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#25 街の扉

Lilyにしっかり蓋をしてもらった
心を奪う3種の薬を受け取ったとき、
店の奥からOliviaが出てきた。

「Lilyさん、ありがとう!
さっきの薬に肘を着けていたら
あっという間に治ったわ!!」

Oliviaは嬉しそうに
肘を見せながら言った。

赤くなっていた肘の虫刺され跡は
完全に消えていた。


「よかったわね~
刺されてすぐだったからね。
今度庭いじりするときは
虫避けの薬もお勧めよ。」


「確かに。
今度Eveの家に行くときは
またここに寄ろうかな。。。」


そう言って私たちは
Oliviaの街に戻るため、
この田舎町の扉へ向かった。


「そういえば、Jackさんは
時間に気をつけろって言ってたけど
あなた、大丈夫なの?」


「そうだなぁ…
正直、前回来た時は
そんなこと気にしてられなかったし
今回も正確な時間は見てきてないけど…

でも、前回の感覚だと、ココでの1時間は
私の場合、自分の世界では
10分とかくらい
な気がする。
だとしたら、もう少し大丈夫かな。」


「そっか。
早く好きなように行き来できるといいわね。

私はそろそろ
お店に戻らなきゃいけないんだけど
あなたもカフェに寄る?」


「ありがとう!
私は少し街を散策したいな。
前回、Rajeep(ラジープ)に
連れて行ってもらった
鉱石店の扉をくぐったところで
自分の部屋に戻っちゃったから、
あのお店、気になってて。」


「確かにそうよね!
お店に入ろうとして
消えちゃったんだもんね!」


あの時はパニック状態だったが
この時はもう笑い話だった。


「そうそう!
Rajeepは驚いたのかな?
確か、私、Rajeepに
話しかけながら消えたと思うんだけど。」


「えぇ。
あの後カフェに戻ってきて
一瞬ギョッとしたって言ってたわ。
Rajeepも経験あるから
すぐに状況は分かったみたいだけど。」


そう2人で笑いながら、街に戻った。

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「じゃ、私はカフェに戻るわね。」

「今回も色々ありがとう!
また必ずカフェに寄るからね。」



そうして私は
初めて不思議なあちらの世界で
1人で街を歩くことにした。


この時は
またちゃんとこの世界に来ることができて
Oliviaに会えると信じて疑わなかった。



これが街の扉まで戻った時のおはなし。
続きはまた次回に。


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