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#46 あなたの星の渦巻く星雲

Francesco(フランチェスコ)と話しながら
その背後の棚にあるものが
すごく気になった。

それはまるで
美しい星雲が渦巻いているような
宇宙を切り取った一部のように感じるものだった。

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「Francescoさん、それは?」

相変わらず遠くを見つめるような表情の
Francescoは、私の指差すものを見た。

「あぁ、これ。
君はこの中でどれがピンとくるかな?」


私はたくさん並んでいる”それ”の中で
なんとなく直感的に惹かれたものを指差した。

「これ、かなぁ?」

「手に取ってごらん。」

言われた通り、手に取ってみた。


すると、中で渦巻いていたモヤがグルンと動き、
また違った模様の星雲が現れた。


「えっ!」

モヤが動いたことにも驚きつつ、
その美しさに惹かれて言葉も出なかった。

写真 2021-01-25 10 20 31

「それは、”君の星”だよ。
星はその星雲から生まれるのさ。
君がそれを選んだのは偶然ではない。
必然的に君の星と同じ系統のものを選んだんだ。」

「必然的に…?
同じ系統の星?」

「そう。
星の種類は細かく分けるとキリがないが
一番大きく分けるとこの3種類さ。」


Francescoはたくさんあるこの星雲を
マゼンタとイエロー、
イエローとシアン、
シアンとマゼンタが混ざるような3種類に分けた。

自分の星と同じ系統のものに
惹かれるものを感じる
ようでね。
それを手に取ると、
その者の”星”の生まれた瞬間が見られるのさ。」

写真 2021-01-21 6 05 36

「私の”星”って…?」

宇宙における君を表す星さ。
この限りない広大な宇宙には
次々と星が生まれている。
君がこの世に生まれた瞬間もね。
そして、時同じくして
宇宙のどこかで生まれた星が、その君の星さ。」

「へぇ~。
なんだかロマンチックな話ですね。」

Francescoは、
相変わらず目線が合わないまま、
彼は動かした星達を元に戻していた。


「この星雲の中や周りに浮かんでいるものも
何かの星なんですか?」

「あぁ、君を取り巻く環境や
周りの人々を表す星たち
さ。
星雲の形や取り巻くものは人それぞれだが
周りに星がない人など1人もいない。」

「一人で生まれてくる人なんて
いないですもんね。」

「あぁ、そうだよ。」


Francescoはまた遠くを見るような
目をしていた。




これがあなたの星の渦巻く星雲
仕入れた時のおはなし。
続きはまた次回に。


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