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「夏の終わりと、5類移行後“最多”」。2023.8.26.

 暑い。

 カレンダーでいえば、8月の終盤で、だから夏の終わりかもしれないけれど、まだ気温は高い。


牛丼屋

 午前9時前に、駅までの道を歩くと、人通りが少ない。

 駅前の牛丼屋のガラスに珍しく「午前5時から午前9時」まで閉店という張り紙が貼ってあって、まだ開店するまで時間があるけれど、その入り口のガラスにくっつくように一人の中年男性がスマホを持ちながら、待っている。

ドムドム

 駅に着くと、ホームには20人くらい待っている。

 その中でマスクをしているのは5人くらいだった。

 電車が来て、電車に乗ると、マスク着用率は3〜4割の感じになっている。

 駅に着くたびに、人が乗ってきて、だんだん車内の人が増えてくる。

 途中で乗ってきた女性が肩にかけていたトートバッグには「DOM DOM」と入っているから、おそらくドムドムバーガーのものだと思う。

静かな車内

 車内は静かなまま進み、終点について、次の路線に乗り換える。

 改札そばの除菌アルコールを使ったのは、今日も私だけだった。

 乗り換えて、次の路線に乗ったら、電車内のマスク着用率は先週より減って、半分以下になったように思う。

 この路線の電車も静かなまま進む。

 ドアの上の小さな画面には、秋田新幹線の大曲駅での全国花火大会についての情報が流れている。

 ドアのそばに立っていると、そばの女性が扇子で顔のあたりをあおぎ始める。冷房はかなり効いているように思うが、それでも暑いのだろう。

 少し遠くの座席に座っている若い女性が、鏡を持ち、ビューラーでまつ毛をカールさせ整えている。そのあと、口角をあげ、どうやら鼻毛をチェックし、さらには歯を出して、その確認までしてから、次の大きい駅で降りていく。

 車内は静かなまま、進んでいく。

セミ

 目的の駅で降りる。

 駅の構内も少し人が少なくて、なんだか静かに思える。

 改札のそばだけど、隅っこに思える位置にある机に除菌アルコールのポンプがテープで貼り付けてあり、それを使ったけれど、ここでも私以外は誰も使っていない。

 駅の構内から降りるための、以前は使っていた階段は、工事によって根本から取り外されていて、他の階段を使うしかないのだけど、下から見ると、その階段の根元は、やっぱり傷口のようにも見える。

 もしかしたら、この部分の階段はもう取り付けられないかもしれない、などとも思う。

 階段を降りて、道路を歩く。

 そばには樹木もあるのだけど、そこから聞こえるセミの声が少し減ったような気がする。

 雲が多めで、もくもくという言葉が似合いそうな空になっている。

5類移行後“最多”

全国の新型コロナウイルスの患者数が3週間ぶりに増加に転じて5類移行後、過去最多となりました。

5月8日に新型コロナが「5類」に引き下げられ、患者数の集計方法が変わって以降、最も高い数字となっています。

厚労省幹部は、お盆休みが影響し患者数が増えたとみています。

新たな入院患者数は1万3135人です。

(「テレ朝 NEWS」より)

 8月25日に、こんなふうに淡々と報じられているけれど、5月8日から3か月以上が経って、ほぼずっと増加傾向で、ここ3年の傾向と同様にお盆休みで人出が多くなって、感染者数が増加する、という繰り返しが、わかっていたはずなのに、また起こってしまっている。

 ただ、こうした事実は、すでに大きく報道されなくなっているし、社会の中の関心も薄くなっているように思う。

 重症化リスクが大きかったり、その家族を持つ人間にとっては、ただ個人的に怖れるようなことになるようで、これからは孤立感とも戦うようになるのかもしれない。

 そのこと自体も、おそらくは、広く知られることがないような気がして、そうした断絶が新しく出来てしまうな可能性も、個人的には、今も不安材料の一つになっている。

夕方

 午後4時過ぎに、用事が終わって、外へ出る。

 今日は、朝降りた駅ではなく、そのそばの地下鉄の駅に向かって歩く。

 暑い夕方になっている。

 途中の公衆電話で家に電話をする。妻は、変わらず元気そうで、だから、これから違う場所によって、少し帰りが遅くなることができる。そのことを伝えて、電話を切る。

 いつもと違う地下鉄の駅に乗る。

 この駅は、10年以上前、資格を取るため大学院に通っているときに、毎日のように通りすぎていて、そして、実習のときに降りていた駅でもあった。

 そのことを、ちょっと思い出したりする。

写真

 今日は、昔、一緒に仕事をしたことある人から手紙をもらって、写真展に参加していることを知った。

 それで、その展示に関して問い合わせをして、今日出かけることにしていた。

 一緒にサッカーの取材に行って、撮影をしてくれた写真家の人だった。

 そして、その展示されている写真は、サッカーに関するものだった。それも、かなり昔のサッカーの場面も撮影された貴重な作品だった。


 介護に専念するため、取材して書く仕事をやめたのは1999年のことだった。

 それから、随分と年月が経っても、そのときに一緒に仕事をしていた人が、今も写真に関わっているのを見るのは、なんだかうれしい気持ちになった。

 仕事を辞めたあと、何年かは、サッカーそのものが見られない時代もあった。その時の感覚は、随分と遠くなっている。





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