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エッセイ『後光がぐるぐる回る程の若い男前x2』

今日はこっちも暑かった。初めて三十度を超えたのかな? よく覚えていないけど。種を蒔いて育てている朝顔が寒い、と文句を言う。このランタンは私が働いている店で売っていて、可愛くて大好きだけど、なんか三ツ矢サイダーとか書いてありそうなもんだよね。ホッピーとか。

……この国では平均一箇月に七八百種の機械が新案され、何でもずんずん人手を待たずに大量生産が行はれるさうです。従つて又職工の解雇されるのも四五万匹を下らないさうです。
(中略)
「その職工をみんな殺してしまつて、肉を食料に使ふのです。ここにある新聞を御覧なさい。今月は丁度六万四千七百六十九匹の職工が解雇されましたから、それだけ肉の値段も下つた訣ですよ。」
(中略)
「つまり餓死したり自殺したりする手数を国家的に省略してやるのですね。ちよつと有毒瓦斯を嗅がせるだけですから、大した苦痛はありませんよ。」
「けれどもその肉を食ふと云ふのは、…………」

芥川龍之介『河童』青空文庫

ことの発端は、私の働いているアートとクラフトの店にセルフレジが入り、今まで週に四日働いていたのに、それが週一日に減らされ、それは普通、四時間だ。週四時間というのは、餓死して死ねと言われている様なもの。餓死して死ぬのはトートロジーですね。すいません。


文章のクオリティーを急降下させる「トートロジー」


そんな時、たまたま河童の出て来る小説を書こうと思って、芥川龍之介の『河童』を読んでいたら、上に引用したようなことが書いてある。機械化が進み、いらなくなった職工が殺されて、肉を食われると。恐ろしい。その状況は今に始まった訳ではない。周りの人に、今に始まった訳じゃないから心配すんな、と慰められたけど、確かに『河童』に書いてある。

私が起こした行動は、いままで失業した時二回も助けてくれた、職安に駆け込む。

ここは低所得者の為に仕事探しを手伝ってくれるNPO。私が適当にでっち上げた下書きを元に、びっくりする程立派なレジメを作ってくれた。


その間に、金が無いヤバいどうしよう? と騒ぐ私の為に、ここを紹介してもらった。そこも昔よく行ったNPO。

ここでは今、私にパーソナル・ファイナンシャル・コーチが付いて、みっちり予算の立て方を教えてくれている。こないだ行ったら、え、貴女にはこんなに貯金があるの、と驚かれ、私の貯金なんて小学生の貯金くらいしかないのに、他の人はもっとないんだな。自分でもそんなものがあるのを忘れていた。最初は個人破産しようか、と言われていたけど、マンションはあるし、車も立派なのがあるから、多分無理。

Prospectで、駄目だ、メンタルが死にそうだ、と喚いていたら、ピアサポートの人を付けてくれた。名前を聞いて、双極性障害業界も狭いからきっとあの人だな、と思ったらその人で、その人は私の友達だ。暫らく会ってなかったけど。そしたら彼が、君はカスタマーサービスが好きなんだね、とか言うから、私はカスタマーサービスをしてて楽しいと感じたことは一度も無い、と言ったら、じゃあなんでカスタマーサービスを探しているんだ、ということになり、やっぱり頭の良い人の言うことは違うな、と思って、他の業種も当たってみることになった。私のレジメには一流企業のカスタマーサービスの職歴が見事に並んでいる。多くのリテイルの人は私のレジメを愛してくれる。でも、それはたまたまカスタマーサービスくらいのことしかできなかったためだ。だが、デスクワークだと数時間で寝落ちしてしまうのも事実だ。


そしてその友達に、インタビューのシナリオを書いてもらった。それを必死のパッチ(私の好きなYouTuberがいつも使う言葉なんだけど、必死のパッチって、なに?)で練習して暗記したのがこの音声配信だ。

昨夜、必死に面接の練習をしていた時にとった音声です。今、面接から帰って来たんだけど、相手は非常に若いお兄さんで、パリから来たそうで、ノリは完璧フレンチで、私自身より私のYouTubeに興味があるらしかった。趣味の所にYouTubeと書いておいたので。決まったらいいな。前回は面接21回目でやっと決まった。今日はね、かなり喋り過ぎたな、という反省です。

音声配信より


面白いことに、今時の職探しはネットだ、と言われて、ネットで検索されやすいワードとかを習っていたのに、面接の話が来たのは直接店にレジメを渡しに行った所だけ。そんなもんなんだな。


そのパリから来たという男前のマネージャーと面接だったんだけど、最初の質問が、YouTubeやってるんだね、どんなの創ってるの? だった。

いきなりフェイントをかけられてヤバいな、と思ったけど、まあシナリオ通りの質問もあった。

Other Experience
You Tube content creator 1/2021-present
·        Plan, script and produce weekly video on novel writing in English and Japanese language

