見出し画像

真逆の戦略

こんにちは。静岡県浜松市で「不動産のセレクトショップ365LIFE」を運営しています古橋です。


前回の記事でサイトローンチまでを記事にしましたが、サイトの立ち上がりは自分でもびっくりするほどうまくいきました。問合せ殺到というほどでははないですが、当時一人で撮影、掲載、案内、契約をやっていたため、オープン当初は問合せ対応や案内、契約の対応で撮影も行けず、記事掲載が完全にストップしました。


一般的な不動産のHPは5,000PVぐらいでもかなり良いほうだと聞いていましたので、少なくとも月間でUU(ユニークユーザー)1,000人くらいで5,000PVを目指していたのですが、2月14日からスタートして半月のPV数は4.5万PVに達し、UUは約7,000人という結果でした。3月は約7万PVで、UUは1.3万人になりました。
 
もちろん大手サイトと比較すれば大した数字ではありませんが、当時100物件ほどしか掲載がなかったため、1物件あたりの月平均PV数は700PVということを考えると大手に負けない数字ではないかと思います。

数字以上に問合せを頂くお客様の反応が「とても見やすいし探しやすい。」とか「おしゃれな物件ばかりでワクワクする。おかげさまで希望の物件が見つかった。」とか「浜松にこんな物件があったのは気づかなかった」などとても良い評価を頂けたのが何よりもうれしいことでした。

今回は不動産仲介会社で働いた経験もない僕が、ほかの不動産屋さんとどのように差別化をしてビジネスを成立させたかについて書こうと思います。

  • 大手とは真逆のポジショニングを取る

青い看板や緑の看板のお店など、いわゆる大手不動産仲介会社は路面や駅チカに店舗を構えて、物件数を豊富に掲載することで集客しています。そしてだいたい1店舗で4,000件の物件を掲載しています。
そもそもSUUMOの浜松市の掲載数も約10万件あることから、たとえ4,000件掲載したところで掲載全体の4%ほどです。個人の不動産屋さんが頑張って500物件掲載したとしてもSUUMOの掲載に占める割合は0.5%です。これではとても太刀打ちできません。

浜松市の賃貸供給戸数は約15万戸と言われていますので、空室率が10%だとすると1.5万部屋が常時空室という計算になります。大手さんもさすがに1.5万部屋も掲載できないのでその3分の1をセレクトしてご紹介しているのだと思いますが、賃料が1.2万円のお部屋から35万円までの幅広いお部屋を紹介することで、賃貸を求めるすべての人をターゲットにしているのがわかります。

スタートしたばかりの小さな不動産屋さんで、人員も私しかいないので、とても4,000件も掲載することはできませんし、掲載費用も掛かります。だから僕は大手のやり方と真逆の方法を取ることにしたのです。

  • 店舗を持たない。

まず、365LIFEは店舗を持ちません。駅チカや車でアクセスのよい幹線道路沿いに大手仲介会社は出店しますが、僕の事務所はビルの中にひっそりとあります。店舗をどーんと構えて集客するのではなくWEBだけで集客するこに徹したのです。

  • ターゲットを絞ってその人たちが好きそうな物件のみ掲載する。

次に365LIFEでは顧客を「20代~40代の住宅感度の高い方」に絞って物件を掲載しています。物件を絞り込むことで少人数で運営が可能になりますし、サイトを見るお客様にとっては自分の好きな物件ばかり掲載してあるので見ていて楽しいし、探しやすくなります。

上の図は大手仲介会社と365LIFEのやり方を機能的価値と情緒的価値でポジショニングした図です。
365LIFEでは掲載数を絞り込み、1物件の情報量を増やします。撮影時の写真にもこだわり、現地で得た情報を記事にして伝えます。メリットもデメリットも含め物件の価値を伝えるようにしています。
また、店舗は持たず、WEBだけが入口になるのでSNSなどを通じて情報発信をして集客につなげていきます。

まったく真逆の戦略を取った結果、おしゃれな物件といえば365LIFEと認知が広がり、SNSだけでなく口コミでの紹介も増えていきました。1掲載あたりの反響は増え、反響ごとの成約率も上がります。
こうして、365LIFEの差別化戦略はスタートしました。

今回はここまで。
次回は「物件の見せ方で反響を上げる」について書こうと思います。
それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?