人が欲しがることに、どうして、こんなにつられてしまうのだろう?
「家事ヤロウ!!!」という番組は、深夜からゴールデンの時間帯に「出世」をした。そのレシピを妻がメモをとって、そのメニューが食卓に並んでいるから、お世話になっている。
司会はバカリズム、カズレーザー(メイプル超合金)、中丸雄一(KAT-TUN)で、とてもバランスが良くて、さらには、番組が長く続くのに、家事初心者であり続けなければいけない難しさを巧みにクリアしている意味でも、知恵を感じる。
お好み焼きパン
ビールのCMに、演技力に定評がある俳優が出てきて「うまい」と言っているのを見るたびに、それが魂の叫びに聞こえたとしても、「信用できない」と自分の心の中でつぶやいているのは、その演技力を信用しているから、という矛盾した気持ちだと思う。
「家事ヤロウ!!!」で、様々なメニューや食品の新商品も登場し、3人が食べるときに、ひそかに最も注目しているのは、バカリズムの反応だった。比較的、正直だと思っているせいだ。彼が、どれだけ「うまい」と言いながら、どのくらいの角度で首を後ろに傾けるのか。それを、その食品のおいしさの参考にしている。
だから、番組の中で、メインの流れとは別に、コンビニに行ったときに、「これ、本当に美味しいから」とバカリズムが強調し、出演者の人数分だけカゴに入れていたのが、セブンイレブンの「お好み焼きパン」だったのを見て、食べたくなった。
すでに人につられている。
コンビニ
地元には「セブンイレブン」が2軒ある。
どちらに行っても、すでに「お好み焼きパン」はなかった。
こんなに目的を持って、コンビニに向かうことは、それほどないのだけど、それから、違う街に行くたびに「セブンイレブン」に寄ることが多くなった。
時刻によっては、パンの棚だけではなく、お弁当なども、ほとんど空になることも見ると、コンビニの商品の流れは、本当に早いことを微妙に実感もした。
だけど何度行っても、「お好み焼きパン」は見当たらないので、少し諦め始めた。
オールドファッション
夕方、自分の地元でない場所の「セブンイレブン」に入る。
ちょっと迷って、パンのコーナーにたどり着き、どうしても小さな期待と共に、視線を動かしていく。
ない。
隣には、ドーナツ、それも抹茶味のドーナツが、ぱんぱんに並べられている。
そこで、一瞬、ぼんやりしていたら、入口の方から、人がやや速いペースで歩いてくるのがわかった。そして、パンの棚を首だけ出して眺めているような姿勢だったので、私は、距離を取って場所をあけた。
その、メガネをかけたおしゃれな若い女性は、柔らかい表情のまま、ドーナツの並んでいる場所にきて、正面から少し見て、そして、ドーナツをひとつ、大事そうに持つと、そのまま素早くレジに向かい、そして、店外へ去っていった。
ちょっと笑顔に見えた。
抹茶そのものは嫌いではないのだけど、抹茶味の食品が、どうも微妙に嫌だったのだけど、その表情を見て、そのドーナツが欲しくなり、妻に買って帰ろうと思った。
地元に戻ってから、「オールドファッション宇治抹茶」と、自分用には、オーソドックスなオールドファッションを買って、家に戻った。
どうして、こんなに人につられてしまうのだろう。
オールドファッション宇治抹茶
おやつに、妻がドーナツ宇治茶を食べ、わたしは普通のオールドファッションを食べた。
「しっとりしていて、おいしい」
妻が言っていた。
「抹茶感が、それほど強くない。甘すぎなくて、品がいい。食べやすいと思う」
人につられてしまったけれど、結果的には、喜んでくれたみたいだったので、買ってよかったと思う。
(他にもいろいろと買いています↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです)。