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【怪恐分裂】ハロウィン

今日は10月31日、ハロウィンだ、いつもこの日になると思い出す
あれは息子が小学二年の頃だった。
いつもなら午後5時に帰ってくるはずの息子が帰宅して来ないので私は心配になり動揺していた。
あたりは暗く、6時半を過ぎ、警察に連絡をしようとさえ思った矢先、玄関から音が聞こえて確認して見てみると、息子が立っていました。
「どうしてこんなに遅いの⁉︎」
私は動揺しすぎて怒鳴り声を上げてしまいました。
「ハロウィンパレード行ってたんだ」
「どこの?」
「分からない、迷ったんだ」
「嘘じゃないの?本当?」
「本当だよ!頭の長いおじいさんが案内してくれたんだよ」
「おじさん?」
「ほら、ここに」
と息子が指さした先には、誰もいなかった。
「誰もいないじゃん」
「あれ、いたんだけど」
泣きそうな顔で息子は言う。
「まぁ、いいや」
もう反省してる感じもしたので素っ気なく私は中に入れた。
それから何ヶ月か経ったある日、神社近くの公園で息子と散歩して、あの日のことを思い出して話を聞いてみた。
「ハロウィンの日あったじゃん?」
「うん」
「パレードどんな感じだった?」
「あんな感じだった〜」
息子が指さした先には百鬼夜行の絵巻が飾られていた。



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