肩こりの原因は鎖骨にある?最新の肩こり解消法【鎖骨リリース】【鎖骨ほぐし】【鎖骨つまみ】
記事内容まとめ:
鎖骨が動かないと手を頭上に持ち上げられません。鎖骨を動かす最新エクササイズ「鎖骨リリース」で肩こりを解消しましょう。
※ 2019年2月1日に主婦の友社より「肩こり、首痛、頭痛は鎖骨を5秒ほぐすだけでなくなる!」を発売しました。その本で鎖骨リリースを「鎖骨ほぐし」と名前を変えて紹介しています。
※ 光文社「女性自身」2019.9月10日号に掲載された際には、「鎖骨つまみ」という名前で紹介されています。
ポイントは、鎖骨の動きを制限している皮ふや筋肉を柔らかくすることです。
押したり、引っ張ったりして緩めながら運動を行うエクササイズです。
目次:
1. 肩こりと鎖骨の関係
2. 鎖骨って、どんな骨?!
2.1 鎖骨の名前の由来
2.2 犬には鎖骨がない?!
2.3 なんで鎖骨が重要なのか?!
3. 手を挙げると鎖骨が動く
4. 鎖骨リリースの3ステップ
1. 肩こりと鎖骨の関係
日本人の6割が自覚しているという肩こり。国民病といっても過言ではありません。
そんな肩こりと、実は関係が深い骨が、首元にある左右二本の骨「鎖骨(さこつ)」です。
理学療法士として十数年、肩関節の運動障害の人たちを担当してきましたが、肩がこる人、肩を痛めやすい人の特徴として「鎖骨が動いていない」ことを多く経験しました。
専門家の人たちも意外と見落としている部分でもあり、この骨が邪魔をして肩に負担をかけているケースが多いです。
この記事では、そんな鎖骨の意外なマメ知識や動きやすくするエクササイズ「鎖骨リリース」について紹介します。
エクササイズ方法は、写真と動画でお伝えします。ぜひ、鎖骨リリースで、肩こりを解消しましょう!
2. 鎖骨って、どんな骨?!
鎖骨についてどのようなイメージを持っていますか?
鎖骨は、「鎖骨美人」などと表現されるように、女性美の象徴として使われる骨の1つかもしれません。
そんな鎖骨の名前の由来、動物の鎖骨、鎖骨の役割について取り上げたいと思います。
2.1 鎖骨の名前の由来
鎖骨という名前は、実は昔中国の囚人を捕らえて逃げないように、この骨に鎖(くさり)を通したことに由来されています。
女性美とは程遠い理由から名前はつけられていたようです。
現代とはイメージとは違い、ちょっと恐ろしい感じがしますね。
2.2 犬には鎖骨がない?!
実は、犬には鎖骨がないんです。犬だけではありません。
馬や牛などの四足で歩く哺乳類には鎖骨がありません。
逆に、サルやヒトなどの霊長類には鎖骨があります。
このことからも手を使った作業するために必要な骨と考えられています。
ちなみに、鳥類は左右の鎖骨がくっついて1つの骨になっています。読み方は一緒なのですが、漢字で「叉骨(さこつ)」と書きます。この叉骨は、翼を大きく力強く動かすことができるように1本の骨に進化したそうです。
進化の過程で、様々な変化を遂げている骨だということがわかります。
2.3. なんで鎖骨が重要なのか?!
鎖骨という名前は、誰でも名前を知っていて、どこにくっついている骨なのかも知っているメジャーな骨のひとつだと思います。
しかし、その骨の役割をほとんどの人は知りません。
肩を動かすときに使っているのですが、ほとんど意識して使っている人はいません。
それどころか、忘れ去られ、痛めつけられている骨と言えます。
例えば、リュックサックやカバンなどを肩にかけているところをイメージしてみてください。鎖骨を押しつぶしているのがお分かりでしょうか?