私のレジメの立派な趣味欄

職安の人が、そんな立派にYouTubeのことを書いてくれているとは知らなかった。


四年前に仕事を探していた時は、面接二十一回目でゲットして、それには丸一年を要した。なのに今度は一発でゲットした。そしたら何が起こったかと言うと、

逆の反応が起こって、君と一緒に働けるのを楽しみにしているよ! ということを、フランス語なまりで電話で言われ、そこから

がん、と落ちた。

四日間部屋の暗い所でじっとしていた。


Prospectの私の担当の可愛らしいお姉さんに、大丈夫大丈夫となだめられたけど、私はこれは何かの間違いだと暗くぶつぶつ呟いていた。そしたら彼女は、ほら、ここで給料の振込先を聞いてるでしょ、間違いじゃないのよ、大丈夫大丈夫、と慰められた。

私の友達のピアサポートに、これからどうやって二つの会社で働くのがいいか、と聞いたら、彼はシミュレーションを幾つか書いてくれて、結局今のところどっちの会社にも言わない方がいい、ということになった。頭の良い人の言うことは聞いておこう。

四日間鬱だった時にやっていたこと。

その① 
カーテンを緑茶で染めた。このカーテンはIKEAの安いコットンだけども、好きな色が売り切れて、私の壁はグリーンがかったグレーで、カーペットがブルーがかったグレーだから、赤身のグレーのカーテンに出番はない。暫らく我慢していたけど、しょうがないから緑茶で染めた。お見事に染まった。丁度思った通りの色。流石、文化服装学院。キッチンのシンクの流れを止める蓋が見付からなかったので、シンクに兎に角カーテンを置いて、上からざばざばお茶を掛けた。むらもない。そのGreenTea はどうにも不味くて飲めなかった奴。個人的な恨みはないです。Tetleyさん、御免なさい)。

バッチリ染まったカーテン。

その②
細かい傷のいっぱいあったキッチンカウンターにペンキを塗った。

傷だらけのカウンター。
真っ白に生まれ変わったキッチンカウンター。

そのオープンのキャビネットは以前ドアをぶっ壊して、白く塗ったもの。壁も白く塗った。そのキャビネットのことは下のリンクで。


その③
バスルームのカウンターを白く塗った。

その前。
その後。
白の方がお洒落。ノブもクリスタルに変える予定。


ペイントに下地が入ってるみたいな。

使ったのはこれなんだけど、七年前に工事に来たおじちゃんが置いて行ってくれたもの。なんだか乾いてもべたべたするんだよね。ホームセンサーに上から塗るニスはないか、と聞いたら、キッチンカウンターはこれじゃないと駄目だと言われて、それは一万も二万もするやつだったから止めておいた。だから、傷が付かない様に、兎に角気を付けている。必ず布巾やタオルや鍋敷きを敷いている。まあ、そんな苦労をしても、塗らないよりはずっと可愛い。鍋敷きを敷く、も、トートロジーだね。


おまけ

寝ている。直径20cmくらい。

これは、私が働いているクラフト屋で売っていた、子供向けの手芸キットなんだけど、可愛いな、と思って創ってみたら、凄く難しくて時間も掛かった。ずっとタコのつもりで作っていたら、出来上がったら、これはくらげだな、ということに気付いた。

電気が点くんだよね。やっぱりクラゲだ。

と、いう訳で、これが四日間の劇鬱の時にやっていたことです。これだけ色々できるんじゃ、全然鬱じゃないみたいだよね。


それで、何が言いたかったのかと言えば、これもトートロジーだね、今日、新しい店の初日だったんだけど、朝行ったら、そこに若い男前のお兄さんが二人いて、ずっと頬がほころび、口がスマイル。男前のオーラの後光がぐるぐる回っていた。まあ、いい眺め、みたいな。

だけど、あんなちゃらちゃらした店で働くんなら、ゲイ入っているよね。友達がLVで働いているけど、店の男は100%ゲイだそうだ。クラフト屋の方は、私くらいの年恰好のおばさんが多い。

それで今日は、三時間分厚いマニュアルを読まされ、意外と細かいことが色々書いてあった。その中に、刺青は服で隠せ、とあったけど、私の面接をしたフランス人はトップのマネージャーだけど、両腕にびっしり刺青が入っていた。

結構いい加減。そこはカナダでもフランス語圏の会社だから、メールはなんでもかんでもフランス語で来て、それで英語になるところを探してクリックする。ZARAにいた時はスペイン語だった。


YouTube「百年経っても読まれる小説の書き方」
本日の一位、
235、三島由紀夫『禁色』誰も言わない感想と文章の分析。


本日の二位、
57、三島由紀夫『仮面の告白』誰も言わない感想と文章の分析。#shorts


本日の三位、
252、『午後の曳航』三島由紀夫。誰も言わない感想と文章の分析。


また、一位から三位まで三島由紀夫だったね。三島由紀夫関連の動画なんて、私のYouTubeのほんの一部なのに。私は人気小説家になるのを止めて、三島由紀夫評論家とかになった方がいいね。私が三島の話をすると、人々が耳を傾ける。それはなぜ?

おまけ。可愛くて大好き。新作。
118、私の小説『天使ってなんでデパートが好きなの?』プロモーションビデオ。


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