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柿の葉の天ぷらを食べた話。

 玄関を出て、上を見上げると、日々、柿の葉が大きくなっていく。
 新しい緑の葉っぱは、新しい緑色で、午前中の太陽の光を通すと、すごくきれいに見える。
 それに柔かそうだから、確かにおいしそうだと思った瞬間もあった。

柿の葉の天ぷら

 洗濯をしようとして、外へ出たら、玄関のそばの古い机(妻のお父さんが作ってくれたものだという)の上で、妻が何か作業をしていた。

 何してるの?
 柿の葉をとって、天ぷらにしようと思って。

 おいしそうと思ったことはあったけれど、本当に食べようとは思っていなかった。だけど、テレビに出ていた、野草を食べる人が、なんでも天ぷらにすれば、うまい、と言っていたことを思い出したりもした。

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 そこからは、妻が台所で作業を続けてくれていた。

 柿の葉を洗って、それから、油で揚げて、食べる、といった、書けば簡単だけど、料理をすすめてくれて、まずはお昼のうどんと一緒に食べた。

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 おいしかった。

 春の味がした。
 ふきのとうのような、微妙な苦味がわずかにあって、新鮮だったし、もっと野性味があると思っていたのだけど、予想した味とは違っていた。

 高い料亭(行ったことはないけれど)などで、季節のものとして、ほんの少しですが、庭の柿の葉をつんで、天ぷらにしてみました、よろしかったら、などという言葉と共に、皿に盛り付けられるような料理だと思った。

 他の野菜の天ぷらと一緒に皿に並んでいて、いろいろな味がした。

 豊かな感じがした。

夕食でのアレンジ

 それで、昼に食べたものは、揚げてくれた柿の葉の一部で、「全部、食べると、油っぽすぎると思うから」と妻が気を使ってくれていて、タッパーウエアに取り分け、冷蔵庫に入っていた。

 その後、夕食には、その柿の葉の天ぷらが、他の食材と和えられ、少しアレンジされて、食卓に並んだ。これも、おいしかったし、いろいろと工夫もしてくれて、ありがたかった。

 食べて、この独特の感じは、もしかしたら、うちの柿が渋柿だからでは。
 そうなると、甘い柿の葉だと味が違うのかも。

 そんな会話もしたのだけど、柿は秋になると実をつけて、うちは渋柿だから、むいて干しての手間をかけないと食べられないけど、柿の葉茶も、どうやら出来るらしいから、考えたら、季節によって、いつも無駄なく実りを与えてくれるから、改めて、ありがたい存在だったりする。

電話での会話

 今回、そういえば、どうして、柿の葉の天ぷらを作ってくれたのかを、妻に聞いてみたら、いつも植物通信を交わしている妻のお姉さんと電話で話した時、柿の葉を天ぷらにして食べてみたらおいしい、という情報を得たらしい。


 しかも、お義姉さんの場合は、もう少し葉っぱが厚みがある時で、美味しいけど、もっと若い時の方がよかったかも、ということを言われて、それで、初めてだったけれど、すぐに作ってくれた、ということでした。

 ありがとうございました。
 (妻と、お義姉様と、柿の木に)。



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