小学生のときに背負ったランドセルもそうですし、赤ん坊の抱っこひもなども鎖骨を押しつぶし、鎖骨を動きにくくする原因を作っています。
肩にヒモをかけると、鎖骨を動かしにくくするだけでなく、肩の動きにも悪さをするのです。
最悪の場合、痛くなったり、ケガをしたりしてしまいます。
3. 手を挙げると鎖骨が動く
あまり知られていませんが、鎖骨は腕と胸をつなぐ唯一の骨です(図1参照)。
肩をスムーズに動かすために、肩甲骨と一緒に色々なときに働いてくれている骨でもあるのです。
図1. 鎖骨は腕と胸をつなぐ唯一の骨
鎖骨は、胸の骨である胸骨(きょうこつ)と背中にある肩甲骨(けんこうこつ)をつないでいます。鎖骨の主な動きは、6つあります。
①持ち上がる、②下がる、③前に出る、④後ろに引く、⑤後ろにねじれる、⑥前にねじれる(図2参照)
図2. 鎖骨の6つの動き
肩を使った運動では、この6つの動きを組み合わせて動いています。
ちなみに、鎖骨がまったく動かないと、肩を頭上に持ち上げることはできません。
4. 鎖骨リリースの3ステップ
最後に各6つの鎖骨の動きをよくするためのエクササイズ「鎖骨リリース」というエクササイズをご紹介します。このエクササイズは私が考案した最新の方法です。
鎖骨リリースでは、3つのステップを踏んでいきます。まずは、ファーストステップとして、腕全体の動きを意識して肩を動かします。この時に突っ張るところや痛いところがないか確認します。
次にセカンドステップとして、腕を動かしている時に鎖骨の動きを触って確認しながら動かします。実際にどのように肩が動いているのかを手で感じることは運動をイメージする上で大切な作業です。
最後のサードステップとして、腕を動かしている時に、鎖骨の動きを確認し、鎖骨の動きが出にくい場所を触って探ります。鎖骨にくっついている筋肉をほぐしたり、筋肉の上で固くなっている皮ふを引っ張ったりして鎖骨を解放してあげましょう。鎖骨リリースでは、とくに鎖骨の上にくっついている皮ふと筋肉・骨をはがすように皮ふを引っ張ります。
1. ファーストステップ(大雑把に動かす)
ポイント:まずは何も考えずに腕を動かしてもらう。筋肉が突っ張るところ、痛いところを確認します(図3参照)。
図3. 鎖骨リリース1(肩をすくめる運動を例に)
2. セカンドステップ(鎖骨を意識して動かす)
ポイント:各運動時の鎖骨を触り、鎖骨が動いていることを確認します。左右の動きの違い、突っ張る、痛みなども確認します(図4参照)。
図4. 鎖骨リリース2
3. サードステップ(鎖骨の動きを邪魔している筋肉を緩めながら動かす)
ポイント:鎖骨に付いている筋肉を押しながら運動を何回か行います(図5参照)。鎖骨の動きが出て、肩が楽になるのを感じられるまで行います。さらに固くなっている筋肉の上の皮ふを引っ張りながら運動を行い、鎖骨の動きの邪魔をしている筋肉と皮ふを柔らかくします。
図5. 鎖骨リリース3
肩こりで鎖骨まわりの筋肉皮ふが固くなると、コリだけでなく肩を痛めてしまうこともあります。
「鎖骨リリース」は、鎖骨の動きを邪魔している筋肉や皮ふを柔らかくしながら肩を動かすだけの簡単なエクササイズです。
引っ張ったり、押したりしながら行うことでより効果的です。
ぜひ、「鎖骨リリース」で肩こりを解消しましょう。
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ひどい肩こりや肩の不調でお悩みの方は、お気軽に問い合わせください。
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肩こりに関してメディアで取り上げていただきました。
・日本テレビ「ヒルナンデス!」
・テレビ東京「なないろ日和!」
・PHP研究所「からだスマイル」
・主婦の友社「月刊健康」
・光文社「女性自身」
・Yahoo!ニュース
・LINEニュース など
詳細は下記よりご覧ください。
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