ヨンノヘ

誰も見ない所で書いてます。

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最近の記事

#76 東京ドームにて野球を観る。そして人を辞める。

 野球には夢がある。野球場には、夢がある。今春開催され、世界中を湧かしたWBCがそれを証明した。母国の威信をかけて戦う選手たちと、彼らの力になろうと声援を送ったファン、それぞれの目が美しく輝いていた。  何も持ち得ず、何者でもない私は、そんな宝のような輝きを求めて、東京は後楽園、東京ドームへ向かった。  「高校の同級生が試合に出るかもしれんから観に行こうや」と、友人の誘いがあったので久方ぶりの野球観戦へ赴いた。  友人の友人(以下会ったことないから気まずくない人)は西武ライ

    • #75 フレンチウイスキー「ベルヴォア」を飲んでみたハナシ

       先日、ワインの試飲会に行ってきました。本来行く予定ではなかったのですが「お前行ってこいよ」という、古き良きヤンキーイズムの延長のようなお言葉に甘えて参加させて頂きました。  と言うのも、今回の試飲会ではあまり飲む機会のないウイスキーも出るらしく、ウイスキー好きの私に気を遣って頂いたという経緯があってのです。  そんなこんなでお目当てのウイスキーというのが、フランスの「ベルヴォア」。  フランス・ボルドー地方の高級ワイン”シャトーペトリュス”の代表を務めるジャン・モエック

      • #74 未完の名作「いつか、淡色の空の下」について

         世の中には無数のマンガが存在する。我々読者の目に留まる作品なんて、まさに氷山の一角でしかない。そして、目には見えない海中には、恐らく一生を使っても読み切れないほどの作品がわんさかわんさかあるのだろう。その事実に、我々は希望と絶望を共に味わうことになる。  そしてまだ見ぬ作品群の中には、なぜこれが多くの人々の目に留まり評価されないのかという名作がある。この場合の評価というのは、前提としていわゆるコアなマンガ好きのみならず一般層に届くことを指す。ファンからすると、みんな!もっ

        • #73 旧年中お世話になった方々へ。

           あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。今年はより一層精進して参ろうと思います。  あわせてお詫び申し上げます。本来であれば、一年間お世話になった方々に直接ご挨拶に覗うべきだったのですが、年の瀬の繁忙期も重なって出来ずじまいになっていました。ですので、この場をお借りしてお世話になった皆々様へご挨拶と感謝を伝えさせて頂こうと思います。  まずは、涼森れむさん。昨年も絶対的エースとして支えられっぱなしでした。特に【声が出せない状況で...こっそりいち

        #76 東京ドームにて野球を観る。そして人を辞める。

          #76 2021耳に栄養をくれた曲やらアルバムやら~POP ROCK アニソンとか編~

          1:宇多田ヒカル「One Last Kiss」  ありがとう、全てのエヴァンゲリオン。号泣不可避。「初めてのルーブルはなんてことは無かったわ」涙腺崩壊。 2:東京事変「音楽」  10年ぶり、全国民が待ちに待ったオリジナルアルバム。「緑酒」の衝撃冷めやらぬままに発表された名盤。昨年のライブに関しての批判もあったが、彼らの芸術は間違いなく我々の生活に希望を与えている。与えている! 3:MM「イロトリドリノヒビ」  何度だって言う。MM(メイメイ)はカワイイ。そして同時に、彼女

          #76 2021耳に栄養をくれた曲やらアルバムやら~POP ROCK アニソンとか編~

          #75 2021耳に栄養をくれた曲やらアルバムやら~niwaka HIP-HOP編~

          1:STUTS & 松たか子「Presence」 今更言うまでもない2021年の顔。KID FRESINO、BIM、NENE、Daichi Yamamoto、T-Pablowとシーンの先頭を走るラインナップ+角田さん、岡田将生さん、松田龍平さんという豪華すぎる名盤。butaji ver.や全員集合 ver.も入っている夢の一枚。FNS歌謡祭に呼べよ。 2:NF Zessho「SPACE CHANNEL FIVE」「Phytoplankton」 今年鬼リピのNF。10月に出た

          #75 2021耳に栄養をくれた曲やらアルバムやら~niwaka HIP-HOP編~

          #74 Suicaを右手に持ったまま「アレ?Suicaどこいった?」とポケット探ったハナシ

           思い立ったが吉日という言葉がある。何かを決意した時、すぐに取り組んだ方が良いという先人による有難い言葉だ。この「おもきち」は思った瞬間から行動に移すまでの瞬発力が大切だ。出不精や面倒くさがり屋さんなんかには難しい事だと思う。起きようと思ってから寝床を出るという単純な「おもきち」が出来ないという方も多いだろう。  超完璧人間である私の場合、服を買おうと思った日がこれにあたる。  日曜日。もはや夕方なのではという時間に起きた私は、大人っぽいコート着てみたいなと思ってすぐにシ

          #74 Suicaを右手に持ったまま「アレ?Suicaどこいった?」とポケット探ったハナシ

          #73 平成殺害事件

          「間違いありません。平成は令和3年に殺されたんです。」  そう語る昭子さん(仮名)の目は怒りや憎しみ、悲しみなど様々な感情が入り混じっており、お世辞にも美しいとは言えなかった。 「元号が平成から令和に変わってまだ3年も経ってないのに、幸不幸共に大きな出来事が多すぎるとは皆さん思っていることだと思います。  その中でも、令和3年は特に平成に関することがあまりに多すぎます。この事実こそが、平成殺害の犯人は令和3年だという動かぬ証拠です。」  2019年5月1日からから始まっ

          #73 平成殺害事件

          #72 神様仏様つむらちた様

           いよいよ10月を迎えた、というのにまだまだ暑いクソ喰らえな毎日。とは言いつつも暦上は季節も変わった。  訪れたは秋。山の幸に舌鼓を打ち、久方ぶりの涼しさから運動でもと重い腰を上げようという人々がぞろぞろと出てくる季節。  そんな四季の美しさを再確認させてくれる秋は、男の娘と女装の魅力に大衆が気付くきっかけとなるシーズンだ。  稀代の天才もとい鬼才・つむらちた先生といえば、なにも説明はいらないだろう。米誌タイムが毎年発表している「世界で最も影響力のある100人」2年連続選

          #72 神様仏様つむらちた様

          #71 祝!speenaサブスク解禁!

