肩こり、四十肩・五十肩のセルフコンディショニングのススメ
ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
理学療法士・医学博士の吉田一也です。
現在、毎週木曜日に東京都新宿区にて四十肩や五十肩などの肩の不調でお悩みの人を対象としたコンディショニングサロン「肩専門店APULA高田馬場」を営業しています。
肩に関する不調に特化している専門店ですが、とくに四十肩・五十肩を得意としています。
四十肩や五十肩などの肩の不調を抱えている人には、カラダの使い方に特徴があり、多くの共通点があると感じています。
この記事では、そんな肩の不調でお悩みの人にぜひ試していただきたいセルフコンディショニングの方法をお伝えいたします。
代表的な4つのセルフストレッチなどを紹介します。
痛みなどをみながらぜひ実践いただければ幸いです。
※ 医療機関などで治療をしている方は、その指示に従ってください。
※ このセルフコンディショニングは、痛みのでない範囲で無理のない動きで行ってください。
<肩こり、四十肩・五十肩の特徴>
コンディショニングサロンにお越しの方には、下記のような特徴があります。
・カラダが固い
・運動不足
・気がついたら肩(もしくは首)の調子が悪くなっていた
さらに、下記のようなことがプラスされることも多いです。
・仕事がデスクワーク中心
・食生活の乱れ(暴飲暴食など)
・ストレスをかかえている
とくに肩を痛めている人は、
「上半身(首、肩、胸)が固い」ことが多いです。
早速ですが、下記の運動を行ってみてください。
① 上を向く
② 腕を回す
これからの運動をした際に、首や肩が痛む。ゴリゴリ音がする。などがみられる場合は要注意です。
ひどくなると、夜の痛み(夜間痛)が出てしまうことも・・・
下記の点がちゃんとできているのか確認してみましょう!
① 上を向く
まずは、首の動きをチェックします。
上を向いた時に、首の後ろが痛んだり、つまった感じはしませんか?
痛みやつまった感じがする人は、首の動きが肩に影響を与えている可能性があります。
② 腕を回す
次に、腕の動きをチェックします。
腕を何も意識せずに、前回し、後ろ回ししてみてください。
肩が痛んだり、ゴリゴリ音がなったりしませんか?
肩の動きが悪い人は、腕を回すと引っかかったような感じでうまく回せなかったり、痛かったりすることがあります。
無理のない範囲で回してみてください。
<理想的な上半身の動きとは?!>
上記の①上を向く、②腕を回すの2つの動きチェックで何をみていたかというと、、、
胸の広がりをチェックしています。胸の開きやすさのチェックとも言えます。
胸とは、胸郭(きょうかく)と呼ばれる背骨と肋骨のことをここでは指します。
①上を向く時に、首だけで上を向いていませんか?
もしくは、
②腕を回す時に、腕だけで回していませんか?
腕、とくに肩は、狭い範囲でいえば「肩甲骨と上腕骨」で作られます。
しかし、もっと広い範囲で捉えると、
「肩甲骨と上腕骨だけでなく、鎖骨、胸骨、さらに肋骨、背骨」までを肩と捉えることができます。
※ 上記のイラストでは、胸骨についている肋骨を省いているイラストとなります。実際は、肩甲骨は肋骨の上に乗っかっています。
①上を向いたり、②腕を回したりする時に、
肩甲骨と上腕骨(肩甲上腕関節と言います)だけで行おうとすると、非常に部分的な負担がかかりやすいです。
胸郭を使って①上を向いたり、②腕を回したりすることで、肩への負担は激減します。
下記の写真はしっかりと胸が開いている①上を向く動作です。
これはかなり大げさに行っていますが、胸がしっかりと開くことによって、首の負担は激減します。
上を向いた時に、首の後ろでつまった感じがする!という人はぜひ胸を張った状態で上を向いてみてください。かなり上を向きやすくなりますよ(^^)
<首・肩に負担をかけやすい姿勢>
首や肩の負担を減らし、動かしやすくするためのコツは、
「胸を開く」ことです。
胸が開きにくい人は、下記のような姿勢をしていることが多いです。
左の写真が胸が開きやすい姿勢、右の写真が胸が開きにくい姿勢です。
胸が開きにくい人は、頭が前に出ていることが多いです。
頭が前に出ることによって、さらに胸が開きにくくなったり、上を向きにくくなります。
さらに、首の前側が固くなり、後ろ側が頭の重さで伸ばされた状態となってしまいます。
そこで、
これからお伝えする4つのセルフコンディショニングをすることで、胸を開きやすくして下記のような姿勢を目指しましょう!
