2024年J2リーグ 第22節 清水エスパルス3ー1ファジアーノ岡山

・前節秋田戦では相手のサッカーに特徴があるためにそれに合わすようなシステム、選手を起用しているように見えたのですが結果は完敗、これでアウェー3連敗、順位も首位から陥落し3位となってしまいました。

・内容で言えば秋田に合わすようにエスパルスもロングボールを多用するもののドウグラスタンキ選手のところで相手ディフェンダーに競り負ける、納められない、相手はサイドへのロングボールも多用し右サイドの吉田選手との身長差もあるせいか起点を作られる等、エスパルスは秋田に似たような形を作ろうとも攻守全てにおいて相手に上回られる流れとなりました。

・そもそも最近ではアウェーで勝てないという指摘があり確かにホームでは1敗もしていない訳で何故かと言う疑問符はあると思いますが最早アウェーだからという状況ではないのかな、と思いました。

・今シーズンの、というか秋葉監督のサッカーはインタビューから観るに監督がやりたいサッカーの大枠を作り選手自身の自主性を重んじるサッカーという認識でこれまで内容的に苦戦を強いられる事は多くても結果的に前半戦を14勝で折り返す事が出来て上出来なシーズンと思っていました。

・しかしながらここ最近の不調やこれまでの敗戦を観ると失点については当時は「安い失点」と思っていましたが良く観ると相手は適切なポジションと選手をもって確実に予定通りの崩し方で点を取っている印象の方が強いです。

・これが意味する事は個人的に相手はちゃんとした組織であり対するエスパルスは質の高い個人技術をベースにして戦っている事というのがここ最近の不調に表れていると思いました。

・当然相手もエスパルスが質の高い選手がいる事からそれなりの対応をしてきます、そこを突かれているんだなと思いました。エスパルスはベースは個人技術で打開、相手は組織で打開、局面的には勝てても点が取れなければサッカーというスポーツでは勝てませんので相手は統率された組織で打開・・・という傾向が強いと思います。

・もちろん高い個人技術で押し込んでスコア的に優位になれば試合は落ち着くのですがそうでなければ選手が孤立していればそれも難しくなる。今のエスパルスは負けが続く中でその個人技術の高さに迷いを感じます。

・現状では蓮川選手や住吉選手が故障で外れていますが秋葉監督の求めるサッカーにその選手があてはめられないと途端に失速する。昨シーズンより若手や他の選手にチャンスこそ与えていますがスタメン奪取して活躍・・・までいかないのがエスパルスの現状だと思います。

・この敗戦続きに「原点回帰」の声もあると思いますが、それが開幕当初のメンバーを揃えるのか、それで後半戦勝ち続ける事が出来るのか分かりませんが少なくともこれからのホーム2連戦で前半戦のような好調を取り戻せるか、はたまた瓦解してしまうのか、正念場だと思います。

・それとこの試合では原選手がボールを叩きつけてイエローカードも貰ったり、特に北川選手が顕著だと思うのですがチームが追い込まれると一人気を吐きプレスに行くのですがアフター気味なタックルを相手に見舞うなど荒れ気味な部分は気になります、そこは選手の気性、執念と思えますが今シーズンはキャプテンです、やはりチームを落ち着かせる振る舞いを見せて欲しいものです。

・スタメンは前節途中出場の高木選手、松崎選手、乾選手がスタメン復帰の4ー2ー3ー1だと思います。練習に完全復帰した蓮川選手はベンチ入りするかなと思いましたが故障明けは少し心配なので仕方がないかも。蓮川選手が居ない時に奮闘してくれた住吉選手の状態も気になるところ。

・ここのところの、勝てないというのは相手の戦い方が素晴らしかったという事もありますが蓮川選手、住吉選手という守備の点で相手に仕事をさせないという事が勝利に導けた事も大きいので今出場している高橋選手、高木選手にはやっぱりそこでストッパーになって欲しいですね。

・前半はお互いにチャンスをうかがう展開、高木選手が相手フォワードに競り勝てるか注目してましたが身体を上手く入れたり跳ぶタイミングなど細かな駆け引きを入れて上手く防いでいる印象でした。

・そんな中、待望の先制点はエスパルスに。原選手の右からのクロスを左サイドに流れたカルリーニョス選手が拾い、持ち上がりつつクロスに見せかけたミドルシュートがゴール右隅に突き刺さり先制点!まさにゴラッソ!ホームでは先制すれば負けないので良い流れです!

・しかしながら相手のセットプレーでの相手をフリーにして決定機を作られる場面が立て続けにありクロスバーに当たって失点を免れる等、非常に危険な場面が多かったのが気になるところ。

・前半終了間際に一瞬のスキを突かれ1本のスルーパスから抜け出されて同点弾を与えてしまう・・・、これまで上手く対応していた高木選手が裏を取られてしまいましたがこれは相手の出し手と受け手を褒めるしかないですね。

・後半開始早々、コーナーキックから高橋選手のヘディングが弾かれたところを原選手が追いついて、そのボールを乾選手がシュートを放ち、相手GKがこぼしたところをカルリーニョス選手が押し込んで2点目!

・北爪選手の横パスを受けた矢島選手のシュートが上手く相手の足に当たりそのままゴールへ、相手を突き放す3点目!ここからは点差に余裕が出来たのか落ち着いたボール運びが出来て試合をクローズ出来たと思う、堅守の相手に快勝できたのは大きい。

・原点回帰という言葉が試合前に良く聞かれていたけれど相手に合わすのではなくあくまでアグレッシブに前へ前へ運ぶ気持ちがホーム戦という事もあり随所に感じられ、球際も負けずにチャンスがあれば繋いでいく姿勢が良く見れたと思う。

・後試合前に不安であったがセンターバックの高橋選手、高木選手は良く奮闘していたと思う、やはりアウェーで負けている中では相手フォワードに負けていて前へ向かれた部分も多いと思うので身長差がある中で上手く駆け引きして対応できたのも勝利に貢献できた理由だと思います。

第22節終了時点での順位


15勝 6敗 1分 38得点 26失点 得失点差12 勝ち点46 3位


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