           ある日の深夜。私のもとに吉報が届きました。 speenaがサブスク解禁!!ウレシイ!!  speenaとは、かつて存在した三人組ガールズバンドであり私が大好きなバンドです。2007年に活動停止してからは別名義で活動もしていたらしいのですが、リアルタイムで聴いていたわけではないので詳しくは分かりません。  私がspeenaと出会った時には既に活動していませんでした。中学生の頃にたまたま聴いた「ジレンマ」という曲が、私の大好きなエヴァのアスカをイメージさせるもので、そこから狂

          #71 祝!speenaサブスク解禁!

          #70 タバコ屋さんの笑顔を守りたい

           昨今、嫌煙が驚くほど加速している。健康増進法の改正や、天井知らずの税率上昇など、喫煙者の肩身は狭くなる一方だ。かくいう私も、数少ない喫煙者の一人なのだが、やめる気は一切ない。  喫煙者がタバコを吸おうと思ったきっかけのほとんどは、カッコイイからだと思う。カッコイイから咥えだしたし、カッコイイから吸い続けている。  しかし、最近の若者の間ではタバコはカッコイイどころかまじダセえらしい。価値観の変遷とは恐ろしいもので、この事実に触れた時、私は初めて叶姉妹を見た時くらいの衝撃を

          #70 タバコ屋さんの笑顔を守りたい

          #69 シノヘぼっちの東京回遊録〜九段下〜

           今回シノヘが訪れたのは、シノヘ青春の地・九段下。大学4年間を過ごしたキャンパスと、多くの友人と出会った思い出のある街だ。  もともとこの地には、九段の階段からなる徒歩でしか移動できない道があり、これを九段坂と呼び、その名残が地名もとい駅名となっている。江戸時代から明治にかけて花街や教育機関の集まる街として栄え、現在は靖国神社や日本武道館が近く、主要幹線道路の通る都内きってのオフィス街として有名だ。  そんなもう用のない街になぜ訪れたのかというと、何を隠そう我が母校に訪問

          #69 シノヘぼっちの東京回遊録〜九段下〜

          #69 ふと高校生の頃を思い出して胸がキューッとなるハナシ

           私は高校時代が好きだった。心を許せる楽しい友人達と毎日バカをして、バカみたいに笑って、バカみたいに怒られて、バカみたいに帰宅する。アニメのようなアオハルは過ごせなかったが、等身大の幸せがあったと思う。  そんな我が青春には、ふとした時に思い出しては胸がちくりと痛んだり、キューッとなったり、お布団の中で声が枯れるまで叫びたくなるような思い出もある。  例えば部活動。野球部に所属していた私は、部活の時間中ずっと声を出していた。部員の皆も叫んでいた。高校野球の世界では、守備に

          #69 ふと高校生の頃を思い出して胸がキューッとなるハナシ

          #68 男の娘が歌って踊ってカワイイな!なハナシ

           カワイイが好きだ。  いつからか、女装とか男の娘を見て「カワイイな~」と思うようになった。まあ、実際にめちゃくちゃカワイイというのもあるし、メイクとか体のケアにとても気を遣っているんだろうなという尊敬の念もあるだろうし、自分にないものに憧れるという人間の本能とも言えるかもしれない。  とにもかくにも、男の子だからカッコよくとか女の子だからカワイく振る舞うという考えに縛られることなく、自分の思う最高の自分を目指すことこそがカッコよくて、カワイくて、美しいのだと思う。性別や

          #68 男の娘が歌って踊ってカワイイな!なハナシ

          #67 2021年上半期に読んだやつら

           またこの季節がやって来た。  毎度の事ながら、規則正しく一年の半分を迎える頃に律儀に気温と湿度を上げてくるこの星の手札の少なさに嫌気がさす。夏は暑くなければならない、なんてベタすぎる且つ古典的な考え方に対して、もう叱る気にもなれない。  こんな愚痴をこぼしつつも、ビルの隙間から見える入道雲や、眩いばかりに汗を流しながらダイヤモンドを駆け回る球児の姿を見ると、悪いことばかりではないな、と頬を緩めてしまう。  そんな文字にするまでもない心境を恥ずかしげもなく書き連ねている2

          #67 2021年上半期に読んだやつら

          #66 読みたかった本が届いて嬉しいハナシ

           いくつになっても新しい本が届くと嬉しいものだ。本屋で実際に見ながら選んで買うのもいいけれど、ネット通販でポチったものが届くのを待つ間の焦らされている感じもたまらない。  メールで「明日届くから楽しみにしときや~」と言われた日は、遠足前のガキの如く目がギンギンで眠れなくなる。  そして当日。自分の手に渡った瞬間は、好きな女の子から突然メールが届いた時くらいの発狂モンだ。本は裏切らないから、未読無視もしないし会話画面をスクショしてクラスの連中に晒したりもしない。本とお付き合い

          #66 読みたかった本が届いて嬉しいハナシ