あくまで、姿勢は肩を動かしやすくする上で行ったセルフストレッチなどの副次的な効果で、姿勢をよくするためにストレッチを行うわけではありません。また、姿勢が良くなれば肩が動かしやすくなるわけではないので、意識的に姿勢を良くしようと背すじを伸ばすのはやめましょう!
意識的に姿勢を良くしようすると逆に首まわりが緊張してしまう人が多いので・・・
自然と良い姿勢!!疲れにくく、肩が自由に回る姿勢を作っていきましょう!
では、オススメの4つのセルフストレッチなどを紹介します。
<オススメのセルフコンディショニング>
結論から言うと、
胸を張れればOKです。
そのため、このセルフストレッチでは、胸を張りやすくするためのストレッチなどを紹介します。
1. 首前(胸鎖乳突筋)のストレッチ
2. 鎖骨を意識した運動
3. 背すじ伸ばし&背すじ丸め
4. お尻(殿筋群)のストレッチ
まずは、上記の4つのセルフコンディショニングを痛みのない範囲で行いましょう!
まずは、回数や頻度などは気にせず、気持ちの良い範囲で。続けられる回数で行いましょう。
短い時間でも毎日続けることに意味があります。
継続は力なり!
ぜひ、続けてみてください。
1. 首前(胸鎖乳突筋)のストレッチ
首の前には胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という筋肉があります。
首が前に出た姿勢が続くと、この胸鎖乳突筋が固くなりやすいです。
そんな人には、首前のストレッチがオススメです。
ストレッチのやり方
① 胸の上に両手を添える
② 手で胸の上の皮膚を軽くおさえながら、顎を天井に突き出す
③ 同じように手で胸をおさえながら、顎を右側の天井に突き出す
④ 顎を左側の天井に突き出す
上記を行うことで、首の前側全体を伸ばします。
2. 鎖骨を意識した運動
肩甲骨と上腕骨だけが動きすぎていて、胸が開けない人は、鎖骨を意識した運動がオススメです。
まず、下記のように胸を張ります。
ただ胸を張るだけでなく、鎖骨を後ろに引くように胸を張ると良いです。
次に、腕を前に突き出すように背中を丸めます。
鎖骨を前に突き出すように、腕を突き出します。
ある程度、鎖骨が意識できてきたら、上記の2つの運動を繰り返します。
鎖骨だけでなく、肩甲骨や肋骨なども意識できればさらにgoodです。
3. 背すじ伸ばし&背すじ丸め
背中や腰が固い。猫背になりやすい人は、下記のように背すじを伸ばす運動と背すじを丸める運動を繰り返します。
鎖骨を意識した運動の後に行うことで、今度は背骨が動かせるようになります。
背骨が柔らかくなることで胸(胸郭)が広がりやすくなります。
4. お尻(殿筋群)のストレッチ
最後にオススメしたいのが、お尻のストレッチです。
お尻の筋肉(殿筋群)をストレッチします。
ストレッチのやり方
① 座った姿勢で、片方を足をあぐらを組むように反対の足の上(膝あたり)に置く
② 背すじを伸ばした状態で、前かがみになる
③ 足を組み直し、背すじを伸ばした状態で、前かがみになる
前かがみになることで、お尻の筋肉がストレッチされます。
お尻の筋肉を柔らかくすることで背すじが伸びやすくなります。
背すじが伸びやすくなることで、胸が張りやすくなり、顎も自然と引けるようになってきます。
継続は力なり!
ぜひ、上記のセルフコンディショニングを参考に、カラダメンテナンスしてみてください!
最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。
自分に合ったセルフコンディショニングを希望される人は、下記よりご連絡いただければ幸いです。
肩専門店APULA高田馬場
https://apula.jp
カラダの状態をチェックし、最適なセルフエクササイズやストレッチを提供します。
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執筆者紹介
吉田 一也(よしだ かずや)
理学療法士・医学博士
肩専門店APULA(アプラ)高田馬場 代表
https://apula.tokyo
1981年千葉県柏市生まれ。3児の父で、趣味は家族キャンプ。2003年に理学療法士となり都内の整形外科病院リハビリテーション科勤務。その後、専門学校の専任教員を経て、2011年に埼玉県にある理学療法士養成大学の教員となる。2017年に医学博士となり、大学教育のかたわら肩不調に特化した施術を行うAPULAを立ち上げる。
著書「肩こり、首痛、頭痛は鎖骨を5秒ほぐすだけでなくなる!」(主婦の友社)
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