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「9月の真夏日と、15000人感染の可能性」。2023.9.2.

 暑い。

 9月に入っても、当たり前だけど、カレンダー通りに少し気温が下がるわけでもない。


道路

 午前9時前に家を出て、駅に向かう。

 人通りは少ない。

 暑いときに気が付きやすいけれど、駅までの過程で、この時間は日陰が少ない。

 病院の前に一人だけ高齢女性が待っている。駅のそばのカット&カラーの店の前には人がいないし、牛丼屋の中にもお客は見えない。

 駅のホームに着いたら、20人くらいの人がいる。土曜日の朝は、このくらいなのかもしれない。ほとんどがカジュアルな格好で、マスクの人も少ない。

 たぶん、半分以下になっていると思うけれど、今週は4割か3割くらいかもしれない。

スーツケース

 電車がやってきて、電車に乗る。

 車内は静かで、冷房が効いている。

 駅に着くと、人が乗ってくる。だんだん車内の人数が増えてくる。

 スーツケースを持って、髪が金髪のロング。背が高くてショートパンツの若い女性が乗ってくる。

 リラックスした表情をしていて、それだけで、まだ夏が続いているように思ってしまう。

E.T.

 終点について、次の路線に乗り換える。

 改札の除菌アルコールポンプを使うのは、今も感染が広がっているせいと、こうして誰かが使っていれば、この場所に設置され続けるかもしれない、とも思っているからだ。

 今日も、そのポンプは机の上に書いてある枠から出ている。誰かが使ったのだ思うが、そのポンプを使ってから、その枠内に戻す。今は、私以外の誰も使わない。

 階段を降りると、電車が到着する時刻だった。

 斜め前に、背中に映画「E.T.」の一場面がプリントされているTシャツを着た女性が歩いている。

 もう何十年も前の映画だから、それを着ている女性が生まれる前のことだと思う。

トートバッグ

 電車が来て、電車に乗る。

 静かな車内のまま進む。
 会話すら聞こえてこない。

 大きめの駅に着いて、大勢が降りていく。

 そのうちの一人の持っているトートバッグに大きな文字が書いてある。

「この物語はフィクションである」。

 やっぱり、お、と思ってしまった。

 車内には、本当に静かだった。
 こんなに静かなまま、目的の駅に着くのは珍しかった。

星占い

 その駅の改札のそばの、あまり目につかないような場所にあるアルコール除菌ポンプを一人だけ使った。

 駅の構内から、階段を降りる。

 ずっと使っていた階段は工事中で、なくなっていて、その外した場所も含めた工事をしている、作業所のようなスペースは、いろいろな小さな建物があって、階段の途中で上から見ると、とても小さな街のセットのように見える。

 そして、階段を降りて、その工事現場を囲む壁には番号を押すキーがあって入れないようだ。そして、その壁には映像が映る画面が取り付けてあった、そこには、いろいろな映像が映るが、ちょうど星占いが映って、全12星座が一斉に見えて、たまたま目に入った自分の運勢は、今日はいいらしいのは、分かった。

セミ

 道路を歩いて、そのそばの樹木から聞こえてくるセミの声が、かなり少なくなっているように思う。

 公共の建物の前には、消防車や、地震体験車が止まっている。

 昨日は、関東大震災から100年だった。


東京都内感染者 15000人

全国的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する中、臨床情報データJAMDASを基にした推計で都内の患者数が8月31日時点で1日1万5000人を超えるなど、第8波のピーク時の水準が近づいている。都内の推計患者数はお盆明けに一段と増えており、自治体が基本的な対策や適正な受診を呼びかけている。

 本来ならば、5類移行後、さまざまな感染対策などの緩和があったとしても、感染者数が増えているのだから、これまでのように少なくとも感染者の数は発表すべきだと思うのは、そのことによって、感染予防を呼びかけるよりも、より強い説得力を持つと想像できるからだ。

 でも、こうしたことは、今は、ほとんどニュースにはなっていない。

 だけど、都内の感染者数が15000人を超えていると推定されるのであれば、それを元にして、それにふさわしい対応をした方がいいと思う。少なくとも、それだけ感染者が増えたのであれば、感染した場合に、誰でも素早く適切な治療を受けられる医療体制だけは整えてほしい。

 それは、今は大きな声で言えなくなっているとしても、それがニュースにならなくなったとしても、重症化リスクのある家族がいる人間であれば、そういう願いを持ち続けているのは自然なことだと思っている。


夕方

 午後4時過ぎに用事が終わって、また朝降りた駅へ向かう。

 これから向かう予定の場所があって、それで、少し小走りして、駅に着いて、いつもの土曜日よりも、一本早い電車に乗れた。

 暑い夕方だった。

 帰りも静かな車内。

ニュース

 ドアの上の小さな画面には、スポーツニュースが流れ、それから、一般のニュースも続く。

「Rapidus」
 永山絢斗被告に判決
 熱海土石流
 防災の日
 待機児童 過去最少

 座席に座っているTシャツの若い女性が鏡を取り出し、眉を整え出した。
 みるみるうちに、表情が変わっていって、くっきりした印象になっていく。

 メイクが的確なのだと思った。

除菌アルコール

 目的の駅に着いた。

 今日は行く予定のある場所があるから、いつもよりも焦って階段を登り、アルコール除菌ポンプを使おうとしているのは私一人だけだけど、朝使ったのと同じポンプが、机の上の枠から、すごく大きくずれていた。

 自分が使って、また枠内に戻した。

延期

 いつもよりもあわてて、改札を抜けて、走った。
 次の路線では、予定よりも早い時刻の電車に乗れた。

 それは、この地元・大田区のアートイベントの「下丸子の家」に行こうとしていたからで、午後5時までに、現地に入りたいと思っていた。

(『大田区OPENアトリエ2023』)
https://otaku-open-atelier-2023.jimdosite.com/連携スペース/

 駅で降りて、道路を歩く。

 プリントアウトした地図を見ながら、来たことのあるコンビニを通り過ぎて、周りを見ながら、さらに歩く。

 本当に空き家だった。(見出し写真です)。
 この中でパフォーマンスをすると思うと、すごいと感じた。

 午後5時の15分前に着いた。まだ閉まるまでに時間はあるはずだ。
 なんの気配もしない。この家を一周まわったのに、入る場所がわからない。

 最初の玄関に戻って、貼ってあるチラシを見たら、今日は、体調不良のために延期になることが告げてあった。

 がっかりして、買い物をして帰って、コンピュータを開いたら、午前9時30分には、この延期を知らせるメールが来ていた。携帯もスマホもないので、このことを知らなかった。

 だけど、日程が変更になったことによって、もしかしたら、パフォーマンスを見に行けるかもしれなくなった。

 それは、ちょっとうれしかった。



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