見出し画像

「雨の音と命日」。2022.5.14.

 雨が降っている。
 昨日から降り続いている。
 ずっと降っているから、止みそうな感じがしない。

 雨が降っていても、もう寒くない。
 午前9時前に家を出て、駅までの道は、ただ雨の音だけ聞いて歩いていた。

 小さい交差点に、親子と思われる若い男性と可愛い色合いのレインコートに全身を包まれているような小さい女の子が、手をつないで立っている。

 駅のホームには、30人くらい人がいる。先週よりも、人が多い。
 
 来た電車の窓はほぼ閉まっている。冷房はきいているようだ。車内の人も、多く感じる。

 そして、私鉄の終点について、乗り換える。時間のタイミングで、いつもよりもゆっくり歩いて、一人だけアルコール除菌を使って、階段を降りたら、電車が来た。

シャッター商店街

 電車に乗っていたら、出発まで少し時間がある。
 ホームに高齢男性が降りてきて、立ち止まり「おーい」と大きな声を出している。
 そこに、さらに数人の男女が合流し、電車に乗り込んでくる。
 
 それから、少したって、ドアが閉まった。

 雨が降っているせいか、窓は開いていない。一か所だけ、少し開いていた窓が、いつの間にか閉められている。

 静かな車内。

 広告は美容整形が目立つ。
 網棚の上の場所の広告は、空きが目立つ。

 というよりも、ある場所からずっと空白のようになっていて、本当にシャッター商店街のように見える。

扇子

 座席に座っている男性が、小さいタオルハンカチをやたらと動かしている。

 どうして、あんなに動かしているのかと思って、視線をはずし、窓から外を見ていて、少し経ってから、また男性を見たら、今度は扇子を手にして、やたらと動かしていた。

 今日は、蒸し暑いのかもしれない。

雨の音

 電車は進んで、目的の駅に着いて、電車から降りて、今日もエスカレーターではなく、階段を上がって、改札を抜ける。駅の構内を出て、階段を降りて、道路を歩く。

 雨が降っていて、工事もしていないせいか、音がしない。

 ここまでずっと雨の音に包まれているせいか、静かなまま時間が過ぎた。

 公共の建物では、ずっとワクチン接種をしていたのだけど、先週から別の場所に移っている。その光景に、まだ少し慣れていない。

 最近、ワクチンのことを、ニュースを見る機会自体が、めっきり減った。


穏やかな夕方

 午後4時を過ぎて、用事が終わって、朝降りた駅へ向かう。
 
 雨がすっかりあがって、暖かくなっている。
 陽射しも強めになっている。

 穏やかな土曜日。
 なんでもない午後で、ふと、以前から何も変わっていないのではないか、と思うくらいの空気感がある。

 ただ、歩いていて、すれ違う人が、今は当たり前になってしまったのだけど、みんながマスクをしている。

 だから、今はコロナ禍の世界で、やっぱり変わってしまったあとが、続いている。

 電車に乗った。窓は閉まっている。

ニュース

 ドアの上の小さい画面には、ニュースが流れている。

 米ロ国防相
 前日の9倍以上
 EU大統領 広島訪問
 上野動物園のパンダ
 沖縄本土復帰 50年
 すギョいです

 最後のニュースは、飛び魚が飛ぶ最長時間のことだった。

命日

 目的の駅に着いて、電車から降りて、次の電車に乗り換える。
 途中の公衆電話で、家に電話をする。

 今日は、母の命日だった。
 15年前の今日、病院で亡くなった。
 だから、和菓子を買って、仏壇に供える相談を、妻とする。

 柏餅を買っていくことになった。
 
 家に帰ってから、柏餅を供えて、線香を立てて、拝んでから、妻と一緒に食べた。

 おいしかった。






(他にもいろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです)。




#コロナ禍日記    #新型コロナウイルス   #コロナワクチン

#感染拡大    #感染予防   #マスク #ソーシャルディスタンス

#雨の日をたのしく    #毎日投稿   #アルコール除菌





この記事が参加している募集

雨の日をたのしく

記事を読んでいただき、ありがとうございました。もし、面白かったり、役に立ったのであれば、サポートをお願いできたら、有り難く思います。より良い文章を書こうとする試みを、続けるための力になります。