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【短編集】コーヒーの香る街

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【月曜22時頃更新】「コーヒー」や「喫茶店」をテーマにした短編集です。1記事400文字以下の小説またはエッセイ。2〜3分で読めます☕️
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記事一覧

短編作品の掲載をやめた理由・短歌の掲載スタート

短編作品の掲載をやめた理由 先週、長らく続けていた短編作品の掲載を一旦中止しました。 短…

さより
1年前
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短編小説『コーヒーの香る街』

この街の川沿いは、コーヒーが香る。 何十年も続いている老舗の喫茶店に、多くの人に名を知ら…

さより
1年前
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短編エッセイ『美容室のコーヒー』

美容室で飲むコーヒーが好きだ。 美容室なら、髪を切ったり、シャンプーしたり、染めたりする…

さより
1年前
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【短編集】コーヒーの香る街
https://note.com/34ri/m/m14b1848e8cae
月曜22時頃に短編作品を載せていましたが、5/30(月)で一旦終了します。楽しみにしてくださった方、すみません!

6/6から、月曜22時頃に短歌を載せます。
https://note.com/34ri/m/m8127c38630e8

さより
1年前
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短編小説『街へ漕ぐ』

僕がこの街に引っ越し、3年が経つ。 地元で転職先が見つからず、泣く泣く隣の県に引っ越した…

さより
1年前
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短編小説『フタをはめない人たち』

コーヒーが3割ぐらい落ちた。 しまった。歩くと、こんなに溢れるなんて。フタはプラスチック…

さより
2年前
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短編小説『多忙な日だけのコーヒー』

「いらっしゃいませ。お名前を書いてお待ちください」 あーあ。ぜんぜん客減らねー。 「どれぐらい待つの?」 俺が聞きてーよ。5組待ってることしか分かんねーよ。客がいつ食べ終わるかなんて、誰が分かんだよ。 「1時間はお待ちいただくかと思います」 「1時間ねえ。じゃあキャンセルで」 帰れ帰れ。これ以上、来てほしくねーよ。 「またのお越しをお待ちしております」 待ってないけど。 「馬場くん、お疲れ。今日お客さん続くと思うから、休憩入っていいよ。ごめんね、遅くなって」

短編小説『3時限目後の角の机』

「もし面倒くさがり人間しかこの世にいなかったらさ、コーヒー飲んでないだろうね」 「なんで…

さより
2年前
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短編小説『知らない喫茶店の看板』

その喫茶店の入り口には、看板がある。昨日は『今週も息抜きを忘れずに』、確か4月1日は『嘘は…

さより
2年前
8

短編小説『新しい生活』

パッキパキの制服、後ろに倒れそうな大きなランドセル、初々しい黒スーツ。ふわっと光を放ち、…

さより
2年前
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短編エッセイ『コーヒーと言葉たち』

3月末まで、長らく小説と向き合っていた。 あんなに深くのめり込んで小説を書いたなんて、し…

さより
2年前
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短編小説『冬と春』

「この前はアイスコーヒー頼んだのに。またホットに逆戻りじゃん」 「いやいや。3月って毎年そ…

さより
2年前
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短編小説『初めてのホワイトデー』

バレンタインデーに初めて彼女ができた。女同士で付き合えるなんて、本命チョコをもらえるなん…

さより
2年前
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短編小説『悪くない脇道』

「おおー、よう似おうとる」 「うんうん。似おうとる」 ここには、オジサンしかいない。ママが一人で切り盛りしている、地方のカラオケスナック。 上司にセクハラされて、退職したのが2ヶ月前。慰謝料的なお金をもらったし、しばらくフラフラ過ごすつもりだった。 「お店、手伝ってみない?」とママに言われたタイミングが良かったのか、すんなり受け入れた。フラフラも飽きたし。そんで、エプロンつけて、今初めてカウンターに立ったってわけ。 「じゃあ、コーヒー淹れてもらおうかな」 「は?淹れた