#47 はじまりの水の天球儀ペンデュラム
相変わらず目線が合わない
Francesco(フランチェスコ)の
胸付近で何かが煌めくのが目に入った。
見てみると
それは長いネックレスだった。
そのネックレスには
天球儀らしい複雑に絡んだ円の中心に
浮かぶように丸いモノが入っていた。
さらに丸いモノには液体が入っていて
その液体が時折虹色に煌めいていた。
「Francescoさん、
そのネックレス素敵ですね。
煌めいているのは何ですか?」
天井の空を見上げていたFrancescoは
自身のネックレスを見て言った。
「あぁ、これか。
これははじまりの水のペンデュラムさ。」
「はじまりの…水?」
「あぁ。君は知っているかい?
生物の始まりを。」
「えーと…
水の中の微生物がどうとか…
そこから色んな生物に進化していったとか…
そういうお話?」
「そうだね、そういうお話さ。
全ての生物の起源はこの水なんだ。
ただ、地球だけの話ではない。
これは宇宙の生物の源となった水さ。」
「えっ、なんかすごく規模の大きな話…」
「そうだね。
宇宙の全ての生物は元を辿れば
この水に行きつく。
この七色の煌めきは、何かを生み出す素なのさ。」
小さい丸い液体の中で
神秘的に煌めくモノを見ながら
Francescoはまた遠い目をしていた。
私もその小さな煌めきに見入っていた。
「ペンデュラムになっているのは
何か意味があるんですか?」
「ペンデュラムの役割は
正しい答えに導くことだろう?
宇宙の生物の起源の水が入ったこのペンデュラムは
新しいことを始めたり
新しいモノを見つけたい時など
何かの始まりに関して良い導きを貰えるのさ。」
「へぇ~。
Francescoさんは、今
何か新しいことをしようとしてるんですか?」
「いや、私は天文学者として
常に新しい発見をしたいと思っているからさ。
いち早く見つめることで
星の読み間違いやズレを正確に修正できるのさ。」
なるほど、と思いながら
ふと外を見ると
外は天井の宇宙のように暗くなっていた。
「あっ、帰らなきゃ!!」
「そうだね、また、待ってるよ。」
はい!と返事をして私は急いで
例の扉から自分の部屋へ帰った。
これがはじまりの水の天球儀ペンデュラムに
出会った時のおはなし。
続きはまた次回に。
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