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#22 Jackの見解


で、聞きたいことって何だね?

Jackが話を元に戻した。


あ、えっと、
私の世界とこの世界の
行き来の仕方
を教えてほしくて。


では、君は一体どうやって来たんだ?

その問いかけは間違ってはいなかった。
自分でもわからなかった。

考え込んだ私を見てJackはこう続けた。


実は、明確な方法は
まだ解明されていない
んだ。
人それぞれ方法が違うようでね。

共通しているのは、
この世界を信じていることのようだ。

何度もこの世界に来ている
君たちの世界の人々に聞いてみると
この世界で過ごすことを考えたり
思い出したりして

一番イメージに近い扉を呼び出せているらしい。


なるほど…
Eveさんの言ってた
「信じる人しか来れない」ってそういうことか…

写真 2020-04-15 16 01 57


心の中の問題が大きいから
明確な方法はないかもしれない。
しかも、同じ状況でも来れないことが
たまにある
とも聞く。

そもそもが君の世界の住人に届くのも
同じようなことだ。
かなりわかってきてはいるが、研究中だ。
その話はまた今度だな。


あ、また伺ってもいいんですか?


あぁ、君は興味深い事例だ。
是非また来てくれ。

あ、それと、時間には気を付けたほうが良い。
ここにいる間、
君の世界の時間がどのくらい進んでいるか
個人差があり、各々検証する必要
がある。

帰りたい時は、その鍵を使えば良い。
街に通じる扉ならどれでもいい。
この世界に慣れるまでは
使わなくても戻ってしまう例

たくさん報告されているが。

Olivia、君、肘の辺りが赤くなっているが
何か薬を塗ったほうがよさそうだ。
毒虫にでもやられたのでは。


Oliviaの右肘を見ると、
確かに少し赤くなっていた。

あら、Eveの庭で何かに刺されたかしら。


すまないが、そろそろ出なくては。
授業があるのでね。


そう言ってJackは
古ぼけた鞄を取り出して
机の上のものや手元の資料を
どんどん放り込んでいった。


鞄の中はどうなってるんだ
つい見入ってしまいそうになったが
Oliviaが私の手を引いた。

Jackさん、お話ありがとう!
またカフェにも来てね!

Jackさん、お忙しい中、
ありがとうございました!
また伺います。

Jackは相変わらず
あぁ。とだけ答えていた。



これがJack(ジャック)の見解
聞いた時のおはなし。
続きはまた次回に。

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