないのですが、

ただ、
こうも「合格」にまったく近づけず、
心折れ学習から「離脱」している現状の「理由」が、

そんな自分で自分にかけた「プレッシャー」である
のなら、それは「本末転倒」では?と考え、

私は、
発想を転換することにしました。

とりあえずは、
この先の人生において、
「英語」を「活かす」「活かさない」を考えることは
一旦横に置き、

例え、
この「英語学習」に費やした「時間」や「労力」が、
この先全く「役に立つ」ことがなかったとしても、

純粋に楽しみながら「英語学習」した「結果」として、
「英検準1級合格」を得られるのであれば、

「それも良いかなー」と、
「英検合格」自体を「目的」とすることにしました。

あえて、「手段」を「目的」にしたわけです。

「英語」は単なる「コミュニケーションツール」だし、
そんな「合格」は「無意味」と言われてしまえば
それまでなのですが、

当時の私は、
この「発想の転換」で少し気が楽になり、

おかげでこれを機に、
再び学習の再開にこじつけることが出来ました。

再開してみると、
予想通り、
「2級」合格後にコツコツ積み上げてきたことは、

見事に全て消えてなくなってて、
「脳内」は、きれいに「更地」になっていました。

なので、
再び「0」から構築する「再スタート」となりました。

しかしそれでも、
不思議とそこまで落ち込むことなく、

とにかく
「英検準1級」合格を目指して、

ひたすらコツコツコツコツコツコツコツコツ・・・

そのかいあり、
2021年春、

50歳の誕生日月に受けた「1次試験」に合格し、
同年秋に「2次試験」に合格しました。

気がつけば、
48歳の「学び直し」から
「約2年弱」の年月が経っていました。

これが私の「学び直し」経験です。

正確に言うと「学び直し」を、
「以前に学んだものをもう一度学ぶこと」
と定義するなら、

「英検2級」までは、
確かに「学び直し」だったと思いますが、

「英検準1級」は、
「学び直し」というよりは「新たに学んだこと」
になったと思います。

この「合格」を機に、
自分の中の「何か」に変化が起こり、

この「30年」一度たりとも考えたこともなかった、
「公立中学校」への「講師」登録を突然思いつき
やってみたところ、

ありがたいことにすぐにご縁をいただき、

50歳で「新人英語講師」として、
「教壇に立つ」という
「人生初の新たな経験」をすることとなりました。

そして、
今年(2023年8月)夏、

これまた、
これまで生きてきて一度たりとも考えたこともなかった「語学留学」に、

ひょうんなことから、
52歳で初めて挑戦することになっています。楽しみ。

【何歳からでも、
どんな瞬間からでも「学び直し」はできる】

なんて、
「所詮、きれい事にしか過ぎない」と、
長い間「斜に構えて」見ておりましたが、

最近は、
「確かにそうかも?!」
と少し自分の考えを改め始めています。

そして、
その「学び直し」から広がる「世界」は、

これまでの「自分」の「想像の範囲」を
はるかに超えて、
「無限大に」広がっていることも実感しています。

「学び直し」と考えると、
明確な「目的」が必要なんじゃないか?

「学び直し」をするなら、
「それをこの先どう活かすか?」を
「先に決めておく」必要があるのではないか?

と思いがちですが

「学び直し」するにあたっては、
そんな「ハードル」を高くする「必要」はなく、

もっと気楽に、
「やってみたい!!」「ただただそれが好き!!」だけで、
十分ではないか?と私は考えます。

「学び直し」に、
「高尚な理由」なんて要らないんじゃないかなー。

あるに越したことはありませんが。

例え「学び直し」が、
「形にならない結果」になったとしても、

「学び直し」の「過程」において、

自分の「価値観」や「思考」「判断基準」などに
変化がもたらされたり、
新しい「項目」がインストールされることになるので、

「学び直し」は十二分に価値があるように思います。

私は、
48歳で28年ぶりに「英語」を「学び直し」て、
自分の「世界」がどんどん広がていることを実感し、

今は、
素直にそんなふうに感じています。

【何歳からでも、
どんな瞬間からでも「学び直し」はできる】を信じて、

これからも、
「学び直し」はもちろん「新しいことを学ぶ」ことにも
意欲的にチャレンジしていきたいなーと思っています。



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